中国の科学研究チームが、ゲノム編集による高輝度夜間自発光植物の研究開発に成功した。同チームの責任者である李仁漢氏は「ホタルなどの生物発光遺伝子を植物細胞に導入し、映画『アバター』に出てくるような神秘的な発光植物を作り出し、植物の『グリーン照明』の新たな方向性を切り開いた」と述べた。中国新聞網が伝えた。
ゲノム編集高輝度夜間自発光植物は合肥神筆生物科技(以下「神筆生物」)の研究チームが開発した。李氏は「ゲノム編集技術により、ホタルや発光キノコなどの生物の発光遺伝子を植物の細胞内に導入することで、植物が夜間に肉眼で確認できる高輝度の光を放つようにした」と説明した。
李氏によると、研究チームは532回の技術的世代交代を経て、複数の技術的困難を克服した。その中でも最も困難だったのは、植物の発光を肉眼で確認できるようにすることだ。李氏は「植物細胞における外来遺伝子のハイスループット発現を実現し、遺伝子発現の障壁を打ち破ることに成功した。研究チームは酵素の効率を向上させるために反応中の酵素を最適化し、同時に複数の遺伝子を重ね合わせ、植物自体の制限遺伝子を変化させた。最終的に植物が肉眼で見える高輝度状態に達した」と説明した。
世界の同様の植物と比べると、神筆生物の発光植物は輝度の面で優位性を持つ。李氏は「この植物はカメラの長時間露光を必要とせず、暗い環境でも肉眼ですぐに発光効果を確認でき、商用の照明にもなる」と述べた。
神筆生物はすでに、ヒマワリなど複数の植物の高輝度自発光を実現しており、その他の花卉品種にも発光技術を拡大している。李氏は「バラやロサ・キネンシス、ユリなどの花も改良を進めており、将来はさまざまな発光植物を市場に流通させたい」と見通しを述べた。
李氏はさらに「この技術は明るい応用の見通しを持ち、将来の都市の夜景を変えるかもしれない」と訴えた。発光植物は家庭内の装飾や子供の常夜灯、さらには公園や道路の緑化などに使用できるため、研究チームは公園全体が「アバター」のような幻想的な光を放つことを目指している。