グリーン建築科学技術発展『12・5』特定計画
2012年3月 科学技術部
概要
「グリーン建築科学技術発展『12・5』特定計画」は、建築の省エネルギーとグリーン建築を都市化と都市開発分野の優先テーマ・発展重点とし、実行に移すための目標や指針を示している。
毎年建築面積が20億㎡ずつ増え、全世界新築面積総量の半分を占めているなど、急速な都市化が進んでいる現状とともに、都市の大規模建設に伴い、建築産業の高エネルギー消費、高コスト、低 収益問題が顕在化している現状を率直に認めている。
グリーン建築技術のブレークスルーやグリーン建築科学技術分野の国際交流・協力の強化の重要性を掲げるとともに、国の業界管理行政機関に、グリーン建築技術基準・規範の認定と普及業務を推進し、規 制の厳格化と監督管理を強化することを求めているのが目を引く。
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原文リンク:「“十二五”绿色建筑科技发展专项规划」
グリーン建築科学技術発展「12・5」特定計画
グリーン建築は我が国の都市化と都市開発分野の重大課題となっており、民生科学技術を強化する重要任務でもある。我が国のグリーン建築科学技術と産業を速くかつ良く発展させるために、「国家中長期科学技術発展計画要綱(2006-2020年)」と「国家『12・5』科学技術発展計画」に基づき、本計画を作成した。
一、情勢と需要
(一)グリーン建築の発展は省エネ排出削減目標を実現するための重要措置である
わが国は現在建築活動によってもたらされる汚染が全汚染の3分の1を占め、建築ごみは毎年数億トンに達し、毎日発生する生活排水は580万㎥に達している。建築物のエネルギー消費が全社会最終エネルギー消費を占める比率は1978年の10%から現在の27.5%に増加し、建材生産と建設過程を加えれば、建築業に関連するエネルギー消費の比率は40%を超えている。建築物の運営過程で大量のエネルギーと資源を消費するため、グリーン建築の開発、省エネ排出削減の推奨、建築エネルギー消費と温室効果ガス排出の削減は、2020年にGDPあたりのCO2排出を40~45%削減するという我が国の目標達成にとって、極めて重要な意義がある。
(二)グリーン建築の開発は民生改善のための重大需要である
わが国の都市は人口が集中し、建物が密集している。建築活動がもたらす騒音、粉塵、光汚染、および室内環境汚染などは、直接に人の心身の健康を害する。同時に、我が国の住民は個性的内装を過剰に重視し、それにより生ずる二次汚染と資源の浪費も非常に深刻である。また、都市部集中居住エリアの生活ごみ処理、都市インフラ整備と安全保障、水資源利用と保全、都市交通など顕著な課題がますます多くの人民大衆の関心を集めるようになった。グリーン建築を強力に発展させることは、居住環境を改善し、民生発展を促進するための重要任務である。
(三)グリーン建築は都市開発モデル転換の戦略的選択である
わが国の都市化率はすでに51%を超え、総建築面積は440億㎡に達し、毎年建築面積が20億㎡ずつ増え、全世界新築面積総量の半分を占めている。
都市の大規模建設に伴い、建築産業の高エネルギー消費、高コスト、低収益問題が顕在化している。例えば、建築用水は飲料水資源の80%、建築および付属施設のセメント消費量は全世界消費量の40%、鋼材消費量は全世界消費量の20%以上、建築ごみは社会廃棄物総量の45%を占める。グリーン建築の発展は、我が国の資源節約型、環境調和型の社会建設、都市発展モデル転換の戦略的選択である。
(四)グリーン建築の発展は在来産業の跳躍的発展実現のエンジンである
建築業は在来産業である。我が国は建築大国で、建築、建材と住宅産業全体の規模は大きいが、生産方式が粗放的で、生産効率が低く、建築用材消費が過剰で、建築ごみ回収利用率が低く、技術と管理手法が古いなどの問題が顕著である。グリーン建築を発展させ、建築全ライフサイクルの各段階の規範化、標準化、グリーン化を体系的に推進し、グリーン建築の新技術、新材料、新製品の使用を推進することは、わが国の建築業の科学技術イノベーション能力のレベルアップ、一群の関連新興産業の形成と伝統産業の飛躍的発展を牽引するために重要な意義がある。
