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新型コロナ対応を協議=日中韓ASEAN会合

2021年09月14日

 13日、第24回ASEAN+3経済大臣会合がテレビ会議形式で開かれた。新型コロナウイルス流行による経済的な影響と政策対応が議題。日本からは梶山弘志経済産業相が出席し「『より良い回復』の精神で新たな経済社会システムをつくっていくことが重要だ」と発言した。チャイナ・ウオッチが伝えた。

 この会合では、ポストコロナの復興に向けて世界が歩みを進める中、手頃な価格で、安全で、効果的で、高品質な新型コロナウイルスワクチンおよび関連物品への公平なアクセスと世界的な流通を促進するため、多国間の緊密な協力と連携した対応が重要であることを強調した。

 コロナ禍は東南アジアでも依然深刻な状況だ。その影響でトヨタ自動車が自動車部品の調達難に直面して減産を強いられるなど、日本企業も対応を迫られている。

 日中韓とASEANの経済担当相は昨年の会合で、コロナの経済影響緩和に向けた行動計画を策定。医療品など必要物資の流通促進で協力することなどを確認した。

 また昨年の同会合で承認された、新型コロナウイルス流行の地域への経済的影響の緩和などを目的とし、貿易と投資のための市場開放、経済強靭性の強化を柱とする「新型コロナウイルス感染拡大による経済的影響の緩和に関するASEAN+3アクションプラン」を引き続き実行すること、またその重要性を確認するとともに、共同メディア声明を発表した。

中国8月の新車販売18%減=半導体不足の苦戦続く

2021年09月13日

 中国自動車工業協会は10日説明会を開催し、8月の新車販売台数が前年同月比17・8%減の179万9千台だったと発表した。半導体不足と新型コロナウイルスの再流行、国際的な原材料価格の高騰が三重苦となった。前年割れは4カ月連続で、減少率が前月から拡大した。新型コロナ流行前の2019年8月の台数にも及ばなかった。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 既に業績を発表したトヨタ自動車など日系大手4社も軒並み前年実績を下回り、世界最大の市場で苦戦が続いている。一方で中国国内ブランドの新車販売台数は70・4万台で前年同月比6・8%増となった。

 協会によると、乗用車が11・7%減の155万2千台だった。排ガス規制が厳しくなった商用車は42・8%減と落ち込みが大きかった。

 政府が普及を後押しする電気自動車(EV)などの新エネルギー車は約2・8倍の32万1千台と大きく伸びた。

 協会は、マレーシアのコロナ流行で半導体供給が滞り、企業の生産計画に影響していると指摘。年末に向けて販売が伸びる10月以降、需給がさらに逼迫する可能性があると懸念した。

 このほか、自動車の輸出は前月比7・5%増の18・7万台で、過去最高を記録した。

 説明会では、10月15日から16日までの日程で「2021年中国自動車サプライチェーン大会」を重慶で開催することもあわせて発表された。

鞍鋼集団と本渓鋼鉄集団が合併、粗鋼生産能力世界3位に

2021年09月10日

 中国の鉄鋼大手、鞍鋼集団(遼寧省)が本渓鋼鉄集団(同)を吸収合併し、粗鋼生産能力で世界3位に浮上した。中国の鉄鋼メーカーは再編により大型化を加速。業界内の競合を減らし、国際競争力を高めている。一方で習近平指導部は脱炭素社会の実現に向け減産を要求。業界は重い課題を突き付けられている。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 合併は8月20日発表。世界鉄鋼協会によると、鞍鋼は2020年の粗鋼生産実績が7位で、19位の本渓と合算すると、韓国ポスコ(6位)と日本製鉄(5位)、4位と3位の中国同業も抜き、2位の欧州アルセロール・ミタルに迫る。

 鞍鋼と本渓は共に中国東北部を代表する企業。中国メディアによると合併話は05年からあったが、遅々として連携が進まなかった。最近の東北部経済の不振や過剰生産の削減圧力を受け、ようやく重い腰を上げた。

 中国では16年に宝鋼集団と武漢鋼鉄集団が合併し中国宝武鋼鉄集団(上海市)が誕生。20年の粗鋼生産は1億トンを超え、ミタルを抜き世界トップに躍り出た。今や世界の上位10社のうち7社が中国勢で「世界生産の約6割を担い、中国が市場のドライバーだ」(日本製鉄幹部)。中国は新型コロナウイルス流行を抑え込み、需要も旺盛だ。

 鞍鋼集団のプレスリリースによると、この再編において、遼寧省国有資産監督管理委員会が保有する本渓株51%を鞍鋼に無償で譲渡し、本渓は鞍鋼の子会社となった。同時に鞍鋼は「7531」発展戦略と呼ばれる、2025年までに粗鋼生産量7000万トン、鉄鉱石精鉱生産量5000万トン以上、売上高3000億元、利益100億元を達成するという目標を発表した。

