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宇宙ステーション打ち上げ=中国、22年完成へ前進

2021年04月30日

 中国は29日、独自の宇宙ステーション「天宮」の中核となる居住区部分の打ち上げに成功した。ステーションは2022年に完成させる計画。中国政府が発表した。科学研究に活用し、先行する米国と張り合う。習近平国家主席は祝電で「科学技術強国、宇宙強国の実現をけん引する重要プロジェクトだ」と現場を激励した。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 中国南部の海南省の発射場から29日午前11時23分(日本時間午後0時23分)、大型ロケット「長征5号B遥2」に搭載して発射した。居住区は全長16・6メートルで宇宙飛行士3人が長期滞在でき、ステーション全体を制御する。

 今後、宇宙船で飛行士や物資を送り、居住区の技術的な試験を進める。さらに二つの実験施設を打ち上げて連結し、完成させる。設計寿命は10年という。

 中国メディアによると、ステーションでは重力が極めて小さい環境を利用し、地球上では難しい先端の物理学や生命科学の研究、新材料の開発を進める。

 中国は同国として初の火星着陸を目指す探査機を打ち上げるなど、宇宙開発を強化している。日本を含めた各国が参加する国際宇宙ステーションは24年まで運用が決まっているが、以降の方針は不透明で、宇宙分野で中国の存在感が高まる可能性がある。

「一帯一路」沿線投資、1~3月は2.2%減

2021年04月28日

 中国商務省は26日、中国企業による現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」沿線52カ国への1~3月の直接投資(FDI、金融業を除く)が前年同期比2.2%減の286億6,000万元(約4,785億円)だったと発表した。FDI全体に占める割合は17.8%で、前年同期から0.5ポイント上がった。チャイナ・ウオッチがNNA配信として伝えた。

 米ドル換算では5.2%増の44億2,000万米ドル(約4,790億円)。

主な投資先はシンガポール、ベトナム、インドネシア、マレーシア、アラブ首長国連邦(UAE)、ラオス、カザフスタン、バングラデシュ、パキスタン、タイ、カンボジアなど。

 中国企業が一帯一路沿線58カ国で新たに契約した対外請負工事は1,106件で、契約額は11%増の2,032億2,000万元だった。同期の対外請負工事契約額の58.5%を占めた。米ドル換算では19.4%増の313億4,000万米ドル。

 完成工事高は4.4%増の1,151億元で、全体の58.9%を占めた。米ドル換算では12.4%増の177億5,000万米ドル。

中国深圳、6G開発支援へ=官民で国際標準化狙う

2021年04月27日

 中国の広東省深圳市は26日までに、第5世代(5G)移動通信システムを上回る次世代規格「6G」の開発を奨励する方針を打ち出した。6Gの研究や実験に取り組む開発企業を支援する。深圳は中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の総本山でもあり、官民一体で国際的な通信規格の標準化を狙う構えだ。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 6Gは2030年ごろの実用化が見込まれ、日本も産官学で取り組む姿勢を打ち出している。5Gでは既に中国が先行しており、厳しい競争になりそうだ。

 深圳市が23日、5G関連の産業を育成するための企業支援策を発表。6Gにも触れ、「国際的な移動通信の標準に関わる戦略的なポイントを前もって押さえる」とした。

 中国政府は21~25年の中期経済目標の期間中に6G開発を国として加速する計画を示している。

 一方、ファーウェイは今月、5Gの次の段階として産業用に性能を高めた「5・5G」を確立すると表明。より具体的に次世代通信をリードする構えを示している。

 深圳は、ハイテク分野で中国を代表する先端的な都市。ただ近年は通信関連のインフラ整備が一巡し、成長に向けた「次の一手」が求められるとの指摘が経済専門家から出ている。

中国、次期月面探査は24年=30年に月面基地建設

2021年04月26日

 中国の月探査プロジェクト責任者の胡浩氏は24日、月面探査機「嫦娥6号」による探査を2024年ごろに実施する計画だと明らかにした。チャイナ・ウオッチが新華社の報道を引用した北京発共同通信電として伝えた。

