科学技術発展 第十二次五ヶ年計画
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5.重点分野の核心キー技術のブレークスルーを進める

 わが国産業モデルチェンジ、グレードアップ、生活改善という重要なニーズを取り巻く重点分野の核心キー技術のブレークスルーと自主知的所有権の取得を重点として、産業チェーンをハイエンドな方向へ導き、近代的産業体系の形成に必要な科学技術を支援するとともに、生活に恩恵に寄与する科学技術を大きく発展させる。

(1)強化農業農村科学技術イノベーション

 工業化、都市化の発展と同時に農業の近代化が求められる中、都市・農村の発展を統括し、農業の近代化レベルを向上させ、農村の生活を改善し、農業の産業的発展、農民の増收と社会主義新農村の建設を推進する。農業キー技術のブレークスルーと成果の移転利用を強化し、食糧の単年度生産成長率0.8%を達成する。科学技術の支援に基づき国家食糧安全と農産品の有効な供給を保証する。健全な情報化、社会的農村科学技術サービス体系と農業科学技術成果の移転体系を構築し、20万人前後の科学技術特派員チームを編成し、農業・農村の科学技術イノベーション型創業を推進する。

①.農業と農村部を発展させるキー技術を攻略し、現代農業の発展と新農村建設を促進する

 食糧豊産科学技術工程を継続して推進する。農林動植物の高生産額効率新品種開発を強化し、農作物栽培技術、畜禽水産健康養殖技術、林業資源育成と利用技術、牧畜業と草地保護技術、海洋農業技術等の発展を加速化させ、主要農産品の有効な供給を保証する。先進的で多機能な農業機器、食品のグリーンで安全な加工、農産品の貯藏と物流、近代農用物資、バイオマスエネルギーとバイオマス総合利用等の技術研究開発を強化し、近代農業産業体系を構築する。積極的に特色ある農業を発展させ、農副産品の高付加価値化高度加工及び農産品の品質安全制御技術の研究開発を強化し、健康食品の生産を促進する。農林生態と循環農業技術の集約利用を加速化させ、節水農業を発展させ、農業生息環境制御、汚染耕地修復利用、農林生態工程、農業重要大型災害防止制御キー技術等の研究を展開し、農業の生態系保護能力を引き上げる。農村の情報化、都市化動態観測、農村部規画、土地節約利用と管理、農村飲料水の安全保証、住みやすい居住区と住宅建設、農村クリーンエネルギー開発利用等科学技術業務を強化し、健康的な都市化の発展を推進し、農村住居環境改善を加速化させる。

現代農業科学技術イノベーション重点

 食糧豊産科学技術工程→食糧の高生産額効率性確保という科学技術ニーズに対し、良田、良種、良法による総合手段を核心として、持続的な超高生産技術について重点的にブレークスルーを進め、作物の高生産性への潜在力を深耕させる。大面積豊産高効率簡素化栽培技術研究と集約を強化し、大面積でのバランスのとれた増産を実現する。中低生産田の改良キー技術研究を強化し、障害性耕地の増産潜在力を発揮させる。多熟高効率耕作制度、保護性耕作技術、機械化高効率生産、資源節約高効率と災害防止制御等の重要キー技術のイノベーションと集約モデルを展開する。

 多機能農業機器→低燃費、低排出のスマート農機機器産業の育成に照準を合わせ、近代的農機機器の製造、農機のスマート機器、農機の省エネ排出削減のキー技術研究を展開し、精確・大型・復雑な農機の重要技術を支援して重点的にブレークスルーを進め、農業の機械化技術集約とモデルを展開し、強い国際競争力をもつ大型農機科学技術グループを育成する。

 食品のグリーン安全加工→食品製造産業、機能食品産業、農産品物流産業、近代的食品設備製造産業を発展させ、栄養があり安全なグリーン製造、高効率利用、省エネ排出削減を目標として、バイオ技術、工程化技術と情報技術を基軸とする近代的食品加工製造と品質安全制御のキー技術・設備の研究開発を展開する。食品加工業の発展において差し迫って解決を要する重要キー技術と省エネ排出削減の新技術を開発し、産業のグレードアップを促し、食品産業の国際競争力を強化、国際競争力をもつ大型食品工業グループを育成する。

