中国、一部の国際便運航を停止=オミクロン株との関連不明
2021年11月30日
中国民用航空局は29日、4便の国際便に搭乗し中国に入国した乗客から新型コロナウイルス感染者が見つかり、一時的に運航を停止させると発表した。新たな変異株「オミクロン株」との関連は不明。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。
11月10日のエジプト航空のカイロ―杭州便で5人、同日のトルコ航空のイスタンブール―広州便で6人、12日のエールフランスのパリ―天津便で11人、13日のケニア航空のナイロビ―広州便で5人の感染がそれぞれ確認された。
中国は搭乗客から見つかった感染者の人数に応じて、その航空会社の路線の運航許可便数を減らす措置を続けている。中国本土では今のところオミクロン株の感染者は明らかになっていない。
対話と実務協力を維持―「日中経済パートナーシップ協議」開催
2021年11月29日
日中両政府は26日、次官級による「日中経済パートナーシップ協議」をウェブ会議形式で開催し、来年の日中国交正常化50周年を契機に経済や国民の交流を促進することで一致した。今後も対話と実務協力を適切な形で進める方針を確認した。チャイナ・ウオッチが伝えた。
昨年11月以来の開催で、日本側は外務省の鈴木浩外務審議官や関係省庁の関係者が出席。中国側は任鴻斌商務部副部長らが参加した。
外務省の発表によると、日本側からは、日本企業の正当なビジネス活動や公平な競争条件の確保などについてあらためて提起したほか、東京電力福島第1原発事故後の中国による日本産食品に対する輸入規制の撤廃を重ねて要求した。
一方、中国商務部の発表によると、任副部長は「グリーン・低炭素、デジタルエコノミー、第三国市場などの分野での協力を積極的に拡大し、安定したグローバル産業チェーンの供給と公正で開かれた貿易・投資環境を日中両国で守り、多国間貿易システムの維持しながら地域経済の一体化を推進し、地域と世界経済の回復と発展に貢献しなければならない」と述べた。
日中経済パートナーシップ協議は、貿易・投資を中心とする日中経済関係の今後の在り方について、総合的見地から議論を行い、両国経済の相互補完関係を一層強化していくことを目的として、両国首脳間の合意により2002年に設立された。
「鳥の巣」周辺、早々封鎖=北京五輪向けコロナ厳戒
2021年11月26日
来年2月の北京冬季五輪で開閉会式の会場となる国家体育場(通称「鳥の巣」)の周辺が25日、封鎖された。来年3月20日まで一般市民の立ち入りを禁じる。新型コロナウイルス感染を抑え込むため北京では最近、人の移動の管理や規制を強化している。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。
北京オリンピック公園のSNS「ウィーチャット」公式アカウントの発表によると、期間中、冬季五輪組織委員会の特別証明書もしくは指定の証明書を所持している者以外は、公園の中央エリアに立ち入ることができない。なお、オリンピック森林公園は通常通り営業する。
五輪が近づき、北京では警戒が高まっている。来月15日からは天安門広場の観光が事前予約制に。全国で散発的に市中感染が続く中、北京に入る人は48時間以内のPCR検査結果が必要となっている。
北京冬季パラ開幕まで100日、運営に不安も
2021年11月25日
24日夜、北京冬季パラリンピック競技大会の開幕までの100日カウントダウンイベントが、北京国家水泳センター(通称:アイスキューブ)で行われ、「2022年冬季パラリンピック北京大会聖火リレー」の計画が発表された。大会組織委員会は施設のバリアフリー化などの準備は順調と強調する一方、外国選手が参加するテスト大会は車いすカーリングだけ。厳格な新型コロナウイルス対策が求められる中、本番での円滑な運営には不安も残る。チャイナ・ウオッチが張家口発共同通信電として伝えた。
このイベントの席上、北京冬季五輪組織委員会の蔡奇会長は、「北京2022年冬季オリンピック・パラリンピックは、中国にとって重大な歴史的な結節点となるイベントだ。『グリーン、共有、オープン、清潔』という開催理念を全面的に実行し、オリンピックとパラリンピックの計画、実施の両面で共同歩調をとり、すべての競技会場を完成させ、同時にバリアフリー施設の建設を完了させた」と自信をのぞかせた。