二、全体構想、原則と目標
(一)全体構想
「12・5」計画期間に、科学的発展観、「国家中長期科学技術発展計画要綱(2006-2020年)」を徹底実行し、建築の省エネルギーとグリーン建築を都市化と都市開発分野の優先テーマ・発展重点とし、国の省エネ排出削減目標と民生需要について、建築産業発展方式の転換を巡って、業界の産業発展の懸案を解決し、グリーン建築の持続的発展を支える技術体系研究を強化し、わが国独自の知的財産権による、国内情勢に適合するフルセットのグリーン建築技術体系と評価体系を作り上げ、実証プラットフォーム構築、イノベーションチーム育成、グリーン建築および関連新興産業の発展育成を通じて、居住環境を改善し、都市建設の持続可能な発展の総合能力を高める。
(二)基本原則
- 自主イノベーションを堅持し、技術統合と実証の原則を強化する。
- 建築全ライフサイクル性能最適化の原則を堅持する。
- 現地適合、分類実施の原則を堅持する。
- 基準・規範先導、市場化誘導の原則を堅持する。
(三)発展目標
「12・5」計画期間に、科学技術進歩に依拠し、グリーン建物の大規模建設を推進し、わが国のグリーン建築技術自主イノベーション能力を高め、グリーン建築の計画・設計能力、技術・装備能力、施工能力、運営管理能力の向上を加速し、産業のコア競争力を向上させ、建築業の発展方式を改変する。
- 一群のグリーン建築コア技術においてブレークスルーする。異なる建築タイプと資源条件に対応する建築省エネ、グリーン建材、建築環境、グリーン性能改造、グリーン施工、コア部品と設備開発などの技術においてブレークスルーし、グリーン建築計画を中心に、設計、建設、運営、改造などの段階で、独自の知的財産権によるフルセットの適正技術を開発する。
- 比較的整ったグリーン建築評価技術と基準体系を構築する。標準化されたグリーン建築評価技術を開発し、異なる建築タイプをカバーするグリーン建築評価基準を作る。
- 一群のグリーン建築新製品、新材料、新プロセスおよび新型の施工設備を開発する。新型建材と廃棄物再生建材を開発し、グリーン建築コア設備製品を開発し、在来施工技術のグリーン化改造を完了する。
- グリーン建築の大規模化応用実証を推進する。一群の大規模な、異なる気候帯をカバーする、異なる建築タイプに対応するグリーン建築実証建造物を建設し、グリーン建築関連産業の健全な発展をけん引する。
- 多レベルのグリーン建築技術開発プラットフォームを構築する。相対的に固定した多レベルのグリーン建築技術開発センター、グリーン建築技術イノベーションサービスプラットフォーム、グリーン建築産業技術イノベーション戦略連盟などを作り、一群のグリーン建築技術開発と普及応用の人材チームを育成する。
三、重点任務
グリーン建築共通基幹技術体系、グリーン建築産業推進技術体系、グリーン建築技術基準・規範と総合評価サービス技術体系の整備をグリーン建築科学技術発展の三つの技術サポート重点とし、関連技術の研究開発、基準・規範の制定・改訂、施工への応用実証を積極的に推進する。
(一)グリーン建築共通基幹技術の研究
わが国のグリーン建築発展需要に応え、グリーン建築分野の研究力を統合し、産・学・研の協調メカニズムを構築し、グリーン建築の全ライフサイクルと多専門統合という2次元の重点コア技術開発を強化し、自主イノベーションを通じて、独自の知的財産権によるフルセット適正技術体系を構築し、グリーン建築のコア技術と製品においてブレークスルーを取得するよう努力する。
1.グリーン建築計画・設計技術の研究
(1)わが国の異なる地域、異なるタイプ、異なる規模のグリーン建築の計画・設計技術、設計基準・規範を研究する。
(2)エネルギーと資源の最適配分および節約利用に資するグリーン建築設計技術を研究する。それには、再生可能エネルギーの効率的利用、土地の節約利用、水資源および現地資源の総合利用、およびグリーン交通と建築室外環境の最適配置技術などを含む。
(3)グリーン建築計画・設計シミュレーション技術およびソフトウエアを開発する。地域と建物群のエネルギー資源消費、物理・生態環境の予測と診断技術を研究し確立する。地理情報システムと建築情報モデルに基づく総合計画技術とグリーン建築統合設計方法を研究する。