 海洋農業→重点海洋製品生産地域を選定し、優良種苗栽培、健康的な養殖と高効率收獲、養殖病害制御等のキー技術研究を開発する。海洋資源保護、環境品質制御と選択性漁撈の新しい技術を開発する。主要海洋経済種探査捕獲開発技術及び漁場スピード観測と精確測報技術、遠洋漁業の設備レベルと鮮度保持、貯蔵運搬能力を強化する。大型海洋水産品の加工付加価値技術を強化し、精密・高度加工能力を向上させる。

 節水農業→耕地用水利用効率と効果・利益の向上を核心とした農業高効率用水過程の量制御技術と製品を研究し、農機ボーリング関連設備等の大型灌漑排水機械設備を開発する。干ばつ半干ばつ地区の節水農業技術と設備、食糧主要生産地区の水資源高効率利用、干ばつ地区の特色ある作物向けの節水灌溉、半干ばつ地区農業の高効率用水、乾地農業降水高効率利用、干ばつ地区の耕地の水利工程建設、灌漑地区の自動節水、非伝統水資源総合利用等のキー技術研究を展開し、節水農業の総合技術体系を構築する。

 農村の情報化→農村向けの情報化サービスのキー共用技術を集約して開発する。農村総合情報サービス体系を構築し、省級総合サービスプラットフォームを構築、村級サービスステーション建設し、情報化により新農村建設と都市・農村の統括した発展を促し、国家農村情報化モデル省建設パイロット事業を組織化して実施する。

 農村部の住みやすい居住区と小康住宅→農村部の居住区区画、小康住宅の建造、居住区の公用施設配置、居住区の環境改善を核心として、住みやすい居住区計画、小康住宅の開発設計と建設、新型住宅体系と工業化、住宅機能の向上と室内環境の健康、住宅の省エネとエネルギー効率の向上、住宅の耐震と防災、新建築材料の開発と利用、居住区のインフラと公共サービス施設の最適配置、居住区の水質安全及び循環利用、居住区環境整備等の技術の集約研究を展開し、農村部に住みやすい居住区と小康住宅の科学技術モデル地区を建設する。

②.農業科学技術成果の転化利用能力を引き上げ、農業産業の発展と農民の増收を促進する

 農業に対する科学技術成果の移転体系の建設を強化し、農業の発展と農民の増收を促すキープロセスとする。星火計画、農業科学技術成果の移転資金、科学技術富民強県特定プロジェクト行動の実施を引き続き強化し、農業に関わる科学技術型企業の健全な発展を促進し、リーディング企業として、合作社と大型栽培農家のモデルとなる牽引的役割を発揮させる。科学研究機関が、農民専業合作社、リーディング企業、農家等と多種の形式の技術協力の展開を積極的に推進する。農業に関わる科学技術型中小企業、科学技術協力機関を積極的に育成し、農業関連産業の科学技術サービスプラットフォーム建設を強化し、新型農民と農村における実用的な人材の創業と就業を支援する。

③.農村の科学技術創業行動を展開し、新型農村の科学技術サービス体系の構築を促進する

 科学技術特派員の農村科学技術創業行動を展開し、国家農業科学技術パーク等の基地建設を積極的に支援する。楊凌国家農業ハイテク技術モデル地区の発展を加速化させ、北京現代農業科学技術城、山東黄河三角洲現代農業科学技術モデル地区を建設する。農村の情報化技術の集約とモデル化を強化し、全国をカバーする公益性普及サービス、社会化創業サービス、多元化科学技術サービスの三位一体となる相互促進農村科学技術サービスの新たな枠組みを構築する。近代的農業リーディング企業を中心として、農民専業組織を拠点とし、科学技術特派員サービスステーションが仲介者となり、情報技術がこれを支え、新型社会化農村科学技術サービス体系を構築する。農業高等教育機関と科学研究機関による農業技術普及活動、農業専門家大院、農村科学技術協力組織、星火科学技術12396等の各種特色ある多元的な農村科学技術サービスモデルを引き続き改善する。科学の普及が農村振興に恩恵をもたらすよう継続して推進し、農村の末端層科学普及チームと科学普及能力の建設を強化する。

