「太行山の奥地に位置する山西省晋城市で、サーモンが生産されているようだ」。自分の故郷に「なじみのない特産品」があることを知った同市出身のネットユーザーが「地元の特産品だと知らなかったのは私だけ?」「海のない晋城でどうやって水産物を養殖しているのか?」と次々とコメントする事態になっている。
晋城市沁水県鄭荘鎮張峰村には、山西沁沢農業開発有限公司が運営するサーモン養殖場がある。ここは華北地域最大の冷水魚養殖拠点でもある。
ここで養殖されるサーモンはデンマークから導入されたもので、冷水性高度回遊魚に属する。企業の責任者である胡進富氏は「拠点の水源は張峰ダムで、水質が優れ、汚染がなく、飲用基準を満たしている。また、水温が一定で、1年を通じて12度前後を保ち、冷水魚の成長や繁殖、大規模養殖に非常に適している」と説明した。
胡氏はさらに「養魚池のキャパシティには限界がある。サーモンの成長期間は3年で、大きくなると池を分ける必要がある。ここには43個の成魚用の池がある」と説明した。
サーモンは北京や上海、南京、瀋陽などに出荷され、業者からの人気も高い。同社の成魚年間養殖量は400トン、年間売上高は2000万元(1元=約21円)以上となっており、純利益は500万元以上という。現地では養殖業が徐々に経済発展の主力産業となっている。