大会は2月の北京冬季五輪と同様に北京市中心部と同市北部の延慶区、河北省張家口市の3エリアで開かれる。コロナ対策のため選手や関係者を外部と接触させない「バブル方式」を適用する。
組織委の担当者は「トイレの使い勝手まで綿密に検証してバリアフリー化を進めた」と強調している。コロナ対策として手すりの消毒なども特に強化した。10月下旬には米国、カナダ、韓国、イタリアなどの選手が参加して車いすカーリングのテスト大会も開いた。
ただ他の競技は外国選手参加のテスト大会がない。また降雪量が少ないため、人工雪によるコース設営が順調に進むかどうかも課題となる。パラ会場となる張家口のスキー場は24日も周辺はほとんど雪が積もっておらず、多数の人工降雪機で作業を進めていた。
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中国開発のコロナ治療薬、早ければ12月承認か
2021年11月24日
中国で新型コロナウイルス治療薬の一般使用が早ければ12月に承認される見通しだ。中国の製薬会社が大学などと共同開発した治療薬候補について、中国当局が条件付きの承認に向けた準備を進めている。チャイナ・ウオッチが澎湃新聞の報道を引用したNNA配信として伝えた。
中国の新型コロナ治療薬は、ウイルス複製の抑制、ウイルスの細胞への侵入阻止、人体の免疫系の調整という3つの技術ルートで開発が進められている。
年内の承認が期待されているのは、騰盛博薬生物科技と清華大学、深セン市第三人民医院が共同開発した治療薬候補「BRII―196」「BRII―198」。既に800人以上を対象に第3相臨床試験を実施し、入院や死亡リスクを約8割減らす効果がみられたという。
澎湃新聞の報道によると、2020年から新型コロナウイルスに関する研究を行っている清華大学医学院教授で世界健康・感染症研究センター長の張林奇氏は、「現在、薬品審査センターや国家薬品監督管理局などを含む監督管理機関での検証を行っているが、国内外で実証された研究データの安全性と有効性から、『BRII―196』および『BRII―198』の販売承認について、大きな自信と期待が持っている」と述べた。
これらの他、北京丹序生物製薬と北京大学の治療薬候補「DXP604」は国内で第2相の臨床試験を進めており、上海君実生物医薬科技は中国科学院系の研究機関などと手掛けた候補の経口薬「VV116」のウズベキスタンでの臨床試験を始めるという。
習主席、一帯一路でサプライチェーン多様化を模索
2021年11月22日
中国の習近平国家主席は19日、巨大経済圏構想「一帯一路」に関する会議で演説し、米中対立を背景に、同構想を通じサプライチェーン(供給網)を多様化する必要性を訴えた。チャイナ・ウオッチが国営中央テレビの報道を引用した北京発共同通信電として伝えた。
習氏は、科学技術競争や気候変動、新型コロナウイルスが世界に「空前絶後の影響をもたらした」と指摘。「難局」への積極的な対応を訴えた。
その上で、調達先を多元化する必要性に言及。「良質」なプロジェクトを進めて参加国の満足感を高めなければならないとした。発展途上国を借金漬けにしたとの批判も念頭にあるとみられる。中国企業に「現地の法律を遵守し、現地の風習や文化を尊重」するよう求め、テロなどを念頭に24時間体制の海外プロジェクトリスク評価プラットフォームを設立するとした。
また習氏は、健康、環境、デジタル、イノベーションなどの新しい分野での協力を着実に進め、参加国との協力における新たな成長点を開拓していく必要がある点を指摘した。
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広州国際モーターショー開幕=EV、カーボンニュートラルに注目
2021年11月19日
中国広東省広州市で19日、自動車展示会「広州国際モーターショー」が開幕した。二酸化炭素を出さない電気自動車(EV)へ移行する流れが世界的に強まる中、日本を含む各国のメーカーが最新モデルをアピールした。チャイナ・ウオッチが広州発共同通信電として伝えた。
ホンダは地元合弁の2社が中国初となるホンダブランドのEV「eNS1」と「eNP1」を展示。中国での商品ラインアップ拡充を印象づけた。トヨタ自動車も合弁のブースで、新発売するハイブリッド車(HV)のスポーツタイプ多目的車(SUV)「ハリアー」を公開した。