農村科学技術創業行動

 わが国の近代農業と新農村建設の科学技術に対するニーズを吸い上げ、科学技術特派員の農村科学技術創業行動を展開する。農村科学技術創業と新型農村科学技術サービス体系の建設を核心として、科学技術人員が農村の末端層に深く入り込み、農業の第一線で科学技術創業とサービスを行い、農村科学技術サービスモデルが創造、改善されるよう導き、農村科学技術創業人材を育成する。農村科学技術創業の典型的事例を告知し、科学技術知識、資本、管理等生産要素の農村への集約を促し、農村改革の発展に新たな活力を注入し、都市・農村の統括した発展を促す。

(2)重点産業技術のグレードアップを促進する

 近代的産業体系の発展と産業の核心的競争力の向上を狙いに、産業のキー共用技術の研究開発を強化し、業界の先進的適用技術の研究開発とイノベーション成果の普及利用を加速化させ、ハイテク技術の産業化を促進し、重点産業の振興と従来型産業の改良グレードアップ支援し、産業全体の技術レベルを明確に向上させること。科学技術成果の移転と産業化能力をたえず強化し、重点産業のエネルギー消費と排出をより一層削減し、国の経済と国民生活に関系するいくつかの重点分野において基本的に国際競争力をもつ近代的な産業技術体系を構築する。

①.キー共用技術戦略を強化し、重点産業の核心的競争力を引き上げる

 技術研究開発と産業発展の結びつきを強化し、製造業全体の技術レベルを引き上げる。設計技術、信頼性のある技術、製造技術、基礎部品と電子デバイス、大型鍛造・鋳造物、計器メーター、計量測定機器等における基礎的な共用技術の研究開発を強化する。機械、鉄鋼、非鉄金属、石油化学、紡織、軽工業、建材等産業での核心キー技術のブレークスルーを加速化させ、新品種、新技術の開発を強化し、重要大型事業と重要大型設備に差し迫って必要な新型高付加価値材料を重点的に発展させる。精密加工技術及び設備、百万トンエチレン/高純度テレフタル酸(PTA)のキー技術と設備、硬削岩機設備及びキー技術、カーボン繊維及び複合材料加工キー設備、発光ダイオード製造キー設備、高効率低コストクリーン鋼材の生産技術等、研究開発を強化し、システムインテグレーションレベルを向上させ、設備製造のハイエンド化を促進する。製造業の情報化サービスの効果向上と製造設備及び製品の“NC世代”イノベーション利用モデルを推進し、製造業の情報化と自動化レベルを引き上げる。

 情報産業キー技術と基礎ソフト・ハードウェアの研究開発を強化し、ハイエンドフォールト・トレラント・コンピュータシステム、大量データ保存サービスシステム、集積回路及びキーデバイス、新型センサーとスマート化情報処理技術、高性能ネットワーク、ブロードバンド無線移動通信技術、ネットワークと情報セキュリティー技術、ナビゲーションと位置サービス技術等のキー技術について重点的にブレークスルーを進める。情報と空間技術製品の集約的イノベーションを強化し、新技術と新業務を育成、情報と空間産業の発展を推進し、国民経済と社会の情報化レベルを向上させる。

 近代的交通輸送業の技術戦略を強化する。具体的には大型輸送道路建設工程、総合交通中枢等交通インフラ建設におけるキー技術のブレークスルーを進める。内河水上輸送の総合能力を引き上げるキー技術の研究開発を拡大し、内河水上輸送の技術レベルを引き上げる。交通核心重要設備の開発を推進し、自動車の省エネ排出削減、高性能船艇、安全で高効率な民用飛機等のキー技術を重点的に発展させ、高速鉄道の重要設備、グリーン船舶設備等の近代的交通分野における重要設備の発展を推進する。交通情報システムとスマート化技術の発展・利用を加速化させ、各種運輸手段のシームレスな連携を効果的に支え、総合的な輸送性能を向上させる。

産業キー技術攻略モデルの重点

 高品質特殊鋼→高品質特殊鋼の超クリーン、高均質、細結晶化等キー技術のブレークスルーを進め、超超臨界火力発電ユニット用鋼、大型設備用ベアリング鋼、新世代原子力発電用鋼、超低鉄損傷高シリコン電工鋼、高耐磨と高速工具鋼等の特殊鋼材料を研究開発し、特殊鋼製品の生産の高効率化、減量化とグリーン化を実現し、高速鉄道、新エネルギー、原子力発電等の国家重要事業ニーズを満たし、数本の特色ある専門的な生産ラインを形成する。

