2025年02月03日-02月07日
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吉林省ウインタースポーツ重点実験室、テクノロジーで大会をサポート

2025年02月07日

 イタリアのトリノでこのほど開催された2025年FISU冬季ワールドユニバーシティゲームズで、東北師範大学体育学院の曹露丹選手がスノーボード女子パラレル大回転で12位に入賞し、自己ベストを更新した。曹選手は「『チャンピオンモデル』によるトレーニングと試合のサポートが、今回の成績向上の大きな要因になった」と述べた。科技日報が伝えた。

「チャンピオンモデル」とは、東北師範大学に設置された吉林省ウインタースポーツ重点実験室の研究成果で、中国で唯一のウインタースポーツ競技を研究する省レベル重点実験室だ。

 同実験室の室長を務める東北師範大学教授の劉俊一氏は「実験室は中国初のウインタースポーツビッグデータセンターを建設し、ウインタースポーツの研究にデータ面と技術面からのサポートを提供している」と述べた。

「チャンピオンモデル」は総合的なデータモニタリングにより、選手が抱える課題を特定し、カスタマイズしたトレーニングプランを提供することで、自身の技術や体力の最適化を支援する。さらに、ビッグデータなどの技術を活用することで選手の総合力を評価できるという。

 実験室では、8台の超高精細カメラと画像収集装置に「注視」される中、スピードスケートショートトラックの馬威選手が運動をしていた。一方、別のコンピューターの画面では、バーチャル選手が馬選手の姿勢とモーショントラックを再現し、リアルタイムでビッグデータプラットフォームにアップロードしていた。

 同実験室のスタッフである矯傑氏は「馬選手の状況と特徴に基づき、的確なリハビリとトレーニングを実施した。データを分析した結果、馬選手のトレーニングがここ最近効果を上げていることが分かった」と述べた。

 劉氏は「10年以上の蓄積を経て、実験室はウインタースポーツの7競技16種目のデータの整理と分析を行った。データバンクには現在、合計10億件以上のデータが保存されている。これをもとに、最終的なデータの学習と分析を行い、チャンピオンになるための科学的な方法を選手とコーチに提供する」と説明した。

東北師範大学
 
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