日産自動車も中国で初めてエンジンで発電してモーターだけで走行する独自のハイブリッド技術「e―POWER(イーパワー)」を搭載した「シルフィ」を発表した。
一方、地元広州の広州汽車集団は、2050年までに製品のライフサイクル全体でカーボンニュートラルを達成し、2023年までに同集団の新エネルギー車ブランド「アイオン」がカーボンゼロ工場を設立することなどを含む「グリーン・クリーン・プラン」を発表した。
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北京、PCR検査陰性証明義務付け=入る際に、五輪へ厳戒
2021年11月18日
北京市は17日から、新型コロナウイルス感染の拡大を防ぐため、飛行機、鉄道、長距離バスなどで市内に入る全ての人に48時間以内に受けたPCR検査の陰性証明を提示するよう義務付ける措置を始めた。中国メディアが伝えた。来年2月の北京冬季五輪開幕まで3カ月を切り、中国は首都を中心に厳しい感染対策を実施している。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。
北京市公安局は、北京市内に入る際には、PCR検査の陰性証明のほか、北京市独自の健康状態確認プログラムスマホアプリ「北京健康宝」で緑コード(異常なし)が表示される必要があるとの通達を出した。
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日中国交正常化50年で関係改善期待=中国外務省
2021年11月17日
中国外務省の趙立堅副報道局長は16日の記者会見で、来年の日中国交正常化50年と北京冬季五輪の開催を通じ日中関係が改善することを期待した。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。
趙氏は「双方が人的、文化的交流イベントを計画して実施し、中日関係に前向きで友好的な社会の雰囲気をつくり出したい」と強調した。
一方、中国に進出する日系企業などで構成される中国日本商会は17日、日中国交正常化50周年を記念するロゴマークを発表した。デザインした肖忠橋さんは「両国のシンボルである長城と富士山を同じ高さで表し、裾野を交差させることで両国が手を携えることを示している」とその意図を語った。中国日本商会の御子神大介会長は「このマークを使って来年の国交50周年を盛り上げていきたい」とアピールした。
中国工業生産3・5%増=10月、電力安定でやや拡大
2021年11月16日
中国国家統計局が15日発表した10月の工業生産は、前年同月比3・5%増だった。増加率は前月から0・4ポイント拡大。政府主導で電力供給の安定化が進み、生産活動に改善の兆しが見え始めたが、なお力強さを欠いた格好だ。消費部門も上向いた。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。
工業生産では、電気自動車(EV)が前年同月比127・9%増の40・8万台、集積回路(IC)が前年同月比22・2%増の301億ユニット、産業用ロボットが前年同月比10・6%増の28460セットとなった。新型コロナウイルス禍からの外需回復も寄与したもようだ。石炭生産はプラスに転換した。
一方、銑鉄生産は前年同月比19・4%減の6303万トン、粗鋼生産は前年同月比23・3%減の7158万トンとなり、低調なままであった。
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北京証券取引所が開業=イノベーション型中小企業向け
2021年11月15日
中国に新設された北京証券取引所で15日、株取引が始まった。中国では香港、上海、深圳を含めて4カ所目の証券取引所となる。中小企業の資金調達ルートを拡充するため、習近平国家主席が主導して開設した。中国経済の下押し圧力が強まる中、企業の活力向上につながるかどうかが注目される。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。
中国メディアによると、81社が北京証取に上場した。取引所は従来の店頭市場「新三板」を基本として設立された。
