2024年07月01日-07月05日
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中国、渡り鳥移動ルートの保護と修復を強化

2024年07月01日

 中国国家発展改革委員会(発改委)は、国内のフライウェイ(渡り鳥の移動ルート)保護と修復作業を全面的に強化するため、財政部(省)や国家林業草原局と共に「フライウェイ保護修復中国行動計画(2024-30年)」を策定した。2030年までにフライウェイ重要生息地の90%を有効保護範囲に収め、80%以上の種類の渡り鳥を効果的にモニタリングする。新華社が伝えた。

 統計によると、中国の既存の鳥類は1500種余りで、世界の13%を占めている。うち渡り鳥は800種以上で、中国全土の鳥類の53%を占めている。また、世界の主要フライウェイ9本のうちの4本(東アジア・オーストラリア地域、中央アジア、西アジア・東アフリカ、西太平洋)が中国を経由する。中国の渡り鳥とその生息地の保護活動は現在、全体的に改善されつつあるが、一部の生息地では依然として脅威に直面しており、保護管理体制が整備されておらず、資源モニタリング能力の強化や社会の保護意識向上が待たれている。

 行動計画は、脅威にさらされている渡り鳥の種類、渡り鳥個体群数の世界のフライウェイに占める割合、渡り鳥の数などの指標を総合的に考慮し、821カ所のフライウェイ重要生息地をリストアップ。保護管理や生態修復の全面的な強化を通じて、中国を経由するフライウェイ4本の全体的な共同保護を実現する。

 行動計画では、フライウェイ保護ネットワークの構築、重要生息地の修復、調査・モニタリング能力の強化、人と鳥の共生という4つの主要テーマを掲げ、保護ネットワークの構築および健全化、生息地の汚染対策、外来種対策、データ収集体制の健全化、人と鳥の共生コミュニティの建設などの措置を打ち出している。

 
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