中国浙江省寧波市海曙区にある浙江人型ロボットイノベーションセンターは12日、同センターが独自開発した人型ロボット「領航者2号」の量産が開始したと明らかにした。中国新聞網が伝えた。
「領航者2号」は身長165センチ、重さ約60キロ。フルサイズで全自由度を備えた技能・作業能力を持つ人型ロボットだ。機能面では毎秒275兆回の計算処理能力を持つ人工知能(AI)コンピューティングに支えられ、高精度な作業アームが搭載されている。片腕は7自由度を持ち、最大5キロの負荷に対応し、操作精度は0.1ミリに達している。
同ロボットは現在、コンクリート道路やアスファルト道路、ゴムチップ舗装トラックなど、さまざまな路面環境で安定した歩行が可能で、最大歩行速度は毎秒1.5メートルとなっている。このほど寧波駅南広場で披露され、多くの市民や観光客の注目を集めた。
同センターの関係者は「今回の披露の目的は、さまざまな環境下で人型ロボットの実践的な訓練を行い、その反応能力と各種パラメータの変化を理解・習得し、さらなる最適化を行うことにある。研究者は今後、ランニング、ジャンプ、スクワット、さらには歩きながら通行人に手を振るといった機能の早期実現に取り組む」と説明した。
同ロボットは科学研究・教育やスマートリテール、スマート製造などで実用化が進んでおり、商業施設における商品の仕分けや運搬、工場での回路基板の塗布作業などで活用されている。
同センターのマーケットマネージャーである洪映映氏は、「人型ロボットが一般家庭に広く普及する前に、その安定性と安全性の課題を解決する必要がある。当センターは今年、海曙区に工場を設置し、4月から数百台の人型ロボットの量産を開始する予定だ。寧波の部品サプライヤーとの連携を進めており、地元産業チェーンへの波及効果を高めるよう取り組んでいる」と述べた。
(画像提供:人民網)