中国の大型地震工学シミュレーション研究施設が5日、国の検収に合格し運用を開始した。これは中国の地震工学分野で初となる国家重要科学インフラで、人類が記録したすべての地震活動をリアルに再現し、構造物の地震における破壊状況を観測・分析する。これにより、自然災害に対抗し、災害リスクを低減させるための研究手段を提供する。科技日報が伝えた。
この大型地震工学シミュレーション研究施設は天津大学北洋園キャンパスに位置し、総建築面積は7万6000平方メートル。プロジェクトは2019年10月に着工し、5年の歳月を経て、世界最大規模の台面サイズと耐荷重量を持つ地震シミュレーション振動台と世界初の移動式水中振動台アレイを完成させた。
研究施設には地震工学シミュレーション試験システム、高性能計算・スマートシミュレーションシステム、試験関連・共有システムの3つのシステムが含まれる。これらのシステムは、水利工学や土木工学、船舶・海洋工学、力学、制御科学・工学、機械工学、精密機器科学、コンピューター科学、材料科学・工学、防災安全など多くの学科・分野に関連するものとなる。