 高性能分離膜材料→水処理膜、気体分離膜、特種分離膜等の膜材料を重点的に開発する。水処理膜材料は、反浸透膜を突破口とし、国産反浸透膜材料の市場シェアを引き上げる。特種分離膜は耐溶剤分離膜と高温気体分離膜を突破口とし、耐溶剤分離膜は国際先進レベルに到達させる。膜技術の水処理、鉄鋼、石油化学、環境保護等分野での普及利用を推進し、膜材料分野において高い素養のある研究開発と産業化チームを育成し、重点膜材料の国内市場シェアを30%以上に引き上げる。

 ネットワークと情報セキュリティー→国の重要な戦略的ニーズと密接に結びついている情報コンテンツセキュリティー技術、ネットワークとシステムセキュリティー技術、データセキュリティー及び利用技術において、新技術がもたらすセキュリティー問題及び物理的なセキュリティー問題等の系統的な整備とキー技術の開発を行い、国のネット空間における情報セキュリティー保証に対して技術なサポートを行う。

 ナビゲーションと位置サービス→ナビゲーションアトミッククロック、シームレスナビゲーション測位技術、ホログラフィックナビゲーション地図、位置情報採取とスマートサービス等キー技術についてブレークスルーを進め、公衆・業界・地域利用モデルを展開し、技術と製品研究を加速化させ、関連科学技術成果の移転と産業化を促進し、ナビゲーションと位置サービスの戦略的新興産業を育成する。

②.先進適用技術の研究開発と普及を拡大し、技術移転と成果の産業化利用を促進する

 産業界の省エネ排出削減の促進、生産性能の向上、技術フローの改善、生産コストの削減を目標に、工業の省エネ技術、再生可能エネルギーの総合利用技術、コンピュータ輔助設計と製造技術、自動検査測定と制御技術、計量測定技術、環境保護材料大規模生産技術、新型高効率触媒技術、グリーン化無害化資源回收再利用処理技術等の量が大きく面が広い業界の先進適用技術を重点的に研究開発し、技術イノベーションの成果が全業界で広く利用されるよう推進する。国の重要大型事業建設と結びつき、工程設備の製造、システムの最適化と制御、資源の総合開発利用等における工程技術の研究開発、集約と普及利用を強化する。科学技術の仲介機関、企業技術研究開発機関、工程センター等の技術移転、工程化試験、産業化利用の中での役割を充分に発揮させ、技術の測定、検証、認証許可体系の建設と産業化関連能力の建設を強化する。

(3)近代的サービス業科学技術イノベーションの推進を加速化する

 知識と技術集約型のサービス業を発展させ、近代的サービス業重点分野の技術戦略を強化する。技術の集約と商業モデルのイノベーションを拡大し、一連のシステムソリューションプランを打ち出し、近代的サービス業の科学技術イノベーションと産業発展の支援体系を建設し、わが国の近代的サービス業のイノベーション力を大きく引き上げ、近代的サービス業のクラスター形成を加速させ、近代的サービス業の割合とレベルを明確に向上させる。

①.技術集約とモデルのイノベーションを強化し、知識と技術集約型サービス業を発展させる

 サービスモデルのイノベーションを展開し、ネットワーク情報技術集約利用を強化し、ネットワーク化、個性化、バーチャル化等の条件下におけるサービス技術の研究開発の推進に力を入れ、サポートサービスの全プロセスの技術体系を構築し、いくつかの業界の技術ソリューションプラン、技術プラットフォームと標準ルールを形成する。電子コマース、工業設計、現代物流、システムアウトソーシング、製造業サービス等を重点的に発展させ、生産性サービス業を改良し、グレードアップさせる。近代化教育、デジタル文化、デジタル医療と健康、デジタル生活、デジタル旅行、空間位置情報サービス等を重点的に発展させ、新興のサービス業を大きく育成、発展させる。研究開発設計、技術移転・転化、イノベーション型創業、科学技術コンサルティングと科学技術金融等のサービスを重点的に発展させ、科学技術サービス業のイノベーションを推進する。近代的サービス業のいくつかの重点分野で利用モデルを強化し、近代的サービス業科学技術イノベーションモデル都市、モデルパーク、モデル企業と産業化基地を建設し、特色が明確で、かつ優位性を補完しあえる近代的サービス業の発展構造を形成する。

近代的サービス業の科学技術行動

 デジタル文化→科学技術と文化の融合を強化し、文化資源のデジタル化とデータバンクの構築、デジタルコンテンツ、デジタル版権取引、演芸文化放送、デジタル博物館、文化旅行、芸術品取引利用モデル等を展開する。