北京証券取引所の徐明董事長は開業のあいさつで、「イノベーション型中小企業がより良くより早く発展するための良好な市場環境を構築し、投資家および市場関係者のための積極的に向上していく市場文化を創造する」と述べた。
北京市党委員会書記の蔡奇氏と中国証券監督管理委員会主席の易会満氏が15日の開場初日の鐘を鳴らし、取引がスタートした。
アリババ取引9兆6千億円=中国特売、過去最高を更新
2021年11月12日
中国で「独身の日」とされる11日(ダブルイレブン)にインターネット通販各社が実施した値引きセールが12日午前0時に終わった。電子商取引(EC)最大手アリババグループは12日、先行セールを含めた今月1~11日の累計取引額が過去最高の5403億元(約9兆6千億円)だったと発表した。チャイナ・ウオッチが上海発共同通信電として伝えた。
一方、IT時報などが伝えるところによると、電子商取引大手の京東は12日、ダブルイレブン時期の累計取引額が3491億元(約6兆2千億円)に達し、昨年同時期の累計取引額の2715億元を大幅に上回ったと発表した。
中国は不動産大手の中国恒大集団の経営危機や、各地での電力供給の制限などで揺れているが、その中でもネット通販の消費が旺盛なのを示した。
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デジタル人民元の使用をアピール=人民銀行易総裁
2021年11月11日
中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は9日、フィンランド中央銀行新興経済研究所設立30周年記念イベントのビデオ講演で、デジタル人民元を使える場所が8日までに350万カ所を超えたと明らかにした。デジタル人民元「専用財布」の個人の開設数は1億2300万件で、取引総額は約560億元(約9920億円)。チャイナ・ウオッチがNNA配信として伝えた。
人民銀は2014年からデジタル通貨の研究を開始。17年からは商業銀行やインターネット企業と組んでデジタル人民元の研究開発(R&D)を進め、19年末から試験運用を始めた。現在は試験都市の10地域と北京五輪会場でデジタル人民元が使用できるようになり、ある都市ではデジタル人民元を使用した「エコ交通サービス」、「低炭素ボーナス」などのサービスもはじまったという。
易氏は試験動向を見ながら、デジタル人民元の設計と使用の状況を改善すると表明した。デジタル人民元に関する適当な管理モデルの構築、決済効率の向上やプライバシー保護、偽造防止などの機能強化、既存電子決済ツールとの連携、デジタル人民元に関するエコシステムの構築などを進める。
また人民銀の発表によると、易氏は「人民銀はすでに国際決済銀行、タイ中央銀行、UAE中央銀行および香港金融管理局と合同で多国間中央銀行デジタル通貨ブリッジ(mCBDCブリッジ)プロジェクトを立ち上げ、国境を越えた決済における中央銀行デジタル通貨の役割と技術的実現性を共同で研究している」と発言し、デジタル通貨の国際的研究が進んでいる点をアピールした。
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パナソニック、中国で水素エネルギー事業を展開へ
2021年11月10日
パナソニックは6日、上海で開催中の「中国国際輸入博覧会」で、水素燃料電池などを披露した。中国政府が推し進める「双碳」(2030年までに炭素排出量をピークアウトさせ、2060年までにカーボンニュートラルを実現する)目標を念頭に、中国で水素エネルギー事業を展開する。チャイナ・ウオッチが北京・上海発共同通信電として伝えた。
パナソニックは現地のコンテナ大手のグループ企業と提携し、水素燃料電池を使ったコンパクトな発電システムを開発する。工場やオフィスビル向けに販売し、将来は輸出も検討する。博覧会のブースでは、再生可能エネルギーから作られた水素を使って発電し、住宅に供給する純水素燃料電池を紹介するという。
パナソニックの中国・北東アジア総代表、本間哲朗氏は現地で、従来の健康や高齢者向け事業に加え、環境分野を拡大すると表明。「新エネルギーに関する技術で、中国の高い目標に貢献したい」と語った。
中国のEV保険提供で協力=三井住友海上、パナ、中国太平洋保険
