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タンパク質研究国家重大科学研究計画『12・5』特定計画

2012年5月 科学技術部

概要

 「タンパク質研究国家重大科学研究計画『12・5』特定計画」は、「タンパク質研究国家重大科学研究計画」によって、すでに200余種のヒト重大疾患を対象とする潜在的創薬ターゲットあるいは診断マーカーを発見するなど多くの成果を挙げていることを強調している。

 その上で、「重大な慢性疾患と感染症のプロセスに密接に関連するタンパク質群を発見し、300種類ほどの診断マーカーと創薬ターゲットの候補タンパク質を提供する」など意欲的な目標を掲げ、多様な研究計画を詳述している。


タンパク質研究国家重大科学研究計画「12・5」特定計画

一、情勢とニーズ

 タンパク質は生命活動の主要な実行者である。タンパク質の構造と機能、相互作用と動的変化に対する高度な研究は、生命現象の本質を明らかにすることに貢献できる。タンパク質研究で生まれた多くの成果も、新薬の創製、感染症の予防・診断・治療、農作物の改良、バイオエネルギー変換、工業生体触媒など各分野の重要なイノベーションの源泉となる。

 現在、世界のタンパク質研究は急速な発展期に入り、先進技術でタンパク質研究を駆動する発展の趨勢(すうせい)が現れている。高精度低温電子顕微鏡と分子イメージングなどの技術によって、タンパク質研究は次第に分子レベルから細胞、個体などのさらに高い次元に向けて発展し、そしてタンパク質に対する細胞、生物体中におけるインビボ研究が重視されている。シンクロトロン放射、核磁気共鳴、原子間力顕微鏡など分子構造解析技術の進歩に従って、タンパク質研究は超複合物と分子マシンなどの複雑な体系に一層注目するようになっている。高分解能質量分析と高性能コンピューティング技術の進歩により、大規模化、定量化したプロテオーム研究はすでに新しい高度に到達し、タンパク質の相互作用ネットワークの構造およびその動的変化の法則の中から複雑な生命システムを認識することが、すでにタンパク質研究の一つの重要な方向になっている。

 当面のタンパク質研究は、生化学、生物物理学、分子生物学、細胞生物学、構造生物学、プロテオミクス、システム生物学などを含む多数の生物学分枝学科を統合した総合的研究システムであり、各種学問分野間の相互協力が必要である。現代物理学、光学、情報技術などは、タンパク質科学研究と多くのバイオメディカル分野の高速発展の促進にとって極めて重要な役割を果たしている。従って、各種学問分野と異なる研究技術を結合した複合型研究は、当面の国際タンパク質研究の主流になっている。

 タンパク質研究国家重大科学研究計画はわが国のタンパク質研究をリードし、すでに一連の重要な成果を得ている。それには、多くの重要な生物学的機能を備えたタンパク質およびその複合物の空間的構造を解析し、世界最大のヒトの正常な肝臓組織、肝臓疾患と肝臓ガン系列のタンパク質発現プロファイリングと相互作用ネットワークマップを確立したこと、200余種のヒト重大疾患を対象とする潜在的創薬ターゲットあるいは診断マーカーを発見したこと、腫瘍ターゲットの新規なナノ薬物提供システムを通じて、薬物の腫瘍細胞内におけるターゲットエンリッチメントを実現し、臨床腫瘍治療のために新たな効果的手段を提供したこと、高豊度タンパク質除去と低豊度タンパク質濃縮のキーテクノロジー体系を発展させ、重大疾患のターゲットと診断マーカーの発見のために効率的で実行可能な技術ソリューションを提供したことなどが含まれる。

 タンパク質国家重大科学研究計画の実施は、イノベーションチームを鍛錬し、一群の若くて有能な、創造能力が優れた学術リーダーを育成し、わが国のタンパク質科学研究の人材構造を形成している。

 国際タンパク質科学研究と交流は大きく進展し、音頭を取って国際ヒト肝臓プロテオーム計画を実施し、そして多くの世界一流の研究機関と共同実験室(センター)を設立し、タンパク質研究分野における重大な国際協力を促進している。

 ただし、世界タンパク質研究の先進レベルと比較して、わが国のタンパク質研究のオリジナルイノベーション能力を強化する必要があり、そして、多分野横断研究の推進、タンパク質研究に資する創造的な新技術と新方法への注目、重大科学問題を解決するための合力の向上を重点的に配慮しなければならない。