 デジタル医療健康→新農村と都市の越境協力医療サービス、老年人医療健康サービス、健康ファイリングにもとづく住人の健康管理公共サービス、医療健康政府監督管理管総合サービス等に向けた技術研究開発と、プラットフォーム建設を展開する。

 デジタル生活→デジタル生活サービスの共用技術サポートと集合アプリケーションサービス、スマート都市アプリケーションサービス、移動生活サービスクラウドアグリゲート、デジタル生活情報精確検索アグリゲートサービス、居住区生活圏双方向サービス、家庭スマート生活主動サービス等プラットフォーム建設と利用モデルを展開する。

 電子コマース→電子コマースクラウドサービス、信頼できる取引、サポートサービス技術とプラットフォームの研究開発、重点生産資料、生活品、旅行、専門市場、国際貿易等の分野における電子コマースサービスの技術研究開発及び利用モデルを展開する。

 近代物流→コンテナーの海上、道路、鉄道の多方式連絡輸送、港湾航空物流総合サービス、ネットショッピング物流サービス、物流公共情報プラットフォームによる資源の統合集約、サプライチェーン全プロセスサードパーティー物流サービス、モノのインターネット環境下のスマート物流等の分野で技術研究開発及び利用モデルを展開する。

 社会化公共サービス。教育・公共サービスを開放するクラウドプラットフォームの建設及び利用、社会保険サービスモデルイノベーション・システムインテグレーション及び利用モデル、介護サービスモデルのイノベーション及び利用モデル等を展開する。

 科学技術サービス業→地域産業の共用技術イノベーションプラットフォーム、重点業界の汎用設計データバンク、試験プラットフォーム、技術移転公共サービスプラットフォーム、産業クラスター向け科学技術サービス集約プラットフォーム、科学技術金融サービスプラットフォーム等の建設と利用を展開する。

 近代的サービス業のイノベーション発展モデル→近代的サービス業のイノベーション発展モデルを展開し、近代的サービス業のモデル都市、モデルパーク、モデル企業と産業化基地を建設する。

②.イノベーション力建設を強化し、近代的サービス業の科学技術イノベーション体系を構築する

 近代的サービス業発展に向け、産学研が協力し共通する工程技術研究と先端技術研究の展開を奨励する。近代的サービス業企業が企業技術センター建設等の措置を通じて、近代的サービス業モデルのイノベーションと技術の集約利用能力を増強することを奨励する。近代的サービス業科学技術パーク(基地)に、技術移転、創業インキュベーションと企業発展サービスにおける系統的な機能を発揮させ、科学技術パークのネットワークイノベーションサービスプラットフォームを打ち出し、イノベーション要素のオンラインでの集約と共有化を実現する。

③.制度のイノベーションと支援体系の建設を強化し、近代的サービス業の成長環境を最適化する

 融資ルートを広げ、社会の資金が近代的サービス業の科学技術イノベーションに投資されるよう導く。近代的サービス業の発展評価指標体系と学科体系の構築を探求する。近代的サービス業の科学技術関連科学研究学院・研究所、高等教育機関、企業が展開する国際交流と協力を支援する。近代的サービス業がイノベーションにより発展するための知識の普及を強化する。近代的サービス業イノベーションの特徴に適応し、技術イノベーション、商業モデルの発展、知的所有権保護等を促進するための制度を強化する。

(4)生活科学技術を大きく強化する

 国民が最も関心のある重要な生活における科学技術問題を重点的に解決し、異なる地区の異なる層の人々のニーズに適合する生活改善技術・解決案を集約し、国の持続可能な発展実験区等を媒体として、技術成果のモデル提示と告知を強化し、全面的に科学技術の生活に対するサービス力を引き上げる。

