2024年06月17日-06月21日
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通信距離2万キロ以上のロボット遠隔手術が成功

2024年06月20日

 中国科学院院士(アカデミー会員)で、解放軍総医院第三医学センター泌尿器外科医学部主任の張旭教授は、イタリア・ローマで開かれた欧州腹腔鏡・ロボット支援手術チャレンジコンテストの出場期間中、中国の国産遠隔手術ロボットを使ってユーラシア大陸を跨ぐ「世界最長距離」の前立腺がん遠隔根治手術に成功した。科技日報が伝えた。

 今回の手術はローマと北京の2地域で同時に行われた。直線距離は約8100キロ、双方向の通信距離は2万キロを超え、中国の泌尿器外科および遠隔外科手術の先端技術を示した。

 張氏はローマで遠隔手術ロボットを操作し、北京の第三医学センターの手術室では、遠隔情報指令を受けた手術ロボットが前立腺がん患者に対する執刀と病巣切除を行った。全体の手術時間は65分だった。

 張氏は術後、「今回の手術の全過程で、中国が独自の知的財産権を持つロボットシステムを使用した。中国の5G+インターネット専用線通信技術と結びつけることで、遠隔手術システムの低遅延・高安定性という優位性が発揮され、成熟した遠隔手術技術が空間的な制約を打ち破った。これはロボット手術や遠隔通信、人工知能(AI)などの新技術と新理念の学際的融合がもたらした体系的なイノベーションだ」と語った。

 
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