中国の復旦大学科技考古研究院と陝西省考古研究院はこのほど、陝西省西安市で共同記者会見を開き、北周の皇帝・宇文邕(うぶんよう、武帝)の頭部の復元図と関連する考古学的成果を発表した。新華網が伝えた。
史書によると、宇文邕(543~578年)は華北を統一したが、突厥を平定して江南を確保するという大志を果たすことなく若くして亡くなった。死後は武徳皇后(阿史那)と共に陝西省咸陽市にある孝陵に合葬された。
中国の古代皇帝の容貌を再現する最大の困難は、古代皇帝の完全な頭蓋骨と高品質のゲノムデータを入手することだ。幸いなことに、1994年から1995年にかけて、陝西省考古研究院と咸陽市文物考古研究所は孝陵の緊急発掘を行い、宇文邕の頭蓋骨、肢骨、および天元皇太后の印章を発見し、この皇帝の身分を明らかにした。
科学技術を用いた考古学的手法で古代皇帝の顔を復元したのは、中国国内で初めてで、歴史に新たな息吹が吹き込まれている。