国家能源集団朔黄鉄路公司と中車株洲電力機車有限公司が共同開発した中国初の新型スマート大型電気機関車がこのほど、湖南省株洲市でラインオフした。新華社が伝えた。
同機関車は複数の先端技術を採用し、スマート化補助装置を搭載。輸送力、省エネ、スマート、安全などの面がいずれも向上した。中国の「西炭東運」(西部地域の石炭を東部地域に輸送すること)の第2ルートである朔黄鉄道に導入される。
機関車1両の最大牽引力は1万400キロワット(kW)で、軸数が同じの既存の電気機関車と比べ、1往復あたりの輸送量が約1200トン増加し、総合年間輸送量が約28万トン向上する。
同機関車は世界初の大出力炭化ケイ素変換器を採用しており、スイッチング周波数は500~2000ヘルツの広い範囲で調節可能で、より複雑な架線の条件にも対応できる。
機関車には世界初の大トルク永久磁石牽引モーターが搭載されており、トルクが大きく上がり、台車が直接駆動できる。従来の歯車噛合式よりも伝動効率が高く、より環境にやさしい。同機関車はさらに、世界初の大牽引力直接駆動台車も採用している。
これら3つの世界初の技術により、機関車はより軽量かつグリーン・低炭素で走行できるようになった。機関車全体のエネルギー変換効率が85%から90%に上がり、1両あたり年間約33万キロワット時(kWh)の節電が可能だ。また、新技術を活用した点検工程により、機関車の駆動装置の点検スパンが120万キロから240万キロに延びた。
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