中国の研究機関 Index
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中国社会科学院

編集:深圳市互聯港湾網絡技術有限公司(OFweek) 張小芳

1.概要

写真1

中国社会科学院外観 出典:Ofweek産業研究センター

1. 名称:中国社会科学院(ChineseAcademy ofSocialSciences)

2. 住所:中国北京建国門内大街5号

3. ウェブサイト:http://cass.cssn.cn/

4. 発展の歩み

 中国社会科学院は、中国科学院哲学社会科学学部を土台として1977年5月に設立された。初代院長は胡喬木、第2代院長は馬洪、第3代院長は胡縄、第4代院長は李鉄映、第5代院長は陳奎元、現職院長は王偉光である。

 中国社会科学院となる前の中国科学院哲学社会科学学部は、経済研究所と哲学研究所、世界宗教研究所、考古研究所、歴史研究所、近代史研究所、世界歴史研究所、文学研究所、外国文学研究所、言語研究所、法学研究所、民族研究所、世界経済研究所、情報資料研究室の14の研究施設を有し、総人員数は2200人余りを数えた。

 1977年から1981年まで、中国社会科学院は、工業経済研究所と農村発展研究所、財貿経済研究所、新聞研究所(現在の新聞メディア研究所)、マルクス・レーニン主義毛沢東思想研究所、社会学研究所、人口研究所、少数民族文学研究所、世界政治研究所(後に世界経済研究所と合併して世界経済・政治研究所)、米国研究所、日本研究所、西欧研究所(現在の欧州研究所)、中国社会科学雑誌社、中国社会科学出版社、研究生院、郭沫若著作編集出版委員会事務室の16の研究・出版団体を相次いで設立した。ソ連・東欧研究所(現在の東欧・中央アジア研究所)と西アジア・アフリカ研究所、ラテンアメリカ研究所もこの時期に中国社会科学院に組み入れられた。

 1981年以降は、数量・技術経済研究所と文献情報センター、辺境歴史地理研究センター、政治学研究所、台湾研究所、アジア太平洋研究所が設立された。中国社会科学院は現在、研究所31カ所、研究センター45カ所を持ち、二級・三級学科を合わせると300学科を数え、そのうち重点学科として120学科が指定されている。

2.研究能力

1. 研究分野

 中国社会科学院は、各研究所が相当数を担当する国家哲学社会科学計画重点研究プロジェクトを組織するほか、国家社会主義物質文明建設・精神文明建設・民主法制建設の必要と各学科の特性とその発展に基づき、科学院重点プロジェクトと研究所重点プロジェクトを確定する。同時に、国家関連部門が提出または委託する、国家経済・社会の発展において全局的な意義を持つ重大理論問題と実際問題の研究任務を積極的に担当する。重点研究プロジェクトは通常、課題チームの形で行われ、参加者は自らの専門の特性に基づき、科学院と研究所の委託または自らの選択によって研究任務を受託する。多くの重大課題は、多学科の研究者が参加し、多学科の総合的な強みを利用し、研究を行う。また一部の科学研究業務人員は、自らの専門の方向と興味に基づき、独立的に研究を行っている。

2. 人材資源

 中国社会科学院の総人員数は4200人余りで、科学研究業務人員は3200人余りおり、そのうち高級専門人員は1676人、中級専門人員は1200人余りである。国内外の学術界で名声を誇り学術の造詣の深い専門家や学者、学術理論研究の方面で頭角を現しつつある若手の科学研究中堅者も多数在籍している。

3.機構の予算

1. 2015年財政支出収支予算総体状況

 中国社会科学院の2015年財政支出収支総予算は20億7718.39万元だった。一般公共予算支出が全収入を占め、政府性基金予算支出はない。収入の内訳は、当年の財政支出収入が19億7616.25万元で、前年からの繰越金が1億102.14万元だった。支出の内訳は、教育支出が64.8万元、科学技術支出が20億961.59万元、文化スポーツ・メディア支出が102万元、住宅保障支出が6590万元だった。

