中国国家航天局によると、月探査機「嫦娥6号」を搭載したキャリアロケット「長征5号遥」が3日、中国文昌航天発射場から打ち上げられた。嫦娥6号は月裏側の南極エイトケン盆地に着陸する予定で、同盆地で世界初となる月裏側のサンプルリターンを目指す。人民網が伝えた。
打ち上げからサンプルリターンまでの全プロセスは約53日間を予定しており、期間が長く、プロジェクトのイノベーションが多く、リスクと難易度が高い。2020年に「嫦娥5号」が月表側のサンプルリターンを実現しているが、今回は中継衛星「鵲橋2号」のサポートを受けながら初の月裏側サンプルリターンを実施し、月逆行軌道の設計・制御や月裏側における離陸・上昇など、重要技術のブレイクスルーを実現する必要がある。この他、月裏側着陸エリアの現場調査・分析や月サンプル実験室分析・研究などの調査を実施し、月の起源と進化の歴史に関する研究を深める。