中国、新型原発「華竜1号」の安全性に自信

2021年09月09日

 今年1月に商業運転を始めた中国の新型原発「華竜1号」の技術責任者が8日に北京で記者会見し、東京電力福島第1原発事故の教訓を踏まえて設計したと強調し「安全は保証されている」と自信を示した。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 中国核電工程有限公司の邢継総設計師が会見し、福島第1原発事故を教訓に、電源を喪失しても安全機能を失わないシステムを導入したと説明。運転開始後も「世界で最も厳格なレベル」の安全基準を満たしていると強調した。

 また邢総設計師は、「華竜1号」の商業運転の開始により、二酸化炭素排出量を年間800万トン以上削減することができ、環境への影響も非常に大きいという点にも言及した。

日中韓で反ドーピング覚書=東京五輪の知見など共有

2021年09月08日

 日本アンチ・ドーピング機構(JADA)は7日までに、東京五輪・パラリンピックなどで得た知見や情報を共有して協力態勢を構築するために、中国と韓国の反ドーピング機関と覚書を締結したと発表した。中国では来年に北京冬季五輪、韓国では24年に江原道で冬季ユース五輪がある。チャイナ・ウオッチが伝えた。

 JADAの発表資料によると、鈴木秀典JADA会長は「3者の連携は他のアジア・オセアニアの国々のロールモデルとなり、各国のアンチ・ドーピング体制強化の基盤になる」と期待した。

 中国の国家体育総局アンチ・ドーピングセンターの陳志宇主任は「3カ国の機関の交流は、お互いのアンチ・ドーピング活動の経験から学び、活動レベルを向上させる上で非常に有益な役割を果たしている」とコメントした。

 また韓国アンチ・ドーピング機構のイ・ヨンヒ会長は、「我々は、3カ国間のアンチ・ドーピング機関におけるこれまでの協力関係が、この覚書を通して正式な形として、より強化されることを期待している」と述べた。

横琴の「特区」化決定=マカオと一体化

2021年09月07日

 中国共産党中央と中国国務院(中央政府)は5日発表した広東省珠海市横琴新区の全体開発プランで、マカオに隣接する同新区を中国本土の他地域から事実上切り離し、「特区」化させる方針を打ち出した。域内にマカオ政府が行政を担当する地域も設置する。横琴にマカオの実質的な「飛び地」が誕生することになり、画期的な試みは注目を浴びそうだ。チャイナ・ウオッチがNNA配信として伝えた。

 今回発表された「横琴広東マカオ深度合作区建設全体プラン」は、横琴新区を広東省とマカオの合作区(協力エリア)に格上げし、「『一国二制度』の実践に富んだ新モデル」と位置付ける。合作区をマカオとの間の境界線(一線)に加え、本土の他地域との間にも事実上の境界線(二線)を設定して切り離し、他地域では実施が難しい独自の大胆な政策を実施しようという試みだ。

 横琴とマカオを一体化して発展させ、現在はカジノ産業に大きく依存するマカオ経済の多様化を図ることも大きな狙い。マカオの中国返還25周年に当たる2024年までに両地一体化の初歩的な枠組みを確立し、最終的には35年までに一国二制度に基づく完全な一体化を実現する目標を掲げる。

 このプランでは、特に研究開発を重視するという。ビッグサイエンス計画・プログラムを実施し、合作区にマカオ大学、マカオ科技大学の産学官連携モデル拠点を構築し、香港、マカオと広東省からなる「粤港澳大湾区」における科学技術イノベーションの重要な支点のひとつとするとしている。産業面では、集積回路、電子部品、新素材、新エネルギー、ビッグデータ、人工知能、モノのインターネット、バイオメディカルなどを中心とした発展を目指す。

 これらを踏まえ、合作区ではハイレベル人材の招致に力を入れ、このような人材に対する所得税の部分的な免除や、外国籍ハイレベル人材にはビザ発行でも優遇するとしている。

北京パラリンピックへ準備加速=コロナと認知度向上課題

2021年09月06日

 中国は来年3月4日に開幕する北京冬季パラリンピックの準備を加速している。会場はほぼ完成。既存の施設も活用するためバリアフリー化の改修工事を推進している。課題は新型コロナウイルス対策と、冬季パラスポーツに対する国民の認知度向上だ。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 大会は来年2月の北京冬季五輪と同様、北京市中心部と同市北部の延慶区、河北省張家口市の3エリアで開かれる。既に一部競技のテスト大会も実施しており、新型コロナ対策は東京大会よりも強める構えだ。選手や関係者と外部の接触を絶つ「バブル方式」を徹底させるとみられる。9月3日に張家口市崇礼区の国家スキージャンプセンター「雪如意」を中心に準備状況を視察した韓正副首相は「厳格な閉鎖的管理で感染症対策をやり遂げる」と語った。