2. 2015年一般公共予算財政支出状況

(1)一般公共予算の当年の財政支出規模の変化状況

 中国社会科学院の2015年の一般公共予算の当年財政支出は19億7616.25万元で、2014年の執行数に比べて5389.22万元増えた。国家発展改革委員会が手配した基本建設支出項目予算の要素を除くと、2014年の執行数から1億335.22万元増えた。これは主に、哲学社会科学革新プロジェクトの全面的推進に伴って増加した経費である。

(2)一般公共予算の当年の財政支出の構成状況

 教育(類*)支出が64.8万元で構成比は0.03%、科学技術(類)支出が19億881.45万元で96.59%、文化(類)支出は80万元で0.04%、住宅保障(類)支出は6590万元で3.34%だった。

(*注:予算科目は大きい順から「類」「款」「項」に分かれる)

(3)一般公共予算の当年の財政支出の具体的な使用状況

  • 1)外交(類)その他の外交支出(款)その他の外交支出(項)の2015年の予算額は0元で、2014年の執行額から255万元減少し、減少幅は100%だった。主に、2014年の研究プロジェクトが1回だけのもので、2015年にはこの項目がなかったためである。
  • 2)教育(類)普通教育(款)高等教育(項)の2015年の予算額は64.8万元で、2014年の執行額から9.6万元減少し、減少幅は12.9%だった。主に、大学院生の募集数が減って経費が減少したためである。
  • 3)教育(類)研修・訓練養成(款)訓練養成支出(項)の2015年の予算額は0元で、2014年の執行額から50万元減少し、減少幅は100%だった。主に、中国社会科学院の代理管理団体である中国地方誌指導グループ事務室が2015年にこの項目の支出を減少させたためである。
  • 4)科学技術(類)応用研究(款)社会公益研究(項)の2015年の予算額は70万元で、2014年の執行額から86.99万元減少し、減少幅は55.41%だった。主に、2014年に組織された1回限りの低炭素研究活動が完了したためである。
  • 5)科学技術(類)科学技術条件・サービス(款)科学技術条件特別項目(項)の2015年の予算額は3260万元だった。中国社会科学院の科学研究棟の修繕などを中心に用いられ、2014年の執行額から3255万元減少し、減少幅は49.96%だった。主に、2014年に組織された1回限りの修繕・購入項目が完了したためである。
  • 6)科学技術(類)社会科学(款)社会科学研究(項)の2015年の予算額は15億1177.82万元で、2014年の執行額から1億2514.95万元増加し、増加幅は9.03%だった。主に、2014年に中国社会科学院が哲学社会科学革新プロジェクトを全面的に推進し、二級予算団体を新設し、財政支出がこれに応じて増加したためである。
  • 7)科学技術(類)社会科学(款)その他の社会科学支出(項)の2015年の予算額は3億3273.63万元で、2014年の執行額から2799.14万元減少した。国家発展改革委員会の手配した基本建設支出項目予算の要素を除くと、2015年の財政支出予算は3億2131.63万元で、2014年の執行額から2146.86万元増加し、増加幅は7.16%だった。主な原因は、中国社会科学院の研究生特別項目経費の基準が上がったことによる経費の増加と、2015年の中国社会科学院の電力容量増加プロジェクトが始動したことによる特別項目経費の増加である。
  • 8)科学技術(類)科学技術交流・協力(款)国際交流・協力(項)の2015年の予算額は3100万元で、2014年の執行額から600万元増加し、増加幅は24%だった。主に、2015年に中国社会科学院が二級予算団体を新設したことによる財政特別項目経費の増加に伴うものである。
  • 9)文化スポーツ・メディア(類)文化(款)文化創作・保護(項)の2015年の予算額は80万元で、2014年の執行額から20万元減少し、減少幅は20%だった。主に、全国「格薩爾(格斯爾)」(注:チベット・モンゴル地区に伝わる神話)文化遺産一括保護プロジェクトの予算が減少したためである。
  • 10)文化スポーツ・メディア(類)その他の創作・保護(款)文化産業発展特別項目支出(項)の2015年の予算額は0元で、2014年の執行額から2000万元減少し、減少幅は100%だった。主に、2014年には1回限りの研究プロジェクトがあり、2015年にはこの項目がなくなったためである。
  • 11)社会保障・就業(類)人的資源・社会保障管理事務(款)その他の人的資源・社会保障管理事務(項)の2015年の予算額は0元で、2014年の執行額から100万元減少し、減少幅は100%だった。主に、2014年には1回限りの研究プロジェクトがあり、2015年にはこの項目がなくなったためである。
  • 12)住宅保障支出(類)住宅改革支出(款)住宅公積金(積立金)(項)の2015年の予算額は3400万元で、2014年の執行額から200万元増加し、増加幅は6.25%だった。主に、2015年の住宅公積金の納付基数が増加したためである。
  • 13)住宅保障支出(類)住宅改革支出(款)賃貸補助(項)の2015年の予算額は890万元で、2014年の執行額から50万元増加し、増加幅は5.95%だった。
  • 14)住宅保障支出(類)住宅改革支出(款)住宅購入補助(項)の2015年の予算額は2300万元で、2014年の執行額から800万元増加し、増加幅は53.33%だった。主に、中国社会科学院の住宅購入補助の発給の順序に照らして、2015年の国家住宅改革政策が発給範囲と規定する財政支出を計算したためである。

