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「宇宙を旅した」シロキクラゲ、収量と活性成分含有量が増加

2024年12月04日

 福建農林大学(古田)菌業研究院はこのほど、中国福建省寧徳市古田県で収量測定作業を実施し、宇宙育種の菌株に関する新たな進展を明らかにした。人民網が伝えた。

 同研究院の孫淑静院長は「『シロキクラゲHT108』の菌株は5カ月間の宇宙旅行を経て、当研究院で活性化され、2回の異なる指標の選別を受けた。これはメイン栽培品種の『古田シロキクラゲTr21』と比べて、菌糸の成長が速く、芽胞内の多糖の含有量が多く、相対的性状が比較的安定している。HTは宇宙飛行を示す」と説明した。

 孫氏によると、「シロキクラゲHT108」は「古田シロキクラゲTr21」を出発株として、2023年5月30日に有人宇宙船『神舟16号』に搭載。宇宙放射線変異誘導育種が行われ、24年5月に変異誘導菌株が得られた。

 「シロキクラゲHT108」は現在、同研究院や複数のシロキクラゲ工場、農家のキノコハウス内で、栽培・生産試験や農業形質鑑定が行われ、すでに4回の収穫に成功している。

 孫氏は「『シロキクラゲHT108』は黄色、丸く締まった形、肉厚・内巻きで、収量が平均10%以上増加した。子実体の栄養品質は対照品種と比べて明らかな違いが見られなかったが、総フェノール含有量が55.56%、総フラボン含有量が60%それぞれ増加しており、収量と活性成分の含有量が高いという特長を示した」と述べた。

 研究員の説明によると、宇宙育種は宇宙技術、バイオテクノロジー、農業育種技術を一体化した農業育種の新たな手段であり、現在の世界の農業分野における最先端の科学技術課題の一つだ。「食用キノコ+宇宙育種」が科学技術による産業の活性化を実現したことにより、シロキクラゲ新品種の選定・育成に新たな活力を注ぎ、古田キノコ産業の質の高い発展を後押しする。

(画像提供:人民網)

 
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