2021年11月09日
三井住友海上火災保険の中国法人は8日、上海で開催されている第四回中国国際輸入博覧会において、電気自動車(EV)用電池の安全対策に関する保険サービスで、パナソニックの中国法人および中国太平洋財産保険と協力協定を結んだと発表した。チャイナ・ウオッチが上海発共同通信電として伝えた。
中国では政府の後押しを受けEVの普及が進むが、電池の故障や劣化が課題となっている。パナソニックは電池の劣化度合いを人工知能(AI)を活用して診断し、異常を前もって検知するサービスを開発。三井住友海上はそのサービス向けの保険商品を提供する。
販売先は小型EVへ乗り換える中国の物流企業などを想定しており、年明け以降の提供を目指す。
三井住友海上火災保険のプレスリリースによると、同社の立松博常務執行役員は、気候変動対策が損害保険事業に密接に関わり、最優先で取り組むべき課題と位置付けていることを強調しながら、「3社のノウハウを活かした保険商品・サービスを開発し、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいく」と述べた。
また、パナソニックの村瀬恭通モビリティソリューションズ担当参与は、パナソニックが開発した電池の劣化度やトラブルを推定できる技術を保険分野で活かすプランを掲げ、「EV市場で先行する中国において脱炭素社会の実現に貢献できることを嬉しく思う」とコメントした。
一方、中国太平洋財産保険の総経理助理に就任予定の黄垚氏は、「3社の提携を強化して保険と科学技術の革新的な融合に取組み、新しい科学技術と産業革命の挑戦に共同で対応することを希望する」と語った。
3社は保険の提供以外にも、EV用電池の再利用といった新事業の創出でも協力するとしている。
中国10月の貿易額伸びる=原材料高で輸入コスト増
2021年11月08日
中国税関総署が7日発表した貿易統計によると、10月の貿易総額が前年同月比24・3%増の5159億ドル(約58兆5千億円)となった。上昇率が前月から1・0ポイントと小幅ながら上昇した。輸出の勢いがやや鈍る一方で、輸入が伸びており、国際的な原材料価格の高騰が押し上げているとみられる。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。
輸入は20・6%増と前月から3・0ポイント拡大した。電力の供給不足を背景に石炭の輸入量が約2倍に増え、価格は4倍近くに跳ね上がっている。銅や天然ガスの輸入コストも増している。
輸出は27・1%増で、前月から1・0ポイント縮小した。自動車部品や集積回路(IC)、コンピューター関連が堅調に伸びているとみられる。
また日本への10月の輸出は、前年同月比16・3%増の143億ドル(約1兆6千億円)、また日本からの輸入は前年同月比9・9%増の164億ドル(約1兆9千億円)であった。
シノペック、米産LNG輸入で大規模契約
2021年11月05日
中国国有資源大手の中国石油化工集団(シノペック)は4日、米国産の液化天然ガス(LNG)の供給を手掛けるベンチャー・グローバルLNGと20年間にわたり、年400万トンを輸入する契約を結んだ。世界的なエネルギー不足を受け、調達先を増やすことで安定的に確保する狙い。チャイナ・ウオッチが新華社の報道を引用した北京発共同通信電として伝えた。
新華社は米中間で結ぶLNGの長期売買契約としては過去最大規模と強調。貿易摩擦の影響でLNGの米国から中国への輸出は一時減っていたが、ロイター通信によると、中国は天然ガス価格の高騰や電力不足を背景に米国産LNGの輸入拡大に向けた交渉を加速している。
シノペックの馬永生社長は、「今回のベンチャー・グローバルLNGとの契約の締結は、世界のエネルギー転換に貢献するという両社の高い共通認識を反映したものであり、中国のダブルカーボン目標(2030年までに炭素排出量をピークアウトさせ、2060年までにカーボンニュートラルを実現)の達成を推進する上で大きな意義がある」と述べた。
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中国で建材・家具が値上がり=原料高騰と電力難で
2021年11月04日