二、全体構想と発展目標

(一)全体構想

 わが国の経済と社会発展に関わる重大な科学技術問題と重要な科学最先端をめぐって、タンパク質の構造と機能、相互作用と動的変化の研究を重点にし、タンパク質研究技術と手法の刷新に依拠し、タンパク質研究における新技術と新方法の推進力を強化する。構造生物学、プロテオミクス、タンパク質研究の新技術と新方法、タンパク質合成、分解と制御メカニズム、タンパク質の生物学的機能、システム生物学、創薬ターゲットと分子診断・治療など7領域での配置を強化する。プロジェクトと国家タンパク質科学研究施設や関連の国家重点実験室などの拠点との連携を強化する。タンパク質研究国家重大科学研究計画と関係の国際プログラムとの提携を強化する。

(二)発展目標

 一群の膜タンパク質と重要なタンパク質複合体の空間的構造およびその生物学的メカニズムを明らかにし、一群の長期的な影響を持つシンボリックな成果を創出する。ヒトの重要組織と器官、重要な病原体およびモデル生物のプロテオームを体系的に分析する。各種の生理と病理のプロセスにおけるタンパク質の相互作用ネットワークの構成と動的変化をさらに解明し、わが国のプロテオミクス分野において世界をリードする地位を引き続き維持する。重大な慢性疾患と感染症のプロセスに密接に関連するタンパク質群を発見し、300種類ほどの診断マーカーと創薬ターゲットの候補タンパク質を提供する。タンパク質の構造測定、大規模なタンパク質修飾と定量研究の技術プラットフォームを確立・完備し、複数のタンパク質研究に資する独創的な新方法と新技術を確立する。多様の実用化可能な国家レベルのタンパク質、ポリペプチドと抗体の公開リポジトリを構築する。イノベーション能力の高い複合型のタンパク質研究チームを育成する。

三、主要任務

(一)構造生物学的研究

 X線結晶解析技術、高精度低温電子顕微鏡、核磁気共鳴技術などの手段を応用し、遺伝子発現調節、エネルギー転換と情報伝達などの重要な生命活動に関与するタンパク質およびその複合物の構造および作用メカニズムを研究する。

 タンパク質複合体の構造と機能に関する研究。DNAの複製と修復、遺伝子発現調節、新陳代謝、エネルギー転換、情報伝達、細胞運動、ウイルス感染の宿主とその免疫反応などの重要な生命活動に関与するタンパク質、核酸などの巨大分子およびその複合物の構造と機能を研究する。

 膜タンパク質の構造と機能に関する研究。動植物および微生物の各種生命活動における受容タンパク質、イオンチャネルタンパク質、輸送タンパク質、膜内在性酵素を含む膜タンパク質の構造と機能を研究する。

 生物超分子複雑システムの構造と機能に関する研究。タンパク質、核酸、糖などから形成された生物体における複合物、超分子複合体と細胞小器官の構造と機能を研究する。特に非コードRNAとタンパク質化合物に注目する。

 タンパク質動的複合体の構造と機能に関する研究。生物体の中で重要な生理機能を発揮するタンパク質複合物の異なる時間・空間スケール下におけるタンパク質構造の特徴、力学的特性と機能を研究する。

(二)プロテオミクス研究

 重要な生物プロテオームの統合オミクス解析およびタンパク質翻訳後修飾、動的変化と相互作用ネットワークのプロテオミクス研究を展開する。ヒトの健康に大きな危害を及ぼす重大疾病に対するプロテオミクス研究を行う。ヒトプロテオーム計画の国際共同研究を実施する。

 重要な生物プロテオームの構成、翻訳後修飾の動的変化と相互作用ネットワームに関する研究。細胞、組織と器官などの異なるレベルにおいて、ターゲットプロテオームの高カバレッジ定性的同定と高精度定量分析およびその時間・空間的な動的変化を研究する。特定タイプの細胞、人体の重要な組織器官および重要種のプロテオームの変化、翻訳後修飾およびその動的変化法則の研究を実施する。

 ヒトの重大疾病に関係するプロテオミクスに関する研究。わが国民の健康に大きな脅威を及ぼす重大疾病の発生と発展のプロセスにおけるタンパク質の変化およびその調整メカニズムについてプロテオミクス研究を行う。

