経済・社会
トップ  > コラム&リポート 経済・社会 >  File No.22-16

【22-16】科学技術の難関攻略を急ぐ青島ハイテク産業開発区

王健高(科技日報記者)李青健(科技日報通信員) 2022年08月15日

image

画像提供:視覚中国

 青島ハイテク産業開発区「掲榜掛帥」(イノベーションプロジェクトのリーダーの年齢・職位にとらわれない自薦による公募)サービスチームの正確なマッチングと細やかなサービスにより、第6回中国イノベーションチャレンジ(青島)の出場企業である青島百世賽弗新材料科技有限公司、青島佳友精密機械有限公司がそれぞれ、青島科技大学、青島度享智能科技有限公司と正式に技術開発協定に署名した。契約額は100万元(1元は約20.5円)に迫った。科技日報が伝えた。

 青島百世賽弗新材料科技有限公司は高強度のアンチノック・柔軟性材料の研究開発を計画しており、同チャレンジを通じ全国向けにイノベーションの需要を発表した。複数の大学のチームが参加し、最終的に青島科技大学の楊小剛教授のチームが打ち出したソリューションがチャレンジに成功し、企業から注目された。青島佳友精密機械有限公司はその製品「瓦線横切機」の構造最適化とデザインの改良を行い、同チャレンジによりマッチングした青島度享智能科技有限公司と速やかに協力の意向をまとめるとともに、研究開発活動を展開した。現在「瓦線横切機」のデザインの改良が完了しており、構造最適化とインダストリアルインターネットの改造が急ピッチで進められている。

「掲榜掛帥」は青島ハイテク産業開発区の質の高い発展をサポートしている。「青島ハイテク産業開発区科学技術難関攻略『掲榜掛帥』実施案」によると、青島ハイテク産業開発区は専門機関を通じ、「オンライン+オフライン」デジタル化マッチングサービスプラットフォームを構築し、中国イノベーションチャレンジ(青島)、「掲榜掛帥」科学技術成果実用化マッチング会、ハイアール大手企業特別マッチング会など一連のイベントを開催している。青島ハイテク産業開発区は現在まで、「掲榜掛帥」行動により200件を超える需要を公募し、マッチングイベントを380回余り開催し、62件の協力意向をまとめ、7件の正式な契約に漕ぎ着き、契約額は200万元近くだった。

 青島ハイテク産業開発区は多層的な募集、全面的なプラットフォーム構築、マルチチャンネル告示のメカニズムの構築を急いでいる。全市のイノベーション・起業へのエンパワーメントを目標に、科学技術政策、科学技術成果、企業の需要、起業トレーニングカリキュラムなどの資源が、担い手、「一区多園」、大学へ進出することを重点的に組織している。各種担い手向けの専門的な産学研マッチングツールキットを作り、企業、大学、専門機関などのイノベーション主体による協力・ウィンウィン、協同発展を実現している。より多くのハードテクノロジーの成果がハイテク産業開発区で芽を出し、花開き実を結ぶようにし、ハイテク産業開発区の質の高い発展を促進している。


※本稿は、科技日報「"掲榜掛帥"征集需求200余項 青島高新区加速科技攻関」(2022年6月30日付7面)を科技日報の許諾を得て日本語訳/転載したものである。