2.グリーン建築省エネ設備関連技術
(1)グリーン建築エネルギー効率向上に資するコア技術の研究。その重点には、建物群集中冷熱源の総合最適配置、エネルギーのカスケード利用と余熱回収、グリーン建築設備システム最適化とエネルギー効率向上、建物熱供給と空調システム省エネおよび計量などの技術研究と設備開発を含む。
(2)グリーン建築省エネの新技術と製品の開発。グリーン建築に適したグリーン建材、空調と暖房システム、照明装置、省エネエレベーターおよび生活温水供給技術と製品を開発する。
(3)異なる気候帯のグリーン建築省エネ適正技術の統合と実証。現地の気候と経済条件に適した建物エンベロープ構造、再生可能なエネルギーカップリングシステムの統合技術を研究する。異なる気候帯の町村のグリーン建築省エネフルセット技術を研究する。異なる気候帯のグリーン建築省エネ統合技術の応用実証を展開する。
3.グリーン建築室内外環境健全保障技術
(1)グリーン建築コミュニティ環境総合制御と改善技術。グリーン建築コミュニティ環境質総合評価技術と基準の研究、建築室外環境維持と改善の技術研究を実施する。それには、コミュニティ緑化、水系保全、水の循環利用と節水、生活ごみ減量と資源化利用などを含む。
(2)グリーン建築室内環境質の健全保障コア技術研究。グリーン建築の室内環境評価と観測技術、室内環境質の人の健康への影響評価技術、集中換気空調システムの室内空気質観測技術などを重点的に研究する。
(3)建物室内複合汚染防止技術と製品の開発。建物室内化学汚染物質検査、観測技術と製品、内装設計と施工制御技術を重点的に研究する。建物室内複合汚染防止材料と製品を開発し、対応する汚染暴露シミュレーションと予測シミュレーションソフトウエアを開発し、浄化システム最適設計と製品の工学応用技術を研究する。
4.町村グリーン建築適正技術の研究と実証
(1)町村グリーン建築の現地資源利用技術の研究と実証。草・砂・茎・汚泥・石材・木材など現地資源を利用した町村家屋設計、建造フルセット技術を研究し、関連建材の標準生産技術と専用設備を開発し、技術の統合実証を行う。
(2)町村グリーン建築パッシブ省エネ設計技術と応用。異なる地域の町村建築太陽エネルギー利用、自然換気、植物緑化、エンベロープ構造保温断熱などパッシブ省エネ設計技術、伝統家屋省エネ技術の継承と改良技術を研究する。
(3)町村再生可能エネルギー利用技術の研究と実証。辺鄙(へんぴ)な町村に適した経済・実用的な太陽エネルギー、低品位エネルギーとバイオマスエネルギーの効果的利用技術を研究する。
(二)グリーン建築産業化推進技術の研究と実証
我が国のグリーン建築関連産業の間には、技術と産業インターフェースの適合性が悪く、各種建材と製品品質のばらつきが大きく、建築工業化レベルが低く、基幹技術と製品の自主イノベーション能力が不足し、一部のコア設備と製品の対外依存度が高いという顕著な問題があり、節約、消費低減、効率向上を重点とし、建築全ライフサイクル内の建築設計、グリーン施工、運営管理などの産業連鎖を互いにつなげる協同技術、新型建築材料を部品化・標準化する生産技術と標準を研究し、グリーン建築産業の技術イノベーション能力をレベルアップさせる。
1.グリーン建設・施工コア技術の開発
(1)グリーン建設規範・標準体系の研究。グリーン建設施工技術規範を研究制定し、プレハブ建築の設計・建設技術基準を研究し、建物取り壊しのグリーン施工技術規範・標準を研究する。
(2)グリーン建設新型プレハブ統合技術の研究。プレハブ建築構造体系を研究し、プレキャスト部材工場製造技術と設備を開発し、組立部材連結、防水および保温断熱技術を研究し、プレハブ建築の建設統合技術体系を作り上げる。
(3)グリーン建設施工技術の研究。異なる構造特徴と保温要求のエンベロープ構造施工技術を重点的に研究し、建築エンベロープ構造の型板と保温板の一体化、現場打ちコンクリートサンドイッチパネル施工と品質管理技術を研究し、グリーン建設工事シミュレーション技術、設計施工情報の協同利用技術を研究する。
