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【20-19】日本でもTikTok利用者増続く ICT総研のSNS利用動向調査で判明

2020年7月31日 小岩井 忠道(中国総合研究・さくらサイエンスセンター)

 日本国内のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)利用者は年々増加、2020年末には7,975万人に達するとみられることが、ICT総研の調査で明らかになった。インドが使用禁止したのに続き、米国政府も使用禁止を検討しているといわれる中国の動画共有サービスTikTok(ティックトック)の利用者が、SNS利用者の8.1%となり増加傾向が続いているのが目を引く。

主なSNSの利用率(2020年度)

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(ICT総研「2020年度 SNS利用動向に関する調査」から)

 

主なSNSの利用率(2018年度)

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(ICT総研「2018年度 SNS利用動向に関する調査」から)

 7月29日に公表されたICT総研の「2020年度 SNS利用動向に関する調査」は、日本国内のインターネットユーザー4,400人を対象にウェブアンケートの手法で7月に実施した。「人とのコミュニケーション」を行う目的でSNSや通話・メールアプリを利用していると回答した人は、8割以上に上った。最も利用率が高かったのはLINE(ライン)で77.4%、2位がTwitter(ツイッター)で38.5%となっている。TikTokと同じ動画共有サービスのInstagram(インスタグラム)が35.7%で3位に入り、以下YouTube(ユーチューブ)23.2%、Facebook(フェイスブック)21.7%、TikTok(ティックトック)8.1%、Skype(スカイプ)7.1%という順だ。YouTubeの数字は、動画を閲覧するだけの人は含んでいない。

 ICT総研が2018年11月に実施した前回の調査結果と比べるとSNS利用状況の変化がより分かる。前回調査結果では1位のLINE、2位のTwitterと、4位のInstagramがそれぞれ利用率を上げ、それまでランキングには入っていなかったTikTokが「利用率7.1%で急浮上」した。一方、FacebookやSkypeは伸び悩む結果となった。今回の調査では、LINE、Twitter、YouTube、Facebook、Skypeの利用率が軒並み減少し、Instagramはほぼ横ばい。前回調査より利用率がさらに1.0ポイント増加し、順位もSkypeを抜いて6位に浮上したTikTokの伸びが目立つ。

 主なSNSの利用者満足度を比べてみると、100点満点換算の満足度ポイントでInstagramの81.2ポイントが最も高い。次いでYouTubeの80.8ポイント、LINEの79.1ポイント。ここでもTikTokは健闘している。78.5ポイントと4位につけ、Twitter(78.0ポイント)、Facebook(73.5ポイント)を上回る。

主なSNSの利用者満足度

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(ICT総研「2020年度 SNS利用動向に関する調査」から)

 TikTokの評価が高まっていることは、利用時間からもうかがえる。1年前に比べ利用時間が「増えた」と「どちらかと言えば増えた」の答えを合わせると、LINE利用者では42%、YouTube利用者では65%、Instagram利用者では53%、Twitter利用者では53%となっている。スマホ普及率の増加とともにSNSの利用時間も軒並み増えていることを示している。中でもTikTokは「増えた」が50%、「どちらかといえば増えた」が29%で合計79%に上るのが目立つ。

SNS利用時間の変化(1年前との比較)

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(ICT総研「2020年度 SNS利用動向に関する調査」から)

 TikTokの運営会社は、中国のIT企業「北京字節跳動科技(バイトダンス)」。米中の対立が激しさを増す中で、米国政府要人のTikTokに対する攻撃的言動が相次いでいる。米国人がTikTokを利用することでバイトダンスが得た情報が中国当局に流れる危険を理由としている。7月6日にはポンペオ国務長官がTikTokのアプリを使用禁止にすることを検討していると語り、29日にもムニューシン財務長官が対米外国投資委員会(CFIUS)の調査が煮詰まっていることを明らかにしている。

関連サイト

ICT総研「2020年度 SNS利用動向に関する調査

ICT総研「2018年度 SNS利用動向に関する調査

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