中国四川省成都市で今年3月、水素エネルギー市内用列車の試運転が行われた。市内における水素燃料電池の応用範囲は日増しに拡大し、6月末には、水素燃料自転車1000台が錦江区と新都区に投入され、市民に「100グラムの水素で約100キロを快適に走行」という画期的な体験を提供した。人民日報が伝えた。
これらは成都市における水素エネルギー産業発展の縮図といえる。同市では今年に入り、複数の水素エネルギー産業支援措置を発表しており、今後3年間で170億元(1元=約22円)以上を投入し、水素エネルギー産業のさらなる拡大と強化を促進する。
市内の企業も活発に活動している。厚普の水素充填設備は市場シェアが20%に達し、中材科技も70メガパスカル(MPa)自動車用圧縮水素ガスボンベの開発に成功し、市場シェアが22%に達した。
成都には一汽トヨタや成都客車、重汽王牌など水素エネルギー車メーカー7社が集まり、水素エネルギー路線バス、中・大型トラック、物流車両などの生産能力を備えている。すでに累計689台の水素エネルギー車を生産し、水素ステーション5カ所を完成させており、年間1860トンのアルカリ性電解水水素製造工場を稼働させている。
成都市経済・情報化局の関係者によると、同市は今後、グリーン水素モデル牽引プロジェクト、重要技術ブレイクスループロジェクト、産業チェーン・クラスター形成プロジェクト、シーン応用拡張プロジェクト、インフラ難関プロジェクト、産業エコシステム育成プロジェクトの6プロジェクトを実施する。また、水素燃料電池商用車の推進・拡大を強化し、国家水素燃料電池車モデル都市クラスター第3弾を建設するとともに、交通やエネルギー、建築などの分野での応用を拡大し、都江堰8メガワット(MW)グリーン電力水素製造・貯蔵・発電一体化プロジェクトの完成を急ぎ、水素エネルギー鉄道交通モデルラインなどの建設を模索する。
サイエンスポータルチャイナ事務局が、中国の科学技術に関するニュース記事を人民網と共同通信の記事より選んで、日々届くフレッシュなニュースとしてお届けしています。
下記よりご覧ください。