2024年02月05日-02月09日
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国家南繁科学研究育種拠点、2030年まで完成目指す

2024年02月07日

 中国海南省三亜市でこのほど、「国家南繁硅谷建設計画(2023-30年)」に関する記者会見が行われた。同計画によると、国家南繁科学研究育種拠点(以下「南繁拠点」)に、農業の繁殖・育種に関する科学研究、生産、販売、科学技術交流、成果実用化を一体化した「南繁硅谷(シリコンバレー、科学技術イノベーションが進んだ地域の意味)」を30年までに完成させる。人民日報が伝えた。

 南繁拠点は中国の農業科学研究において不可欠な戦略的資源で、種子の生産などで極めて重要な役割を担っている。同計画は農業農村部(省)、国家発展・改革委員会、財政部、自然資源部、税関総署が共同で発表したもので、「南繁硅谷」の建設に関する全面的な計画を打ち出した。種子業の質の高い発展を主軸とし、国家級種子業イノベーション拠点、種子業発展の新エンジン、種子業科学技術国際協力の大型プラットフォーム、種子業改革開放深化試験エリアにすることを目指している。

 計画によると、「南繁硅谷」の建設は2段階の目標に分かれる。25年までの目標としては、▽産業牽引力と国際的影響力を大幅に高め、資源や技術、人材、資金などを集積する流れをほぼ形成する。▽関連政策と制度体系を構築し、健全化する。▽種子業の知的財産権保護体系を改善し、ビジネス環境を大幅に最適化し、科学技術研究開発の成果を上げる。▽国家級種子業イノベーション拠点をほぼ完成させる-としている。

 また30年までには、▽海南自由貿易港の制度下の種子業イノベーション体系、政策体系、産業体系を健全化・改善する。▽世界をリードする科学研究大学、イノベーション企業、リーダー的人材を集積させ続け、科学的育種のイノベーション能力を高める。▽世界をリードする科学研究成果を形成し、科学研究、生産、販売、科学技術交流、成果実用化を一体化した南繁硅谷を全面的に完成させる-としている。

 
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