2024年06月03日-06月07日
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成都市で発展する「低空経済」 産業規模260億元目指す

2024年06月05日

 中国で「低空経済」(低空域飛行活動による経済形態)の熱が高まる中、四川省成都市の上空も「混雑」し始めている。人民網が伝えた。

 市内の丹景山を観光した男性は「スマホで注文したら、風景区に入ってすぐにドローンがアツアツのコーヒーを届けてくれた」と、サービスを利用した感想を語った。

 竜門山の湔江河谷の奥に位置する白鹿鎮や通済鎮、丹景山鎮では、ドローン配送6ルートの運営が試験的に始まっており、コーヒーだけでなく、火鍋や雑貨などもドローンで配送できるようになっている。店舗から各風景区や民泊施設、キャンプ場までの配送時間はわずか20分ほどだ。

 竜門山以外でも、彭州市の「天空之眼」ドローン試験拠点では、杭州迅蟻網絡と共同で四川省初のドローンデリバリーサービスプラットフォームのドローン配送ルートを15本構築しており、長さ約60キロ、面積100平方キロ以上の彭州「百里画廊」エコツーリズムエリアをカバーしている。取り扱い内容も宅配便や医薬品、花、緊急対応など、さまざまなサービスに拡大し、市民の生活が一層便利になっている。

 成都市では、日常生活だけでなく、ドローンが緊急時の救援や気象観測などにも次々と導入されている。

 無人航空機「翼竜(Wing Loong UAV)」は災害発生時などに、上空に緊急通信ネットワークを構築し、被災地の画像をリアルタイムで送信するなど、各方面で活躍している。「翼竜」を設計した中航工業成都飛機設計研究所のドローン部門責任者は「今後も低空応用の新たなシーンを創出し、物流運輸の新たな競争の場を積極的に模索する」と述べた。

 成都市では工業ドローンの産業規模が年間平均20%以上のペースで成長し、2023年の産業チェーン売上高は100億元(1元=約22円)の大台を超え、総合競争力が中国国内で上位となっている。

「低空経済」という1兆元規模の新たな舞台において、成都市は西部低空経済センターの建設に焦点を絞り、研究開発や製造、低空空域、新しいシーンの創出などの模索を強化している。同市では今年、低空製造産業の規模を65億元以上に引き上げ、低空経済全体の産業規模を260億元に拡大することを目指している。

 
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