①.人々の健康に関する科学技術の発展を加速化させ、全国民の健康保証能力を引き上げる

 慢性病、伝染病、精神心理疾患等の重大疾患に対し、臨床医学とトランスレーショナル医療の研究を強化し、早期診断・早期治療技術のブレークスルーを進め、診療プランと個性化診療技術をルール化し、医学プラットフォーム、臨床協同研究ネットワーク、チーム研究基地等の建設に系統的に転化し、臨床研究の組織モデルを最適化する。婦女・児童、高齢者層、職業者層、障害者層及び末端層によく見られる多発病に対し、総合予防・抑制プランの利用と普及、新型診療技術研究及び生活保証補助器具の開発を強化する。漢方薬と民族医薬の伝承、予防医療、優位性診療技術等の研究を強化し、漢方薬の優位性・特色の発揮と中西医療の融合的発展を推進する。優良な出産と育児、避妊技術製品の開発を強化する。デジタル化医療、健康管理、健康普及等の技術を発展させ、健康サービス体系の建設を支援する。全国民の健康科学技術行動を実施し、イノベーション医療器械の利用モデル、農村衛生に適した技術の普及、公衆健康知識の普及等の業務を積極的に推進する。

②.公共安全科学技術の発展を強化し、公共安全と防災・減災能力を向上させる

 自然災害に対応する技術力向上を加速させ、基本地理の国情観測技術体系を構築し、地震、地すべり、土石流、台風、水害、干害等重大自然災害観測の早期警報技術を重点的に開発し、重大自然災害の緊急救災大型設備を開発し、重大自然災害のリスク管理技術プラットフォームを構築する。生産安全保証における技術力を引き続き強化し、炭鉱及び非炭鉱での採掘、オイルガス開発、危険化学品、特種設備等の重点業界での生産事故と職業的危害の予防抑制技術を重点的に開発する。事故災害の応急処置技術及び機器を研究開発する。交通安全保証と救助のキー技術と機器を開発する。食品の安全保証技術を発展させ、源から食卓までの食品生産全プロセスの安全検査測定、コントロール及び管理技術を構築し、食品の安全保証及び応急処置技術体系を改善する。国境の検査検疫における科学技術力を大きく引き上げ、品質安全のキー技術イノベーションを加速化させる。社会の安定を維持し、犯罪を防止し撲滅し、法の執行力を高める技術及び機器を開発し、社会の安全保証及び応急処置の技術体系を構築し、社会安全保証力を強化する。

③.グリーン都市のキー技術イノベーションを強化し、都市と都市化の持続可能な発展を促進する

 都市部地域の区画整備と動態観測、都市機能の向上と空間の節約利用、都市の生態居住環境品質の保証と都市情報プラットフォーム等の技術研究開発を強化し、建築の省エネとグリーン建築技術の研究開発と利用モデルを積極的に推進する。グリーン建材、再生可能エネルギー材料及びその建築一体化利用技術を重点的に開発し、わが国のグリーン建造技術体系と管理モデルを形成する。低炭素都市計画、グリーン建築設計、省エネ建築等技術を発展させる。グリーン施工制御指標体系と基準を最適化し、大型建築施工プロセスの動態管理と資源配置を最適化するシミュレーションプラットフォームを開発する。

生活科学技術モデルの重点

 公衆衛生と全国民の健康→わが国の末端層医療衛生サービスに対するニーズを吸い上げ、疾患防止、衛生保健、民族医薬、フィットネス等の先進実用技術を選定し、利用モデルを展開する。国産イノベーション医療器械製品を選定し、臨床評価、モデル試用と普及宣伝を行う。典型となる医療機関を選定し、電子カルテ、医療情報の集約、臨床診療支援、個人健康情報管理等の医療情報化モデルを展開する。

 臨床医学/トランスレーショナル医療研究→人類の発病率の高い、かつ死亡率の高い重大な疾患を研究の重点とし、優位性のある臨床機関を拠点として、多学科交叉での臨床とトランスレーショナル医療の研究を展開し、臨床試験基地ネットワークと臨床研究技術を支援、サービスプラットフォームを構築し、疾患発病の評価と検証体制、流行病学、早期診療、薬品治療、個体化治療等の技術と方法を開発し、わが国の臨床医学のレベルとトランスレーショナルリサーチ能力を大幅に引き上げる。

 漢方薬→漢方薬材のルール化栽培、漢方薬の配合の顆粒品質標準、漢方薬の薬効物質研究及び漢方薬の品質評価等キー技術について重点的にブレークスルーを進める。地域の特色のある漢方薬の研究開発共用技術プラットフォームを構築する。100あまりの常用漢方薬材の品種を重点的に支援し、漢方薬のルール化栽培研究と10あまりの漢方薬材大型品種の掘り下げた開発を展開する。8~10の新薬の品種研究開発、30の伝統的漢方薬の大型品種二次開発を展開し、3~5種の漢方薬品の国際市場への進出を促す。

