2024年05月13日-05月17日
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新疆の野生動植物を守るデジタル技術

2024年05月13日

 中国新疆ウイグル自治区では、野生動植物保護におけるデジタル技術の応用を強化し、衛星による追跡や赤外線カメラによるモニタリング、ドローン・動画による監視、リモートセンシング、野外巡回保護アプリなどを利用した保護体制を構築し、科学技術の力で野生動植物の多様な美を守っている。天山網が伝えた。

 「雪山の隠者」と呼ばれるユキヒョウの姿が、赤外線カメラによって浮かび上がる。千里を飛ぶ渡り鳥の移動ルートが、衛星によって鮮明に記録される。灌木林では、AI(人工知能)顔認証によりビーバーを正確に見分けることができる......。

 今年4月、新疆天山天池景勝地大東溝エリアで撮影されたユキヒョウの「穴掘り」動画が幅広い注目を集めた。映像では数頭のユキヒョウが斜面の適当な場所を選ぶと、後ろ脚で地面を何度か蹴り、そして離れていった。「穴掘り」はユキヒョウが縄張りをマークするための行為で、その知られざる一面が動画によって明らかになった。

 新疆アルタイ山国有林管理局コクトカイ分局が、冬に設置した赤外線カメラを回収した際には、ユキヒョウなど複数の国家保護動物の鮮明な映像が確認された。同エリアでユキヒョウの映像が撮影されたのは2年連続で、撮影された動物の数を比較することで、野生動物の増加傾向がわかるようになっている。

 中国科学院新疆生態・地理研究所の馬鳴研究員は「動画や画像でユキヒョウなどの野生動物の姿が見られたのは、赤外線カメラが野生動物のモニタリングで幅広く応用されているからだ。赤外線カメラは野生動物をモニタリングし研究するための重要手段になっている」と述べた。

 衛星やドローンも野生動植物保護体制の一部になっている。

 新疆ロプノール野生ラクダ(フタコブラクダ)国家級自然保護区には、中国1級重点保護野生動物の野生ラクダが生息している。保護区はここ数年、科学研究・モニタリングを積極的に実施し、「宇宙・空・地上」一体化モニタリング体制を構築している。宇宙では衛星測位により、衛星追跡首輪を装着した野生ラクダ26頭の追跡を行い、その活動範囲と移動の習性を把握している。空ではドローンにより巡回保護の効率を高め、違法犯罪行為を速やかに発見し、野生ラクダやその生息地への妨害を防ぐことができる。保護区はすでに野生ラクダの全プロセスにわたるモニタリング・追跡を実現しており、成長、繁殖、移動などの状況をすべて把握できている。

 
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