 重要な病原体およびその宿主への相互作用に関するプロテオーム研究。重要な病原体プロテオームのフルカバレッジ同定技術を研究・確立する。プロテオミクスデータによって病原体ゲノム配列を注釈する研究を行う。ウィルス、病原菌などの重要な病原体の定量プロテオーム研究を行う。病原性微生物の侵入、複製過程における宿主との相互作用ネットワークについて研究する。宿主の病原性微生物に対する調整・防御メカニズムについて研究する。

 重要なモデル生物のプロテオームに関する研究。酵母、シロイヌナズナ、水稲、線虫、ゼブラフィッシュ、ショウジョウバエ、マウスなどの重要モデル生物のプロテオームを研究する。遺伝修飾モデル生物の疾病モデルと植物の突然変異体を利用して、定量プロテオームと機能プロテオームの研究を行う。

 プロテオームデータを中心とする生命情報工学に関する研究。プロテオームデータの基準、注釈基準とデータ交換基準を完備する。プロテオミクスなどのオミックス実験で生まれた定性・定量データを統合する。染色体を単位としてヒトゲノムを解釈する。統合された多次元のゲノムリソースデータベース、機能注釈と分析プラットフォームおよびネットワークによるサービスサポート体系を発展させ、創薬ターゲットスクリーニングと疾病マーカーの発見などに用いるシステムソフトウェアを開発する。

 ヒトの重大疾病、重要な病原体およびモデル生物に関するタンパク質抗体バンクの構築。プロテオミクス研究で生まれたデータに基づき、重大疾病、重要な病原体と重要なモデル生物などを対象とした抗体バンクを整備する。

(三)タンパク質研究の新技術・新方法

 タンパク質研究の最先端で抱える技術的なボトルネックに対して、必要な新技術と新方法を開発し、同時に、重要な生物学課題に向けたキーテクノロジーと手法のイノベーションを創出する。

 タンパク質構造の分析方法に関する研究。異なるレベルのタンパク質三次元構造の測定に資する技術と理論方法を開発する。膜タンパク質とタンパク質複合体の構造測定に資する新技術を開発する。生きた細胞の中にあるタンパク質に対する三次元構造測定と力学的分析の方法を開発する。構造測定に適応するタンパク質サンプルの整備技術を開発する。

 複雑なタンパク質系の分離同定キーテクノロジーに関する研究。ポリペプチド、膜タンパク質、低豊度タンパク質およびタンパク質複合体などの分離、濃縮の新型媒質を創製する。効率が高くハイスループットの分離技術と装置を開発する。高感度なタンパク質スペクトル検出技術および新しい高性能質量分析イオン化技術とデータ処理方法を確立する。

 タンパク質相互作用の同定と分析技術に関する研究。タンパク質の相互作用同定に資する新技術と新方法を研究して発展させる。複雑なタンパク質系の形成と機能発揮におけるタンパク質相互作用の重要な地位を研究するための新技術と新方法を開発する。

 高精度の修飾と定量に資するプロテオミクス技術の研究。定量プロテオミクス研究に適合するサンプル整備の理論、方法および技術体系を研究し、発展させる。新しい相対、絶対、ラベルおよびラベルフリーの定量技術を開発する。定量プロテオミクス研究に必要な細胞、組織と全体動物のラベル法を開発する。定量内部標準と内部標準バンクを構築する。新しいタンパク質翻訳後修飾の高精度な同定法を確立する。プロテオーム全体カバレッジ技術を開発する。

 超高時間・空間分解能、高感度なタンパク質の位置と動態プロセスにリアルタイムスペクトルとイメージング技術および現像技術と単分子検出技術の研究。超高時間・空間分解能を備えたタンパク質定位動態プロセスのリアルタイムスペクトルとイメージング技術を開発。タンパク質動態プロセスの高感度検出技術を開発する。細胞、組織のインビボリアルタイムタンパク質分子イベントの三次元動態情報の可視化を実現する方法と技術を開発する。

 タンパク質構造、力学的生命情報科学に関する研究。タンパク質の三次元構造予測、タンパク質複合体の構造予測、タンパク質の力学的性質および反応過程のシミュレーションに資する方法の研究を行う。

 タンパク質の生物学的問題の理論探求とモデル研究。タンパク質科学に関する新コンセプト、新学説を発展させ、重大な生物学問題に向けた数学モデルを構築し、実証の理論的仮説を提供する。

(四)タンパク質合成、分解と調節メカニズムの研究

 遺伝子転写、mRNA加工とタンパク質翻訳、新生ペプチド折畳みの分子調節メカニズムを研究する。タンパク質の折畳み関連疾病で発生する分子機構及び予防治療対策を研究する。