 食品安全→リスクの観測と評価、食品汚染物のハイテク検査測定技術と機器の研究開発を強化する。耕地から食卓までの食品安全における科学技術モデルを展開する。食品安全の突発事件の監視制御と早期警報のための立体交差ネットワーク情報システムの構築を推進する。

 生産の安全→炭鉱、危険化学品、職業危害等のハイリスク業界における事故の未然防止制御、監督、事故の処置と応急救援技術及び機器の研究を組織化し、典型的な企業、工業パークを選定して、技術の集約と利用のモデルを展開することで新技術、新成果利用の普及と産業化を促進する。

 社会の安全→重大刑事犯罪を防止し撲滅する刑事司法技術、情報ネットワークセキュリティーとバーチャル社会管理技術を研究し、社会の治安管理と安全防備技術、情報化、スマート化捜査技術、火災、核・生化学(兵器からの)安全確保、反テロリズムと突発事件の早期警報、制御、処置技術と機器において、科学技術強警総合モデルを展開する。

 防災・減災→地震、地すべり、土石流等の重大自然災害の立体観測技術、予測予報、群測定群防止技術と機器研究開発を強化し、災害応急救助技術機器を開発、リスク管理応用研究を展開する。防災・減災科学技術の普及を展開し、国民の防災・減災意識と技能を向上させる。防災・減災科学技術モデル工程を組織化して実施する。

 グリーン建築技術集約モデル→異なる気候の地区から典型的都市(農村部)を選定し、グリーン建築をとりまく規格と規準、グリーン建造と施工技術、グリーン建築の室内環境改善と保証技術、グリーン建材と資源節約、環境友好型集成技術等を重点としたグリーン建築技術の集約利用とモデルを展開し、グリーン建築と建築省エネの発展を推進する。

 低炭素と和諧(調和のある)居住区モデル→典型的な居住区を選定し、居住区の低炭素消費と省エネ排出削減、生活ゴミの分別回收、居住区の高齢者との互助、居住区の生態系環境建設、居住区の治安と防災・減災、居住区の民主的管理等の分野における技術利用モデルを展開する。

(5)持続可能な発展を支えるエネルギー資源環境技術体系の構築する

 エネルギー資源の不足、生態系環境の悪化、グローバルな気候変動等持続可能な発展を制約する突出した問題に対して、資源節約型、環境友好型社会建設における切実なニーズを吸い上げ、エネルギー資源の探査開発とクリーンな高効率利用、水資源の最適化配置と総合利用、汚染抑制と生態系改善、クリーン生産と循環型経済、気候変動緩和と適応等の技術開発と集約利用を強化し、科学技術の持続可能な発展に対するサポート力と牽引力を引き上げる。

①.エネルギー探査開発とクリーンな高効率利用技術を発展させ、エネルギーの安全保証能力を向上させる

 従来のエネルギー探査開発における技術力向上を目標として、重点的に復雑なオイルガス層探査、石炭と海洋オイルガスの安全な採掘、オイルガスの高効率で安全な集積・輸送等の技術を発展させ、炭層メタンガス、シェールガス、オイルシェール、メタンハイドレート等非常規オイルガス探査開発技術の研究を強化し、従来のエネルギーの有効な供給を保証する。エネルギーのクリーンな高効率利用能力を向上させることを目標とし、石炭のガス化、液化、石炭系化学工業品の加工等クリーン転化技術を重点的とし、超高仕様の超臨界発電、ガス化全体共同発電、省エネ型循環流化床発電等技術を発展させ、スマートグリッド、先進原子力エネルギー及び風力エネルギー、太陽エネルギー、バイオ能、海洋エネルギー、地熱エネルギー等新エネルギー利用技術を開発し、エネルギー利用のキー部品と機器の研究開発を強化する。

