第一章 発展環境

 「第十一次五ヶ年計画 」期は、我が国発展史上極めて重要な五年間であった。国内外環境の複雑な変化、重大な災害への挑戦に直面した。党中央、国務院が、時機と情勢を推し量り、全国各民族人民を団結、指導し、党執政による興国というこの最重要任務を堅持し、党の理論、路線方針政策を徹底的に実行した。力強いマクロコントロールを実施し、我が国の社会主義制度の政治的優勢と、資源リソースにおける市場の基礎的な作用を十分に発揮し、国家の容貌に新たな歴史的変化を生じさせた。

 我々は、国際金融危機の巨大な衝撃に有効的に対応し、経済の安定的な速い発展の良い趨勢を保持した。四川ブン川地震、青海玉樹地震、甘粛舟曲土石流等、大規模な自然災害に打ち勝った。北京オリンピック、上海万国博覧会、広州アジア競技大会を開催した。「第十一次五ヶ年計画 」の主要な目標、任務は達成した。総合的国力は大幅に向上し、2010年国内総生産(GDP)が、39.8兆元に達し、世界第二位に躍り出た。国家財政収入は8.3兆元に達した。有人宇宙飛行、月探査プロジェクト、スーパーコンピューター等、先端科学技術の分野にも大きく踏み出した。

 経済構造の調整足並みは加速した。農業では、特に食糧生産は連年高収穫。産業構造の向上、格上げの面で積極的な進展を遂げた。省エネ、排出削減、生態環境保護は確実に推進した。

 温室効果ガス排出をコントロールし、積極的な効果をあげている。それぞれ地域に特徴的なの発展構造を初歩的に形成した。

 人民の生活には大幅な改善が見られ、就職の規模も拡大を続けている。都市、農村部住民の収入増加は、改革開放以来最も進行し、各レベル各種類の教育も凄まじい速さで発展している。社会保障体系は、逐次整ってきている。体制改革は、秩序を持って推進した。農村の総合的改革、医療、衛生、財政、税収、金融、文化体制等、改革は新たに突き進んだ。発展の活力は、絶えず顕著に現れている。対外開放は、新たな階段を登った。輸出入総額は世界第二位、外資利用の水準も向上した。海外投資は活発で、我が国の国際的地位と影響力は目に見えて向上した。

 社会主義経済の構築、政治作り、文化作り、社会作りおよび生態文明作りの重要な進展を獲得し、中国の特色ある社会主義事業に新しい一章を書き込んだ。五年間で得る成績は容易ではない。経験の積み重ねが重要である。創造の精神は財産であり、その影響も計り知れない。

表1 “十一五”主要計画指標実現情況
指標 2005年 計画目標 実現情況
2010年 年平均成長(%) 2010年 年平均成長(%)
注:①国内総生産と都市、農村住民の収入絶対数は同年の価格によって計算し、成長速度は不変価格によって計算する
  ②[]五年累積数を表す。
国内総生産(兆元) 18.5   7.5 39.8 11.2
一人当たりの国内総生産(元) 14185   6.6 29748 10.6
サービス業付加価値比率 (%) 40.5   [3] 43 [2.5]
サービス業就業比率 (%) 31.3   [4] 34.8 [3.5]
研究開発支出が国内総生産に占める比率 (%) 1.3 2 [0.7] 1.75 [0.45]
都市化率 (%) 43 47 [4] 47.5 [4.5]
全国総人口(万人) 130756 136000 <8‰ 134100 5.1%
単位国内総生産当たりのエネルギー消費低下率 (%)      [20]前後   [19.1]
単位工業付加価値当たりの利用水量低下率 (%)     [30]   [36.7]
農業潅漑用水有効利用係数 0.45 0.5 [0.05] 0.5 [0.05]
工業固形廃物総合利用率 (%) 55.8 60 [4.2] 69 [13.2]
耕地保有量(億ヘクタール) 1.22 1.2 -0.3 1.212 -0.13
主な汚染物質の総排出量減少率(%) 二酸化硫黄     [10]   [14.29]
化学的酸素要求量(COD)     [10]   [12.45]
森林被覆比率(%) 18.2 20 [1.8] 20.36 [2.16]
国民の平均教育年数 (年) 8.5 9 [0.5] 9 [0.5]
都市の基本養老保険加入人数(億人) 1.74 2.23 5.1 2.57 8.1
新型農村合作医療の占める割合(%) 23.5 >80 >[56.5] 96.3 [72.8]
五年間の都市新規就業増加人数 (万人)     [4500]   [5771]
五年間の農業移転労働力(万人)     [4500]   [4500]
都市登録失業率(%) 4.2 5   4.1  
都市住民一人当たりの可処分所得 (元) 10493   5 19109 9.7
農村住民一人当たりの純収入 (元) 3255   5 5919 8.9

 「第十二次五ヶ年計画 」期は、世界情勢、国内情勢が継続的に大きな変化をしており、我が国の経済社会発展には新たな段階的特徴が現れる。国内外の情勢を総合的に判断すると、我が国の発展は依然として重要な戦略の時機にある。得がたい歴史的チャンスに直面していると同時に、数多くの想定内、想定外の危険にも直面している。我々は、チャンスの意識と憂患の意識をさらに強めなければならない。自主的に環境の変化に適応し、様々な矛盾を解消し、我が国の改革開放、社会主義現代化建設をさらに精力的に推進すべきだ。

  国際的には、平和、発展、協力は依然として時代の潮流である。世界の多極化、経済のグローバル化は大きく発展し、世界経済構造で新たな変化が現れた。科学技術の革新は、既存のものから新しいものを生み出し、国際環境は総体的に我が国の平和発展に有利である。同時に、国際金融危機の影響は大きく、世界経済成長の速度が緩んだ。世界の需要構造には明らかな変化が現れた。市場、資源、人材、技術、基準等をめぐる競争は、さらに激しくなり、気候変動、エネルギー資源の安全、食品安全等、世界的な問題が突出し、各種形式の保護主義が台頭し、我が国発展の外部環境はさらに複雑になった。我々はさらに広い視野で、冷静な観察、沈着な対応を堅持する必要がある。国内、国際二つの大局を統一して計画し、世界経済の分担で新たな定位を把握し、国際経済協力と競争の優勢に積極的に創造し参与する。

  国内を見ると、工業化、情報化、都市化、市場化、国際化が大いに発展し、国民の平均所得も着実に増加し、経済構造の転換は加速し、市場需要の潜在力が巨大化し、資金供給も豊かになった。科学技術、教育の全体的な水準は向上し、労働力の質は改善し、インフラストラクチャーは日ごとに整い、体制の活力は大幅に増強した。政府は、マクロ調整、複雑な局面に対応する能力を大幅に向上させ、社会の安定を保持した。我々は、経済社会の発展、総合的国力を新たな段階まで推し進める条件が十分にある。同時に、我が国の発展の中にある不均衡、不調和、持続不可能といった問題が依然として突出しているのをしっかり見なければならない。主に、経済成長の資源環境制約の強化、投資と消費の不均衡、収入分配の格差の拡大、科学イノベーション能力の弱さ、産業構造の不合理、農業基礎の薄弱さ、都市と農村部地域の発展の不調和、就職総量プレッシャーと構造的矛盾の共存、物価高騰圧力の増大、社会的矛盾の増加、科学的発展の体制構造に対する制約の障害が依然として多い。我々は、科学的判断と正確に発展の動向を把握し、有利な条件を十分に利用し、突出した矛盾と問題解決を速め、集中してうまく処理する必要がある。


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