清華大学や北京大学などのトップ大学、学部生定員増を発表

2025年03月19日

　中国の名門校が学部生の募集定員を拡大する。清華大学や北京大学など、少なくとも16校の「双一流」（世界一流大学・一流学科）大学が、今年の学部生の募集定員を増やすことを12日までに明らかにした。北青網が伝えた。

　清華大学は今月2日、2025年に学部生の募集定員を約150人増やす予定だと発表した。また、新たな学部として通識書院を設立し、人工知能（AI）と学際的複合型人材の育成に取り組み、革新的人材の自主育成能力を高め、国家戦略の需要と社会発展の需要を支えていく方針を示した。

　北京大学も150人の定員増（3.8％増）を発表した。同校の中国大陸部の学部生募集定員は、過去3年連続で3910人前後と安定していた。

　増加率が最も高いのは中国農業大学だ。同校は6日、食糧安全保障や生物スマート製造、AI、設備製造などの学科について、今年は学部生募集定員を500人増やす（13.6％増）と発表した。

　このほか、アモイ大学、上海交通大学、南京大学、北京師範大学なども定員増を発表した。

　定員増は主にAIや関連学際学科・専攻に集中している。上海交通大学は、「AI、集積回路、生物医学の先導産業と、医療・ヘルスケアや新エネなどの学科の定員を増やす」と表明した。武漢大学は「AIや多学科学際の複合型人材の育成に取り組む」とし、電子科技大学は「電子情報技術やAIなどの基幹・中核分野の人材需要に的を絞る」と打ち出した。

　中国科学院の徐星院士（アカデミー会員）はこれについて、「国内の教育分野には、優良な人材資源の供給不足という構造的課題が長年にわたって存在している。より多くの人が優れた教育資源を得ることで、個人の将来に対する不安を解消でき、さらに人材構造の最適化を促すこともできる」と分析した。

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