四、農村土地制度改革の深化
(17)農村土地請負政策を整える。農村土地請負関係を安定させるとともに、長期間変えずに維持し、最も厳格な耕地保護制度の堅持と整備を前提に、請負地の占有、使用、収益、流通権及び請負経営権の抵当、担保権限を農民に付与する。農村土地集団所有権の実施を基礎に、農家の請負権を安定させ、土地経営権の規制を緩和し、請負土地の経営権を抵当に入れて金融機関から融資を受けることを認める。関係部門は規範化された実施規則の研究・制定を急ぎ、対応する低投資産処置制度を構築し、関連法規の改正を推し進める必要がある。組織指導を的確に強化し、農村土地請負経営権の権利確認・登記・証書交付作業をしっかりと行い、作業の過程で直面した摩擦や問題を農民大衆の自主協議に十分に依拠して解決し、権利と土地を確認することも、権利と株式を確認して土地を確認しないこともでき、権利確認・登記・証書交付作業経費を地方財政予算に計上し、中央財政が補助する。草原請負経営制度を安定させ、整備し、草原権利確認請負と基本草原画定の作業を2015年までに基本的に完了する。女性の土地請負権益を的確に守る。農村経営管理システムの整備を強化する。農村総合改革を深化し、集団森林権利制度改革を完全なものにし、国有森林区経営管理体制を整え、国有農場社会機能運営改革を引き続き推進する。
(18)農村集団経営性建設用地の市場取引を誘導、規範化する。計画と用途規制に合致することを前提条件に、農村集団経営性建設用地の譲渡、賃貸、現物出資を認め、国有地と同等の市場取引、同権利同価格を実行し、農村集団経営性建設用地の財産権流通と上昇価値分配制度の構築を加速する。関係部門はできるだけ早く具体的な指導意見を通達するとともに、関連法規の改正を推し進める必要がある。各地は中央の統一計画に従い、この取り組みを規範的に、秩序良く推し進める必要がある。
(19)農村住宅用地管理制度を整備する。農村住宅地制度を改革し、農村住宅地分配政策を整備し、農家の住宅用地用益物権を保障することを前提条件に、若干の試行地区を選び、農民住宅財産権の抵当、担保、譲渡を慎重かつ穏当に推し進める。関係部門は具体的な試行計画を急いでまとめる必要がある。各地は勝手な行動や、先走りをしてはならない。都市と農村の建設用地の増減をリンクさせる試行事業を整備し、耕地が減少せず、質が向上することを着実に確保する。農村住宅地を含む農村地籍調査と農村集団建設用地使用権の権利確認・登記・証書交付作業を加速する。
(20)土地収用制度改革を推進する。土地収用範囲を縮小し、土地収用手続きを規範化し、土地収用対象の農民に対する合理的で、規範化された、多元的な保障制度を整備する。関連法規の改正を急ぎ、土地の価値増加収益を農民が公平に分かち合えるよう保障し、土地収用対象の農民への補償方法を変更し、集団土地収用への補償以外に、農民の住宅、社会保障、就業訓練も合理的に保障する。現地の状況に応じて留地安置、補償等様々な方法を採用して、土地収用対象の農民の長期的利益を確保する。森林植生回復費の徴収水準を高める。土地収用係争調停裁決制度を整備し、土地収用対象の農民の知る権利、参画権、不服申し立て権、監督権を保障する。