(4)グリーン建設環境保障技術の研究と実証。グリーン建設過程の環境影響評価体系を研究し、建設現場の廃棄物減量化と再生利用技術を研究し、地盤脱水と地下水環境保護技術を研究し、グリーン施工要求を満たす低排出と低騒音施工機器と器具を開発し、グリーン建設とグリーン施工技術実証工事を展開する。
2.既存建物グリーン化改造技術の研究
(1)既存建物群のグリーン化改造計画と設計技術。我が国の異なる気候帯、異なるタイプの建物群のグリーン化改造統合設計技術を重点的に研究し、建物群エリア環境改善設計技術を研究し、施工現場の粉塵、騒音、汚水、建築ごみなどの軽減・低減技術を研究し、建物群の中の異なるタイプの建物の資源配置と運営管理技術を研究し、建物群の総合性能診断と検査評定技術を研究し、グリーン化改造プロジェクトの性能と便益の総合評価モデルを構築する。
(2)既存建物のグリーン化改造統合技術。既存建物のグリーン化改造構造補強と修繕の適正技術を研究し、室内外環境改善と総合省エネ技術を研究し、既存工業建築の使用機能転換とグリーン化改造技術を研究し、中心市街地の既存建物地下空間開発技術と設計方法を研究する。
(3)既存建物のグリーン化改造施工協同コア技術の研究と実証。建物性能改造のグリーン施工評価指標体系を構築し、グリーン化改造専用設備と施工安全保護設備を開発し、取り壊し回避などの新しい保守技術を研究し、既存建物のグリーン化改造技術統合応用実証工事を展開する。
3.グリーン建築材料フルセット利用技術の研究
(1)グリーン建物に適用される省エネ・防火・高耐久性機能建材製品の研究開発。防火、保温、騒音低減などの多機能を備えた新型建物壁面と屋根システムなどのグリーン建材を重点的に開発する。グリーン建築環境質改善の機能材料、高性能の快速修復材料を研究し、抗菌、防汚、自浄化など特殊機能を有する建材製品を開発し、グリーン建材の基準、評価・認証体系、検査技術および機器を研究する。
(2)建築材料モジュール化技術。建築装飾、装飾材料モジュール化の選定と組み合わせ技術を研究し、新型建築材料のモジュール化製法と利用技術を研究し、新型建築材料の部品化・標準化生産技術を研究し、建築材料モジュール化技術基準を研究・制定する。
(3)廃棄物を利用した建材製品製造フルセット技術の研究と設備開発。建築ごみ、汚泥など都市廃棄物を利用した大規模な新型建材製造フルセット技術を研究し、発電所脱硫石膏(せっこう)、フライアッシュ、冶金尾鉱などの工業廃棄物を利用した大規模な新型建材製造フルセット技術を研究し、関連する生産設備を開発する。
(三)グリーン建築技術の基準・規範と総合評価サービス体系の研究
現在、わが国の「グリーン建築評価基準」は異なる建築タイプの新技術発展需要に対応できず、グリーン建築情報共有サービスプラットフォームはまだ不備があり、当該業種向けの科学技術サービス能力は薄弱であり、フルセットのグリーン建築技術・経済などの総合評価基準・規範体系を構築することが急がれる。「12・5」計画期間中、グリーン建築評価技術と基準研究を強化し、基礎データベースを開発し、グリーン建築情報資源共有技術プラットフォームを建設し、グリーン建築の総合評価と技術サービスを専門的・科学的に転換し、グリーン建築技術成果の普及・利用を加速しなければならない。
1.グリーン建築基礎情報データベースの開発
グリーン建築用材、部品、設備の技術・経済・環境評価方法とデータベースを研究開発し、異なる地域、多種類のタイプをカバーするグリーン建築全ライフサイクルのエネルギー・資源消費と炭素排出強度データベースを構築し、異なる地区、異なるタイプのグリーン建築工学情報データベースを研究・構築する。
2.グリーン建築評価技術と基準の研究
より拡張性のある評価基準フレームワーク体系を構築し、異なる建築タイプ向けの、拡張性のある国家基準もしくは業界基準を研究制定し、異なる気候帯、異なるタイプの建物に対する評価と指導を実現する。グリーン建築評価基準体系を研究し、異なるタイプのグリーン建築評価基準およびグリーン建築関連の材料、部品、設備基準を研究制定し、新築建物統合技術総合評価方法と指標体系を研究し、異なるタイプの既存建物のグリーン性能総合評価方法を研究し、グリーン建物事後評価技術と指標体系を研究する。
3.グリーン建築技術情報サービスシステムの研究
