2024年10月21日-10月25日
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天文学者、AIを利用し5個の超短周期惑星を発見

2024年10月22日

 中国科学院上海天文台などの研究者が人工知能(AI)技術を使い、直径が地球を下回り公転周期が1日を下回る5個の超短周期惑星を発見した。うち4個はこれまで発見された主星との距離が最も近い最小の惑星で、サイズは火星に近い。解放日報が伝えた。

 天文学者がAIを利用して、疑わしい信号を探し出し、実際の信号を識別したのは今回が初めてだ。これらの火星サイズの惑星はより多様な太陽系外惑星のサンプルを提供し、超短周期惑星の形成メカニズムの理解に新たな手がかりを提供した。関連する研究成果は国際的天文学術誌「王立天文学会月報」に掲載された。

 超短周期惑星が太陽型恒星で発生する確率は約0.5%と低い。現在まで計145個の超短周期惑星が見つかっており、うち30個は地球の半径を下回る。研究チームは5年間の努力を経て、新たなアルゴリズム(GPFC)の開発に成功した。国際的に流行しているBLS法と比べ、同アルゴリズムの探査ペースが約15倍向上しており、探査の精度及び完全度がそれぞれ約7%向上した。

 これらの超短周期惑星の存在は、惑星系の早期進化、惑星・惑星相互作用、恒星・惑星相互作用の動力学的(潮汐力や大気侵食を含む)研究に重要な手がかりを提供し、惑星形成理論の研究に対して重要な意義を持つ。この研究成果はまた、天文学の大量のデータから微弱信号を探すAI応用の潜在力を示すものとなった。

 
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