3. 2015年一般公共予算基本支出状況

 中国社会科学院の2015年の一般公共予算基本支出は6億2779.65万元だった。そのうち人件費は4億9270.25万元で、これには主に、基本給、手当・補助、奨励金、社会保障、食事補助費、成果給、その他の賃金・福利支出、離職休養費、定年退職費、慰問救済金、生活補助、医療費、奨励金、住宅積立金、住居賃貸補助、住居購入補助、その他の個人と家庭に対する補助支出が含まれる。

 日常公用経費は1億3509.4万元で、これには主に、事務費、印刷費、諮問費、手続費、水道料金、電気料金、郵便電信費、暖房費、不動産管理費、出張費、修理・維持費、賃借費、会議費、研修費、公務接待費、専用材料費、労務費、委託業務費、労働組合経費、福利費、公用車運行維持費、その他の交通費用、税金・追加費用、その他の商品・サービス支出、専用設備購入、事務設備購入が含まれる。

4. 2015年の「三公」経費予算状況

 中国社会科学院の2015年の「三公」経費予算額は2164.05万元だった。そのうち公務による出国(境)費は474.93万元、公用車の購入・運行費は1630.46万元、公務接待費は58.66万元だった。

 2015年の「三公」経費は2014年に比べて113万元増えた。そのうち公務による出国(境)費は100万元増え、公用車の購入・運行費は13万元増え、公務接待費は2014年の予算額と横ばいだった。公務による出国(境)費と公用車の購入・運行費が増えた主な原因は、中国社会科学院に2015年に新たに加わった二級予算団体の申請した財政支出があったためである。

5. 中国社会科学院の2015年の政府性基金予算支出に関する説明

 中国社会科学院には政府性基金の収支予算はない。

6. 中国社会科学院の2015年の収支予算状況に関する総体説明

 中国社会科学院の2015年の収支総予算は26兆9803.45万元で、総合的な予算の原則に基づき、すべての収入と支出は、部門の予算管理に組み入れられた。収入には、前年の繰越金、公共財政予算財政支出収入、事業収入、その他の収入、事業基金による収支差額の埋め合わせが含まれる。支出には、一般公共サービス支出と教育支出、科学技術支出、文化スポーツ・メディア支出、住宅保障支出などが含まれる。

7. 中国社会科学院の2015年の収入予算状況に関する説明

 中国科学院の2015年の収入予算は26億9803.45万元である。そのうち前年の繰越金は1億102.14万元で3.74%、一般公共財政予算財政支出収入は19億7616.25万元で73.25%、事業収入は2億1724.5万元(主に大学院の教育費収入)で8.05%、その他の収入は4億222.56万元で14.91%を占めた。事業基金による収支差額の埋め合わせは138万元で0.05%を占めた。

8. 2015年の支出予算状況

 中国社会科学院の2015年の支出予算は26億9803.45万元で、そのうち基本支出は12億4816.71万元で46.26%、プロジェクト支出は14億4986.74万元で53.74%を占めた。