 クロマチン修飾と非コードRNAのエピジェネティクス効果研究。ヌクレオソームの集合・集合除去メカニズムを研究する。クロマチン高次構造の形成、ヘテロクロマチンと遺伝子サイレンシングの構造基礎を研究する。mRNAの調整メカニズムを研究する。非コードRNAの分子調整メカニズムを研究する。リボソームとその他の翻訳因子の相互作用を研究する。

 タンパク質のミスフォールディング、凝集、分解とタンパク質質量制御の研究。タンパク質の折り畳み、集合の物理・化学的原理を研究する。分子シャペロンタンパク質の寄与によるマルチサブユニットタンパク質複合体の集合メカニズムを研究する。タンパク質の質量制御と回避の分子メカニズムおよびそれにより生じる「異常折畳み」の病理基礎を研究する。ストレス条件下のタンパク質のアンフォールディング、分解とアミロイド繊維化の形成メカニズムを研究する。

 タンパク質膜輸送の分子調節メカニズムの研究。膜タンパク質の細胞レベル下における定位および膜上における折畳み集合を研究する。膜タンパク質と関連するタンパク質および膜成分の相互作用およびその調節メカニズムを研究する。

 生細胞タンパク質の単分子研究。単分子レベルのタンパク質の活動法則およびその相互作用の作動原理を研究する。

(五)タンパク質の生物学的機能の研究

 免疫調節と細胞間情報伝達などの重要な生命活動に関係するタンパク質の分子作用メカニズムを研究する。重要なタンパク質複合体およびタンパク質の相互作用ネットワークの機能を研究する。

 細胞の重要な活動に関連するタンパク質の作用メカニズムの研究。細胞代謝、細胞サイクル、アポトーシス、オートファジープロセスに関連するタンパク質の構造と機能を研究する。腫瘤(しゅりゅう)マイクロ環境の中のタンパク質と腫瘍細胞の発生・発展の関係を研究する。細胞代謝プロセスに関与するタンパク質の分子作用メカニズムを研究する。テロメアタンパク質の構造と機能を研究する。

 組織器官の系統発生・再生に関連する重要なタンパク質の作用メカニズムの研究。重要な組織器官の発生・再生などの生理プロセスの中の関連タンパク質の作用メカニズムを研究する。これらの組織病理変化に関連するタンパク質の構造と機能の変化を研究する。

 神経系統の発生と情報処理に関連するタンパク質の作用メカニズムの研究。神経系統の信号伝達、神経系統の発生、精神疾患、神経変性疾患神経に関係するタンパク質の構造と調整メカニズムを研究する。タンパク質の神経情報処理機能プロセスにおける作用メカニズムを研究する。

 免疫に関係するタンパク質の作用メカニズムの研究。免疫調節因子の疾病と自己免疫プロセスにおける調節作用を研究する。腫瘍細胞をターゲットとし、かつ免疫許容を克服できる統合タンパク質を整備する。ウィルスなど病原性微生物と免疫システムが相互作用する分子メカニズムを研究する。免疫細胞の各種の受容体分子と細胞調節因子の相互識別メカニズムを研究する。

 病原性微生物の感染、複製と病原性の作用メカニズムに関する研究。ウィルス、病原菌など重要な病原性微生物の識別、宿主に侵入する分子メカニズムと構造の基礎を研究する。宿主細胞におけるウィルスの転写、複製、パッケージングと放出の動態メカニズムと構造基礎を研究する。病原性微生物の病原性分子メカニズムを研究する。病原性微生物が生み出す病原性分子メカニズムを研究する。病原性微生物が産み出す薬物耐性の分子メカニズムと構造的基礎を研究する。

 植物の発生と農作物の重要な性状に関係するタンパク質の作用メカニズムを研究する。植物ホルモンのシグナル伝達と発生などのプロセスに関与する重要なタンパク質構造と分子作用メカニズムを研究する。

(六)システム生物学の研究

 タンパク質の研究を中心とし、生物システム内の遺伝子、代謝小分子などその他の構成要素を統合して研究を行う。多細胞生物に対し、分子から細胞、組織、全体までのマルチレベルの統合研究を行う。生物システムの機能要素の構成、相互作用ネットワークと動的変化などについて研究を行う。

 重要な細胞シグナル伝達経路のシステム生物学的研究。細胞シグナル伝達プロセスにおけるタンパク質相互作用ネットワークのトポロジー構造と力学的プロセスを研究する。細胞シグナル伝達経路における各種タンパク質修飾の動的伝達ネットワークを研究する。重要なシグナル伝達経路間の相互作用の分子メカニズムを研究する。

