第六編 緑色発展 資源節約型・環境友好型社会の構築
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第二十一章 グローバル気候変動への積極的対応

 気候変動の緩和と対応を両立し、技術進歩の作用を十分に活かして、体制メカニズムおよび政策システムを充実化させ、気候変動への対応力を高める。

第1節 温室効果ガスの排出を抑制

 産業構造とエネルギー構造の調整、省エネ・エネルギー効率の向上、森林のカーボンシンク(炭素吸収源)の増加などさまざまな手段を総合的に活用することにより、エネルギー消費と二酸化炭素(CO2)排出量を大幅に減らし、温室効果ガスの排出量を効果的に抑制する。エネルギー消費総量を合理的に抑制し、エネルギーの使用管理を厳格化し、エネルギー発展計画の制定を急ぎ、総量抑制目標と詳細実施制度を明確化する。植樹造林を推し進め、森林面積を新たに1250万ヘクタール増やす。低炭素技術の研究開発・応用を加速し、工業、建築、交通、農業などの分野における温室効果ガスの排出を抑制する。低炭素製品の基準、標識および認証制度の確立を検討し、温室効果ガスの統計計算システムを構築し、炭素排出取引市場を逐次確立する。低炭素モデル事業を推進する。

第2節 気候変動への適応力の強化

 国の気候変動への対応に関する全体戦略を制定し、気候変動の科学研究、観測、影響評価を強化する。生産力の配置やインフラ・重大プロジェクト計画の設計・建設において、気候変動の要因を十分に考慮する。気候変動対策、とりわけ極端な気候問題におけるキャパシティー・ビルディングを強化し、関連技術の研究開発・普及を加速し、農業、林業、水資源など重点分野および沿海、生態環境が脆弱な地域における気候変動適応水準を向上させる。極端な天気・気候問題に対する観測、予報、予防を強化し、自然災害の防御・軽減能力を高める。

第3節 幅広い国際協力の展開

 共通だが差異ある責任の原則を貫き、国際交渉に意欲的に参加し、公平かつ合理的な国際気候変動対策制度の構築を進める。気候変動分野の国際交流および戦略的政策対話を強化し、科学研究、技術研究開発およびキャパシティー・ビルディングなどの面で実務協力を展開し、資金、技術移転に関する国際協力プラットフォームおよび管理制度の構築を図る。発展途上国の気候変動対策に支援を提供する。