9. その他の重要事項の状況

(1)機関運営経費

 2015年の中国社会科学院の機関運営経費は、代理管理する公務員法に基づく事業団体の予算であり、合計205.4万元で、2014年の204.05万元から1.35万元増加し、増加幅は0.66%でほぼ横ばいだった。

(2)政府調達の状況

 2015年の中国社会科学院の各団体の政府調達予算の総額は3億5972.29万元で、そのうち政府の貨物調達予算は1億3452.58万元、プロジェクト調達予算は6803.64万元、サービス調達予算は1億5716.07万元だった。

(3)国有資産の保有・使用状況

 2014年6月1日時点で、中国社会科学院の各団体の保有車両は267台で、そのうち部級指導幹部用車が14台、一般公用車が244台、一般法執行・職務遂行用車が0台、特種専門技術用車が0台、その他の車両が9台だった。200万元以上の価値のある大型設備は2台(セット)あった。

 2015年の部門予算において購入が手配された車両は8台で、そのうちその他の用途の車両は5台、部級幹部用車が1台、新たに加わった2団体のために購入する一般公用車はそれぞれ1台だった。

(4)予算成果の状況

 2014年に成果目標管理が実施された項目は14項目あり、一般公共予算支出にかかわるものは2億2847.41万元だった。成果評価の試行の対象となった項目は4項目で、一般公共予算支出にかかわるものは8945.41万元だった。2015年に成果目標管理が実施される項目は55項目で、一般公共予算支出にかかわるものは5億9447.79万元、成果評価の試行の対象となった項目は6項目で、一般公共予算支出にかかわるものは1億8670.51万元だった。

4.上級機関

 中国社会科学院は、国務院直属の国家哲学社会科学研究機構である。

5.所属機関

 中国社会科学院の2014年の部門予算は、合わせて47の予算団体のデータを集めたもので、本級機構、所属二級事業団体45団体、代理管理する公務員法に基づく事業団体1団体がある。47団体は次の通り。

  • (1)中国社会科学院(本級)
  • (2)中国社会科学院経済研究所
  • (3)中国社会科学院工業経済研究所
  • (4)中国社会科学院農村発展研究所
  • (5)中国社会科学院財経戦略研究院
  • (6)中国社会科学院計量経済・技術経済研究所
  • (7)中国社会科学院人口・労働経済研究所
  • (8)中国社会科学院哲学研究所
  • (9)中国社会科学院マルクス主義研究院
  • (10)中国社会科学院世界宗教研究所
  • (11)中国社会科学院考古研究所
  • (12)中国社会科学院歴史研究所
  • (13)中国社会科学院近代史研究所
  • (14)中国社会科学院世界歴史研究所
  • (15)中国社会科学院文学研究所
  • (16)中国社会科学院民族文学研究所
  • (17)中国社会科学院外国文学研究所
  • (18)中国社会科学院言語研究所
  • (19)中国社会科学院世界経済・政治研究所
  • (20)中国社会科学院米国研究所
  • (21)中国社会科学院ロシア・東欧・中央アジア研究所
  • (22)中国社会科学院日本研究所
  • (23)中国社会科学院欧州研究所
  • (24)中国社会科学院西アジア・アフリカ研究所
  • (25)中国社会科学院ラテンアメリカ研究所
  • (26)中国社会科学院法学研究所
  • (27)中国社会科学院民族学・人類学研究所
  • (28)中国社会科学院社会学研究所
  • (29)中国社会科学院新聞・メディア研究所
  • (30)中国社会科学院図書館
  • (31)郭沫若記念館
  • (32)中国社会科学院都市発展・環境研究所
  • (33)中国社会科学院中国辺境歴史地理研究センター
  • (34)中国社会科学院財務インフラ計画局
  • (35)中国社会科学院金融研究所
  • (36)中国社会科学院大学院生院
  • (37)中国社会科学院国際法研究所
  • (38)中国社会科学雑誌社
  • (39)中国社会科学出版社
  • (40)中国社会科学院サービス局
  • (41)中国地方誌指導チーム事務室
  • (42)現代中国研究所
  • (43)中国社会科学院アジア太平洋・グローバル戦略研究院
  • (44)中国社会科学院政治学研究所
  • (45)中国社会科学院社会発展戦略研究院
  • (46)中国社会科学院情報研究院
  • (47)中国社会科学院平和発展研究所