グリーン建物運営におけるエネルギー消費・資源消費監視の情報化システムを研究し、建材とプラント技術に関するモノのインターネット情報プラットフォームを開発し、グリーン建築工事装置の運転・安全監視情報化技術プラットフォームを開発し、グリーン建物の運営管理情報システムを研究し、グリーン建物の技術開発・コンサルティング・評価および展示サービスプラットフォームと成果普及応用サービス体系を研究・構築する。
四.保障措置
(一)メカニズム整備と指導調整を強化する
国の科学技術担当行政機関、業界主管行政機関および関連組織が参加するグリーン建築科学技術事業の調整推進体制を構築し、グリーン建築科学技術特別指導チームとプロジェクト実施管理事務室を設置する。専門家サポートシステム整備を強化し、多学科、多分野の専門家からなるグリーン建築専門家顧問委員会を設置し、計画の実施、計画の立案に資する技術コンサルティングと指導を提供する。各級政府の組織調整作用を十分に発揮し、グリーン建築科学技術の発展に関する政策と社会環境をつくる。
(二)グリーン建築科学技術サポート基盤の整備を強化する
グリーン建築分野での国家重点実験室、国家級企業技術イノベーションサービスプラットフォームを積極的に建設し、自主イノベーション能力のあるグリーン建築科学技術人材を育成する。国のグリーン建築分野の工学技術研究センターを整備し、グリーン建築の基幹技術と製品開発、技術成果の移転と普及応用を展開し、業界とグリーン建築産業の発展をけん引する国家級技術プラットフォームと工学技術移転センターに育て上げる。研究機関、大学、企業などの研究力の提携を強化し、国家科学技術計画プロジェクトを通じて、グリーン建築基幹技術の研究開発を強化する。国家持続的発展実験区において、グリーン建築技術成果と製品の実用実証を展開する。
(三)グリーン建築科学技術推進体系を構築する
企業がグリーン建築応用技術研究と工学的実証を行うことを奨励・支援し、一群の関連産業の発展を牽引し、グリーン建築産業化開発に資する技術的サポート能力を高める。産業発展の実需に応じて、産・学・研を統合したグリーン建築産業技術イノベーション戦略連盟の構築を推進し、産業技術イノベーション資源を結集し、グリーン建築産業技術イノベーション能力とコア競争力を高める。応用分野に向けたグリーン建築技術サービス機構を育成し、建築産業の中小企業に技術サポートを提供する。
(四)科学普及広報を強化して大衆の意識と能力を高める
社会各界を対象に、グリーン建築に関する科学普及広報活動を幅広く展開し、大衆のグリーン建築に対する認識を深め、節約とグリーン消費理念を提唱する。国家持続的発展実験区においてグリーン建築科学技術実証基地を建設することに依拠して、グリーン建築消費理念のコミュニティへの普及、家庭向けの普及活動を展開し、グリーン建物の建設と既存建物のグリーン化改造を積極的に推進する。建築企業の社会的責任意識を宣伝強化し、企業が科学技術に依拠してグリーン建設を展開し、グリーン建材を使用し、グリーン施工を行い、グリーン環境を作ることを奨励する。
(五)グリーン建築科学技術分野の国際交流・協力を強化する
グリーン建築科学技術分野における国際協力の手段をさらに広げ、2国間ないし多国間の建築省エネとグリーン建築国際科学技術連盟加盟組織との協力メカニズム構築を模索し、先進国のグリーン建築の成功経験を習得・参考し、資源を統合し、建築省エネとグリーン建築に関する国際科学技術協力プロジェクトを展開し、国内状況に合わせて国外の先進技術を導入・消化・吸収し、我が国のグリーン建築科学技術水準と能力を高める。
(六)グリーン建築科学技術発展の長期メカニズムを構築する
国家財政のグリーン建築科学技術への投入を増加し、グリーン建築科学技術発展を推進する関連政策を研究し、奨励メカニズム整備を推進し、企業がグリーン建築技術と製品を優先的に使用するよう指導・支援する。国の業界管理行政機関は、関連政策を策定し、グリーン建築技術基準・規範の認定と普及業務を急いで推進し、規制の厳格化と監督管理を強化する。国の各関係行政機関と地方との調整メカニズムを構築し、地方政府がグリーン建築を現地の都市基本計画に盛り込むこと、関連する地方命令・条例を制定することを奨励し、グリーン建築技術と製品の普及利用を確保する。