 細胞活動中のタンパク質の動的行為についてのシステム生物学的研究。細胞活動における時刻歴ごとのヒストンの各種装飾形態間の制御関係を研究する。遺伝子発現制御ネットワークと代謝制御ネットワークなどの異なる生体分子ネットワーク間の相互作用を研究する。

 複雑な分子ネットワークの構築、定量的表現に関する理論研究。システム生物学理論とモデリング計算方法を発展させ、複雑な生物分子ネットワークの全体特性と細胞あるいは個体表現型と関係を研究する。複雑な生物ネットワークにおけるシステム制御関係、およびネットワークの頑丈性と動態特性などを研究する。各種オミクスおよびその他の実験データとのリンク・統合に適用できる方法とプラットフォームを確立する。

 細胞の機能要素とモジュールの設計・合成に関する研究。天然生物システムから異なるタイプの機能要素の構造的特徴を発掘し、その相互作用の法則と機能原理について研究する。新しい機能要素およびモジュール、タンパク質マシンの設計、合成と組み立てについて研究する。代謝経路、代謝ネットワークあるいは信号伝達経路の最適化と再構成の研究を行う。

(七)タンパク質薬物標的と分子診療技術の研究

 タンパク質の構造・機能研究に基づき、タンパク質薬物標的に関する研究、タンパク質相互作用ネットワークに基づく分子診療技術の研究を行う。

 タンパク質の構造・機能に基づく薬物標的および小分子リガンドの研究。タンパク質標的候補の確証およびタンパク質三次元構造に基づく薬物設計と薬剤スクリーニングを展開する。薬物と標的タンパク質の相互作用の特異性と選択性をプロテオームレベルで精確に測定するための技術研究を行う。潜在的な薬物価値のある新しい機能タンパク質とポリペプチドを整備する。化学小分子リガンドに基づくタンパク質の生物学的機能研究を展開する。定量プロテオミクス技術に基づくわが国の自前の知的財産権を有する薬物あるいは先導化合物に含まれる未知の薬物標的の発見と確認に資する研究を行う。

 タンパク質の相互作用に基づく疾患分子マーカーの発見技術に関する研究。タンパク質-タンパク質作用とタンパク質フォールディング過程に基づく分子マーカーのスクリーニング技術を開発する。タンパク質作用ネットワークの力学行為制御メカニズムに基づく分子マーカーの発見技術と方法を確立する。分子マーカーに基づく疾患の早期診断技術と方法を確立する。

四、保障措置

(一)トップダウン設計を強化し、特別研究計画を徹底に実施する

 タンパク質研究重大科学研究計画を引き続き実施し、トップダウン設計と統一的協調を強化し、国の重大な戦略ニーズと世界科学の最先端に向けて、重大科学目標の牽引役を強化し、プロジェクト首席研究者責任制およびイノベーションを奨励する評価メカニズムを改善し、系統的で独創的な重要成果の創造を促進する。

(二)拠点整備を強化し、プロジェクト・拠点・人材の結合を促進する

 タンパク質研究拠点の建設を引き続き強化し、国のタンパク質科学インフラ施設、関連の国家重点実験室などの研究拠点が担う科学研究プラットフォームの役割を十分に発揮し、プロジェクト・拠点・人材を緊密に結合させる。科学技術資源の公開・共有メカニズムを強化し、科学技術資源の合理的配置と効率的活用を促進する。

(三)イノベーション人材の育成と誘致に力を入れる

 各種のハイレベル人材計画を十分に利用し、一群の国際的視野を備え、タンパク質研究分野の発展をリードする能力があるハイレベルなリーダー人材を育成し、体制とメカニズムを革新し、政策環境を改善し、保障措置を強化し、海外からの優秀人材誘致にさらに力を入れ、世界一流レベルのタンパク質研究チームを建設する。

(四)国際協力と科学普及を強化する

 優秀な外国人研究者と海外の優秀な華人研究者を吸引し、多様な形によってタンパク質研究重大科学研究計画の実施へ参加させる。わが国の研究者の国際協力への参画と国際組織での役職担当を支援し、国際協力プランを提案するように奨励する。科学普及を重視し、科学的精神を発揚し、科学普及事業を重大科学研究計画実施の目標と業務の一つに位置づけさせ、全国民の科学的素養の向上を促進する。


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