6.海外協力機関・団体

 対外学術交流を幅広く展開することは中国社会科学院が長期的に堅持してきた方針である。ここ数年、対外学術交流は絶え間なく発展している。交流規模では、1978年には10回余りにわたって延べ数十人が交流しただけだったのに対し、1995年には1398回にわたって延べ4100人余りが交流するまでに発展した。地区の分布では、中国社会科学院の対外交流はすでに世界の80余りの国・地域に広がり、国外の200余りの社会科学研究機構・学術団体・高等学校・基金会・政府関連部門と交流関係を結び、20余りの国・地域とは交流合意を締結している。交流の対象には先進国があると同時に、幅広い発展途上国もある。多くの国家の元首や政府総理、内閣長官、さらに政界・学術会の著名人が、中国社会科学院を訪れて交流・講演し、外国の駐中国公館の官僚や国際機構の代表、海外の記者もしばしば中国社会科学院を訪れ、学術訪問・インタビューを展開している。頻繁な交流活動は、中国の社会科学研究事業の発展を促しただけでなく、相互理解と友好協力関係を深めることにもつながっている。

 中国社会科学院の対外交流には、学者の視察訪問の相互派遣、協力研究の展開、長期留学研修生の相互派遣、二国間・多国間の学術シンポジウムの開催、講義のための学者の相互招聘などの多くの形式がある。近年は、「歴史学」「考古学」「言語学」「民族学」「宗教学」などの従来型の学科から、中国経済の発展や社会主義市場経済体制、法制建設、平和・安定の創造など国際環境と密接に関係する「経済学」「法学」「社会学」「国際関係学」などの学科まで、各学科は対外学術交流で進展を実現し、科学研究事業はますます活発に展開されている。

7.学術誌・主管学会等

 中国社会科学院は、学術著作や科学論文、調査研究報告、資料翻訳、文献整理などの形式で、社会各界に科学研究産品を提供している。科学院設立以来、出版した学術著作は4293冊、科学論文は5万4517本、調査報告・研究報告は7268部、翻訳著作は2787冊、翻訳論文は1万6108本にのぼり、さらに古書の整理や校正、注釈、各種のツールブックや知識普及読物も相当数ある。年平均で出版される学術著作は300冊、科学論文は3890種余り、研究報告は510本余りにのぼる。

 これらの科学研究成果は、▽マルクス・レーニン主義と毛沢東思想、中国の特色ある社会主義理論体系を解説し、充実・発展させ、▽国家の改革開放と経済建設の発展戦略の決定に理論的な根拠と政策諮問を提供し、▽社会発展と民主法制建設に理論的な指導と実施案を提供し、▽伝統的な歴史文化を整理・発揚し、社会主義精神文明の建設を推進し、▽世界各国の優秀な科学文化を研究・吸収し、学科建設を推進する――ものとなった。多くの研究成果は国内外の学術界で重要な影響を与え、改革開放と経済・社会の発展において良好な社会的効果を上げた。

 『中国社会科学』『歴史研究』『考古』『哲学研究』『経済研究』『法学研究』『文学評論』『世界経済』など90種近くの学術刊行物は、中国の社会科学研究の最新の成果と学術情報を集中的に反映させるものとなった。

8.参加する国家級プロジェクト

 中国社会科学院キリスト教研究センター『ケンブリッジキリスト教史』(全9巻)翻訳プロジェクト、「中国の対中東戦略と大国・中東関係」革新プロジェクト、「国際条約・法律の枠組下での中国の権益保護の対策研究」プロジェクト、「金融危機を背景とした資本主義の変化とマルクス主義の時代化(現代化)」革新プロジェクト・サブプロジェクト、「中国の特色ある社会主義の5つの基本」革新プロジェクト・サブプロジェクト、「国外マルクス主義の若干の先端問題」革新プロジェクト・サブプロジェクト、「中国の特色ある社会主義に対する国外の研究と啓示」革新プロジェクト・サブプロジェクト、地球気候対策の国際政治経済分析革新プロジェクトチームなどがある。