2026年02月02日-02月06日
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新型の早期診断用試薬キットが承認 肺がん早期診断率の向上に期待

2026年02月02日

 中国科学院杭州医学研究所の研究員であり、同研究所附属腫瘍医院の学術副院長を務める胡海氏率いる研究チームが主導して開発した「肺がん関連抗体」13種の検出試薬キット(フローサイトメトリー法)がこのほど、国家薬品監督管理局からクラスⅢ医療機器登録証明書を正式に取得した。科技日報が伝えた。

 この試薬キットは、CTで見つかった肺結節、特に小結節の良悪性鑑別を目的とする補助診断用試薬キットであり、肺がんの早期診断率を大きく向上させることが期待されている。

 研究チームは2016年より、肺がん早期診断における課題に焦点を当て、腫瘍自己抗体検出技術に着目してきた。胡氏は、「人体の生体システムは極めて複雑であり、肺がん特異的なバイオマーカーを正確に見つけ出すことは至難の業だ。このためチームは、100万件規模のがん組織ライブラリーとマルチモーダルなハイスループットスクリーニング技術を使い、合成生物学的手法と組み合わせて、肺がん早期に関与する400種類以上の主要タンパク質を再構成し、それを発現させた。さらに、独自開発した液体懸濁チップ技術とAIアルゴリズムを用いて、診断性能が最も優れた13種類のバイオマーカーの組み合わせを選別した。このうち8種類は全く新しい組み合わせであり、既存の臨床応用レベルを大きく上回っている」と説明した。

 胡氏はさらに、「この技術は、がん細胞が極めて少なく、病変が潜在的な段階でも、早期肺がんの『分子シグナル』を捉えて警告を発することができ、早期スクリーニングと早期診断に非常に適している。この成果は、肺がんの早期診断を、従来の『形態観察』から『分子検査』へと進化させたものであり、画期的な意義を持つ」と強調した。

 この試薬キットは複数の病院で検証が行われ、肺結節患者1463例が対象となった。そのうち肺がん症例は794例で、早期肺がんのサンプル比率は58.19%だった。データによると、試薬キットの早期肺がんに対する検出感度は65%を超え、正確度は従来の腫瘍マーカーを大きく上回った。胡氏は、「LDCTで非典型的な所見を示す小結節についても、本試薬キットを併用することで、診断精度は85%以上に高めることが可能だ」と語った。

(画像提供:人民網)

 
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