中国国家航天局によると、月探査機「嫦娥6号」は北京時間8日、北京航天飛行制御センターによる制御を受け、月接近時の減速に成功し、順調に月周回軌道に乗った。中国青年網が伝えた。
月接近時の減速は嫦娥6号の飛行における重要な軌道制御だ。同機は月の近くで「ブレーキ」をかけ、その相対速度が月の脱出速度より低くなるように減速することで、月の重力に捉えられ、月周回飛行を実現する。
北京時間3日午後5時27分、嫦娥6号はキャリアロケット「長征5号遥8」によって中国文昌航天発射場から打ち上げられた。その後、月遷移軌道に乗り、打ち上げが無事成功し、世界初となる月裏側からのサンプルリターンを開始した。
嫦娥6号ミッションサブチーフデザイナーの王瓊氏は「嫦娥6号の打ち上げからサンプルリターンまでの全プロセスは約53日間で、月周回飛行後にタイミングを見計らって着陸や降下などの操作を行う」と説明した。
「嫦娥6号」の月周回飛行のイメージ図