2023年09月25日-09月29日
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若者2人が200ヘクタールもの綿花畑を管理

2023年09月27日

 中国新疆ウイグル自治区バインゴリン・モンゴル自治州ロプノール県にある極飛「スーパー綿花畑」では、1990年生まれの艾海鵬さんが管理人として働いている。艾さんが管理する面積200ヘクタールの綿花は、すでに綿毛をつけ始めており、10月には一面「綿花の海」になる。中国新聞網が伝えた。

 艾さんと共に働くもう一人の管理人は1992年生まれの凌磊さんだ。現地の綿花農家の間では、彼ら2人が200ヘクタールもの綿花畑を管理していることが興味深く語られている。「スーパー綿花畑」プロジェクトは2021年4月に始まり、今年は第3期に当たる。綿花の播種から収穫まで、彼ら2人だけが担当している。

 バインゴリン・モンゴル自治州は新疆の優良綿花生産拠点で、ロプノール県では綿花の収入が全県の農家の1人当たり純収入に占める割合は60%以上になっている。同自治州の今年の綿花栽培面積は約21.3万ヘクタールで、うちロプノール県は約6.7万ヘクタールだ。

「スーパー綿花畑」は極飛農業用ドローン、農業用無人車、リモートセンシングドローン、農機自動操縦装置、モノのインターネット(IoT)設備、スマート農業関連システムプラットフォームを応用し、「水・肥料一体化」管理を行う。艾さんと凌さんはこうして「2人で綿花畑200ヘクタールの管理」を実現した。

 艾さんは「従来型の農業と比べると、スーパー綿花畑の日常管理は作業員を必要としない。水撒き、施肥、除草、農薬散布などの農作業の80%をロボットで遂行できる」と説明。「これまでにさまざまなタイプのロボットを開発し、スマート感知、スマート早期警報、スマート分析、スマート施策決定、専門家オンライン指導、農機自動作業の無人化農場スマート管理システムを構築した。ロボットの導入により人手、時間、資金のコストを節約するとともに、ロボットの正確なデータにより、農作物の成長環境をモニタリングし、より科学的に綿花畑を管理している」と述べた。

「スーパー綿花畑」は周辺の大手綿花栽培業者の綿花畑と比べると、2022年に1ムー(約6.7アール)当たりの人件費を175元(1元=約20円)以上削減し、種・水・農薬・肥料及びその他の生産財のコストを1ムー当たり410元以上削減した。これらを実現するためにかかったのは、1ムー当たり170元未満のスマート設備改造投資と維持費用だけだった。また「スーパー綿花畑」のインフラと栽培モデルを持続的に最適化することで、今後の費用はさらに低下する見込みだ。

 
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