中国工程院院士(アカデミー会員)で深圳大学教授の謝和平氏のチームは、東方電気集団のチームと協力し、洋上風力発電による海水水素直接製造を行った。研究成果は21日、国際的学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載された。科技日報が伝えた。
同チームは2022年11月に「ネイチャー」に掲載された「直接海水電解水素製造の新しい原理」に基づき、波動を制御できない実際の海の環境における直接海水電解水素製造の新たな方法と技術を構築した。また広東省深圳湾と福建省興化湾の海水成分の濃度の違いによる界面蒸気圧差を系統的に分析し、濃度の動的変化による相転移過程の自己調整・適応メカニズムを解明した。
その後、実際の波動における相転移海水の無淡水化直接水素製造の理論モデル構築を通じ、実験室で海洋環境をシミュレートし、500時間以上の安定性を実現した。
同チームはさらに、実験室のシミュレーション環境の実現性と信頼性を検証するため、毎時1.2標準立方メートルの洋上再生可能エネルギー無淡水化現地直接電解水素製造フロートを設計・開発し、興化湾の3~8級の強風と0.3~0.9メートルの波の干渉を受けながら、洋上風力発電との直接連結を実現した。10日間にわたり、安定的かつ連続で運転し、海水不純物イオン遮断率は99.99%以上になり、水素製造の純度も99.9~99.99%となった。