中国河南省豫商経済技術開発区によると、神火新材料科技有限公司が新たに開発した8ミクロン両面太陽電池セル用アルミニウム箔の月間生産能力が100トンになった。これは現時点で、中国で量産可能な最も薄い電池用アルミ箔となる。科技日報が伝えた。
8ミクロンの薄さとはどれほどのものだろうか。1ミクロンは0.001ミリメートルで、一般的なコピー用紙の厚さは約0.08~0.1ミリメートルだ。そのため8ミクロンは、コピー用紙の厚さの10分の1から12分の1ほどに相当する。
この極めて薄い電池用アルミ箔にはどのような効果があるのだろうか。同社の毛昀鋒副総経理は「電池用アルミ箔は通常、リチウムイオン電池に用いられ、正極もしくは負極の集電装置として、電流を集め外部の電気回路に伝える。その厚さは電池のエネルギー密度や性能に直接影響を与える。8ミクロンの電池用アルミ箔は主に携帯電話のリチウム電池、3C電池、ロボット電池などのハイエンド電池製品に用いられる。電池をより薄くし、エネルギーをより密にし、さらに電池の充放電における高い導電性と安定性を保障する」と説明した。
神火集団は近年、ハイエンドグリーン産業の育成に取り組み、アルミ新材料分野の新たな質の生産力の育成を加速させている。そして「水力発電電解アルミ、アルミ板帯、アルミ精密加工、カーボンコーティングアルミ箔」というアルミ材料産業チェーンを形成し、ハイエンド化・グリーン化・スマート化発展を促し、企業の質の高い発展を目指している。
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