中国の建材・家具が値上がりしている。とりわけ、国慶節(建国記念日)連休(10月1~7日)後は各メーカーが値上げを本格化。原材料の高騰を価格に転嫁した形だ。チャイナ・ウオッチが経済情報サイト中新経緯の報道を引用したNNA配信として伝えた。
セメントメーカーの南昌海螺水泥は、10月17日からセメント商品の価格を1トン当たり40元(約710円)引き上げた。電器製品を手掛ける上爵電器は20日から照明製品を、建材の華鵬陶瓷は26日から全商品をそれぞれ5~10%値上げした。
中でも建材の値上がりは顕著で、販売業者は「今年は1日ごとに値上がりするような事態になっており、このような現象は初めて」と述べた。
中新経緯が北京のいくつかの建築資材市場を取材したところ、セメント、砂、配線収納チューブなどの建築資材から、ドアや窓、照明、衛生陶器、ベッドをはじめとした家具などの家庭用産業まで、9月以降何度も値上げが行われていることがわかった。国慶節の連休後は、ガラス繊維補強セメントとセメントの値動きが最も早かった。
業界団体の中国建築材料流通協会は値上がりの背景について、「原材料価格の上昇で生産コストが高止まりしている」と説明。さらに電力需給が逼迫したことで、建材・家具メーカーの生産量が減少し、供給不足の状態が生まれていると指摘した。
一方、中南済経政法大学デジタルエコノミー研究所の執行院長である盤和林教授は、「住宅建材の上流には様々な原材料があるが、特に石油化学系の原材料が大幅に値上がりしており、住宅建材市場における様々な原材料の価格上昇が価格を押し上げる役割を果たしている」と述べた。
中国、鉄道の子供料金基準を「年齢+身長」に改定へ
2021年11月02日
中国国家鉄道局はこのほど「鉄道旅客輸送規程」改正に向けた草案を発表した。それによると、子供料金の基準が改定され、長年続けられてきた身長だけから、「年齢+身長」が採用される見込みとなった。チャイナ・ウオッチが新華社の報道を引用した中国通信=共同通信電として伝えた。
子供料金が適用されるのは実名制の場合、満6歳から14歳未満まで。実名制でない場合、身長120センチから150センチ未満まで。経済・社会の発展で子供の身長が高くなり、身長だけを子供料金の基準とすることが実情に合わなくなった。
交通運輸省はすでに道路、水路旅客輸送で年齢と身長を基準とする子供料金を導入。6歳以下あるいは身長120センチ以下は無料、6歳から14歳まで、あるいは身長120センチから150センチまでを大人料金の半額とした。
このほか草案では、切符を持たない、下位クラスの座席の切符で上位クラスの座席を利用するなどの不正乗車、セキュリティチェックを受けない、切符に記録された身元情報が保有する身分証明書や実際の身元と一致しない、感染症予防に関する法規によって隔離の実施が必要な乗客などについて乗車を拒否することができる、としている。
対日協力モデル「戸惑い」=駐中国大使、天津視察
2021年11月01日
垂秀夫駐中国大使は30日、中国政府が昨年天津市に設定した健康産業に関する日本との協力モデル区を視察し「日本政府に何の相談もなくモデル区が決まった。本音を言うと戸惑いがある」と述べた。チャイナ・ウオッチが天津発共同通信電として伝えた。
中国は「中日健康産業発展協力モデル区」と名付けた。日本との協力を通じ一層の経済発展を目指す狙いとみられる。
垂氏は健康分野の協力は重要だとして「決まった以上は最大限協力する用意がある」と伝えた。「日本企業の進出は魅力的な条件を(中国側が)提供できるかに尽きる」とも注文した。
垂氏は視察後、天津の廖国勲市長と会見を行った。同席者によると、垂氏はモデル区に関し「日本の存在感がない」と指摘。廖氏も「同感だ」と述べ、日本企業の進出に向け連携の強化を確認した。
また垂氏は天津日本人学校新校舎移転への天津市の支援に感謝の意を表し、大使館として、日本と天津市との関係強化のために協力を惜しまないと述べた。
会見では、垂大使から、天津日本人学校新校舎移転への天津市の支援に感謝の意を表し、大使館として、日本と天津市との関係強化のために協力を惜しまない旨述べました。また、日本と天津との協力をさらに進めるために、天津市で活躍する日系企業からのいくつかの要望事項を伝達しました。
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