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最新版「Nature Index」が発表 中国は首位を維持

2024年06月11日

 英誌「ネイチャー」の最新増刊号「Nature Index 2024 China」によると、中国は依然として「Nature Index」の首位を維持しており、中国と「一帯一路」参加国の科学研究協力も増加している。科技日報が伝えた。

 Nature Indexは著者の所属機関と機関の関係を含むオープンデータベースで、質の高い自然科学・衛生科学誌に掲載された論文を追跡している。これらの学術誌は独立した科学研究者チームがその評判に基づき選出しており、シェア(貢献度)はNature Indexの象徴的な指標で、特定地域のある機関に所属する作者が論文の作者全体に占める割合を計算することで、その論文への貢献度を測定している。

 Nature Indexのデータによると、化学と物理科学は中国が明らかに優位性を示している分野で、23年時点で中国のNature Indexシェア全体の85%を占めた。他の分野の成果も増加しており、22~23年の中国の生物科学分野の調整後シェアは15.8%増で、Nature Indexが追跡する自然科学系4分野の中で増加率が最も高かった。

 中国と「一帯一路」参加国の少なくとも1カ国が協力した自然科学研究論文数は、15~23年にかけて132%増加した。こうした論文は23年のIndexで、中国の国際協力論文全体の28%を占めた。「一帯一路」参加国ではシンガポールが中国と最も多くの科学研究協力を行っており、これに韓国が続いた。また西側諸国との協力も依然として非常に重要で、米国、ドイツ、英国は引き続き、中国にとって最大の科学研究協力国となった。

 増刊号では、さらに2023年のシェアトップ100の中国機関リストが発表され、トップ10は中国科学院、中国科学技術大学、中国科学院大学、南京大学、清華大学、北京大学、浙江大学、復旦大学、中山大学、上海交通大学となった。

 Nature Indexのサイモン・ベイカー編集長は「中国のNature Indexにおける自然科学研究へのシェアは1年前に米国を上回ったが、現在も科学技術の進歩が鈍化する兆しは見られていない。重要なのは、中国の科学研究が今後どのように進展するかで、大型科学インフラ投資を持続的に拡大し、発展途上国との協力を強化することで、高品質研究への中国の貢献が複数分野において境界を広げるだろう」と述べた。

 
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