 競技会場には2008年の北京夏季五輪で使った施設が含まれ、エレベーター増設やバリアフリーのトイレ、更衣室の設置、通路の整備などを急いでいる。

 新華社が伝えるところによると、北京冬期オリンピック組織委員会パラリンピック部の楊金奎部長は6日、各会場の準備の進捗状況などについて説明し、「各会場のバリアフリー建設のために具体的なイメージの技術ガイダンスを提供するため、『北京2022年冬期オリンピック・パラリンピックバリアフリーガイドライン技術指標マップ』を近日中に発表し、バリアフリー設備の導入を推進し、国際的な先進レベルに合わせたスポーツイベントのバリアフリー環境を実現する」とコメントした。

 一方で大会開催へのムードは盛り上がっていない。中国では冬季スポーツそのものの普及が進んでいない。パラ競技となると「どんなものか全くイメージできない」(北京の会社員)という人が一般的だ。組織委員会は競技を紹介する動画をホームページに掲載。今後、国を挙げた宣伝活動を強めるとみられる。

中国政府、配車11社を指導=データ管理徹底要請

2021年09月03日

 中国政府は2日、滴滴出行(ディディ)をはじめとした配車サービスの事業者を呼び出して指導したと発表した。顧客データの国外流出を警戒しており、管理を徹底するよう求めた。1日からデータ安全法を施行したのに合わせ、締め付けを強めた形だ。チャイナ・ウオッチが北京初共同通信電として伝えた。

 交通運輸省のSNS微信によると、交通運輸省、中国共産党中央ネットワーク安全情報化委員会弁公室、工業情報省、公安省および国家市場監督管理総局が合同で、1日に指導した。データの安全に関わる法律を順守するよう要求。顧客の同意がなければ、第三者に個人情報を提供してはならないとした。運転手の質の向上なども指示したが、呼び出しの重点は情報管理の徹底にありそうだ。

 指導を受けたのは、滴滴出行、T3出行、美団出行、曹操出行、高徳、首汽約車、嘀嗒出行、享道出行、如祺出行、陽光出行、万順叫車の11社。

 データ安全法は、国外へのデータの持ち出しを規制する。違反した場合は営業の取り消しもあり得る。

 中国当局は7月、米国市場に上場したばかりのディディを調査。違法に個人情報を収集していたとして処分を下した。米中対立を背景に米国へのデータ流出を懸念したとみられる。

中国スマホ大手、EV開発=IT企業参入し競争激化

2021年09月02日

 中国スマートフォン大手の小米科技(シャオミ)は1日、次世代の電気自動車(EV)を開発する新会社「小米汽車」を設立したと発表した。中国ではIT大手が相次いでEV事業に参入している。電動化が加速する世界最大の自動車市場で、異業種を巻き込んだ競争が激しさを増しそうだ。チャイナ・ウオッチが北京初共同通信電として伝えた。

 新会社の代表にはシャオミの雷軍・最高経営責任者(CEO)が就く。資本金は100億元(約1700億円)。事業内容は「スマートEV」としており、インターネットと接続して多様なサービスを提供する「コネクテッドカー(つながる車)」を開発するとみられる。

 中国の企業情報オンラインデータベース「天眼査」によると、小米汽車は1日に北京経済技術開発区市場監督管理局で工商登記し登記上の住所は北京経済技術開発区内としている。事業範囲は、新エネルギー自動車の製造、自動車の車両・部品の技術研究開発、自動車部品・付属品の製造、リチウムイオン電池の製造、自動車・自動車部品・付属品の販売、道路運送車両の製造などとして登録している。登記資本金は100億元。

 経済メディア「界面新聞」は複数の業界関係者のコメントとして、「小米汽車が北京に本社を構えた理由が、清華大学、北京航空航天大学、北京工業大学、北京理工大学などの大学がいずれも自動運転産業の主要人材育成拠点で、関連のスタートアップ企業の多くの創業者や経営者がこれらの大学の出身者であり、また小米が最近買収した自動運転技術を開発する深動科技が北京を本拠地としていることも関係している」と伝えている。

 中国は2035年までにガソリン車の新車販売をなくす方針だ。こうした電動化の動きをとらえてネット検索大手の百度(バイドゥ)がEV参入を表明。ネット通販最大手アリババグループもEV事業に出資している。

ユニバーサル・スタジオ・北京、試験営業を開始

2021年09月01日

 中国・北京郊外で1日、米系のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・北京」が試験営業を始めた。20日の正式開業を前に、招待客を入れて新型コロナウイルス対策を最終確認。世界的にコロナ感染が収まらない中、対策成功を誇る中国での大型娯楽施設の開園は注目を集めそうだ。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 既に従業員や関係者に限定した感染対策の内部試験を約3カ月実施。中国メディアによると、8月中旬までに延べ約20万人がアトラクションを利用した。出入り口では検温し、スマートフォンを使った健康証明「ヘルスコード」を読み取る設備も各所に設置した。

 新京報の1日の報道によると、入場料は季節などで変動し、オフシーズンは418元(約7100円)、通常は528元(約9000円)、ハイシーズンは748元(約1万2700円)になるという。