②.水資源と鉱物資源の開発技術を発展させ、資源の総合利用効率を向上させる

 水資源の最適化配置と総合利用の技術力強化を目標に、デジタル化流域、水資源の合理的な調整と特大水利工程群の共同管理技術を重点的に発展させ、南水北調、三峡等の大型水利工程建設と安全保証技術の研究開発、都市の節水と工業節水の技術開発、海水の淡水化、雨洪の利用、人工増雨、再生水等の非常規水資源利用のキー技術開発を強化する。鉱物資源の探査採掘と総合利用の技術力向上を目標に、深部や復雑な条件下での鉱物資源の高効率な探査技術を発展させ、3D立体探査技術の集約を強化し、鉱物資源の効果的な貯蔵量探査を拡大する。鉱物資源の高効率な採掘、グリーンな選冶、高効率利用等の重要技術と機器を発展させ、レアメタル資源の開発利用を強化する。海洋及び極地の鉱物資源の総合調査技術、非常規鉱物資源の探査技術研究を強化し、鉱物資源のグリーンで持続可能な開発を推進する。

③.生態系環境保護技術を発展させ、人と自然の調和のとれた発展を促進する

 循環経済と省エネ排出削減の技術的サポート力向上を目標に、重汚染業界のクリーン生産技術、大型廃棄物の資源化技術、多くレベルの循環経済を構築する技術を重点的に発展させる。煙気処理、車のマフラー浄化等技術、飲用水の安全保証、汚水の高効率処理と回収利用等の技術、土壤汚染処理技術、生活ゴミと危険廃棄物処理処置技術、スマート環境検査測定と観測技術、都市と工業バイオマス廃棄物集中化ガス利用技術、放射性汚染の防護と処理技術を発展させる。近海の汚染防止技術、地下水汚染防止技術、化学品リスク制御技術、農村環境総合整備技術を発展させ、排出削減の拘束性指標の実現と環境品質の改善を推進する。

 生態系保護と脆弱な生態系修復のための技術力向上を目標に、典型的な生態系の脆弱な地区の生態系保護と回復技術、大型事業建設地区の生態系保護と回復技術、都市の生態系保護と建設技術を重点的に発展させる。大スケール生態システム観測技術を開発し、マルチメディア新型生態系環境観測とリモートセンシング技術を発展させ、土地の退化防止技術を支える能力を向上させ、生態系サービス機能たえず強化する。生物の多様性を保護し、生物の安全を保障し、長期的に有機汚染物のリスクを制御する等の技術を開発し、わが国の国際環境条約に対する履行能力を向上させる。

④.気候変動の科学研究と技術の集約を強化し、全面的に対応能力を向上させる

 グローバル気候変動と観測技術の研究を強化し、多源・多スケールの観測データの同化、融合、集成技術を開発し、世界的な気候変動の中での極限な天候及び気候変化の予測技術を発展させ、温室効果ガス排出の観測・統計・精密調査の技術体系を構築する。異なるスケールの関連分野の気候変動影響と脆弱性評価の研究を強化する。気候変動適応技術の研究開発、集約と利用モデルを強化する。林草の固体炭素等の収集、土地利用と農業排出削減温室効果ガス、二酸化炭素捕集利用と貯留等の技術を発展させる。気候変動対策に対する戦略と研究を強化し、気候変動分野のホットな問題をとりまく対応措置を掘り下げて研究し、国の気候変動対策をサポートする。

持続可能な発展科学技術モデルの重点

 海水の淡水化と総合利用→高圧反浸透と低温多効果蒸留海水淡水化、大型海水循環冷卻、濃海水処理と化学資源利用等の核心技術と機器を重点的に発展させ、いくつかの大型海水淡水化と総合利用モデル工程を建設し、海水の淡水化と総合利用産業の発展を加速させる。

 生態系保護と修復モデル→ “両屏三帯”(“両屏”とは、チベット高原生態保護エリアと黄土高原川滇生態保護エリア;“三帯”とは、東北森林エリア、北方砂漠防止エリアと南方丘陵山地エリア)の生態系バリア、退化している生態系、大型事業建設地区の生態系、都市の生態系等を重点的に選択し、生態系保護と修復のためのキー技術の研究開発とモデルの構築を展開し、加えて応用モデル化を進める。

 環境汚染処理モデル→大型都市群、エネルギー資源基地、老朽工業基地、重汚染業界等の地域または企業を重点的に選定し、大気汚染処理、土壤修復、重金属汚染防止、水汚染処理、クリーン生産等の技術総合利用モデル化を展開する。

 持続可能な発展の集成技術の利用とモデル化→国の持続可能な発展実験区を媒体として、発展方式の転換、生活の保証を重点とし、資源の高効率利用、省エネ排出削減と低炭素成長、公共の安全を保証し人々の環境を改善する等の科学技術のモデル化を強化する。