 江蘇省南京市で開かれた宇宙開発に関するイベントで語った。新華社によると、中国は長期的には30年ごろに月面に研究基地を建設、その後に基地を拡充する計画という。

6号は月の裏側探査を任務とし、試料を採取して持ち帰るという。胡氏は「7号、8号の任務も研究中だ」と語った。

 中国は昨年12月、5号により月面で採取した土壌の持ち帰りに成功。採取試料の持ち帰りは米国、旧ソ連に次いで3カ国目となった。

 中国国家宇宙局は今年3月、ロシアと基地建設に関する覚書に署名。宇宙開発に力を入れている。

日米、排出削減で新目標=中国「世界と共に協力」気候変動サミット開幕

2021年04月23日

 バイデン米大統領主催の気候変動に関するオンライン首脳会合(気候変動サミット)が22日、2日間の日程で開幕した。最大のテーマは各国が掲げる温室効果ガス排出削減目標の引き上げで、米国は2030年に05年比で50~52%減とする新目標を発表。菅義偉首相も30年度に13年度比で46%削減を目指すと表明した。チャイナ・ウオッチがワシントン発共同通信電として伝えた。

 安全保障や人権を巡り米国と対立する中国の習近平国家主席も参加し「米国を含む国際社会と共に地球環境の管理推進に努力したい」と述べた。他にロシアのプーチン大統領ら各国・地域の首脳40人による異例の規模の会合となった。日米中ロ首脳が参加する国際会議は、今年1月のバイデン政権発足後初めて。

 バイデン氏は演説で、気候変動を「われわれの生存に関わる危機だ」と強調し「どの国も一国では解決できない。経済大国は取り組みを強化しなければならない」と訴えた。米国の新目標は、オバマ政権時代に設定した25年に05年比26~28%減とする目標からほぼ倍増となる。発展途上国への資金支援を強化する方針も発表した。

 菅氏が表明した目標も現行の26%減から大幅な上積みで、演説では「さらに50%(減)の高みに向けて挑戦を続ける」と述べた。

 習氏は25年までに石炭消費の増加を厳しく管理し、26~30年に徐々に減らすと表明。30年までに二酸化炭素排出量のピークを迎えて減少させ、60年までに実質ゼロにする従来目標を改めて強調した。

 プーチン氏は、温暖化に影響する全ての有害物質の排出量を計測、監視する国際協力体制の確立を提案。韓国の文在寅大統領は国外の石炭火力発電所への新たな資金援助をやめると表明した。

 22日は閣僚らによる分科会も開催。岸信夫防衛相は「災害の増加で自衛隊が派遣する人員や期間が増え、自衛隊の能力の低下につながるリスクがある」と述べた。都市や自治体の会合には小池百合子東京都知事が参加し「30年までに都内でガソリン車の新車販売を段階的にやめる」との目標を紹介した。

半導体不足、内外の投資に期待=中国、国内供給力向上へ

2021年04月22日

 中国工業情報省(工情省)運営監測協調局の黄利斌局長は20日、半導体供給不足の解消に向けて、国内、海外企業の一層の投資を奨励していく考えを示した。半導体産業の川上から川下まで幅広く国内供給能力を高めていきたいと表明した。チャイナ・ウオッチがNNA配信として伝えた。

 工情省が同日開いた第1四半期(1~3月)の工業、情報関連産業の説明会での質疑に答えた。黄氏は足下の半導体供給状況について、電子やIT機器製造業で不足の影響が続いていると説明。問題の解決には、世界的なサプライチェーン(調達・供給網)全体の供給回復に頼るところが大きいと述べた。

 その上で黄氏は、今後は中国内での関連投資を促していくほか、供給者と利用者のマッチングを進めていく考えを示した。同省は2月下旬に自動車用半導体の生産企業や需要がある自動車メーカーの情報をまとめたハンドブックを発表。半導体企業と自動車メーカーの仲介に乗り出している。

習氏、気候サミット出席へ=日米中ロ首脳が対策協議バイデン政権、半減新目標

2021年04月21日

 中国外務省は21日、習近平国家主席が22日に米国主催の気候変動に関するオンライン首脳会合(気候変動サミット)に出席し、演説すると発表した。菅義偉首相やロシアのプーチン大統領は既に参加を表明。二酸化炭素(CO2)最大排出国の中国の参加で、日米中ロの首脳が温暖化対策強化で足並みをそろえる重要な機会になる。中国には米国との関係改善の糸口にする思惑もありそうだ。チャイナ・ウオッチが北京、ワシントン発共同通信電として伝えた。

 米紙ワシントン・ポスト電子版は20日、バイデン政権が温室効果ガス排出削減の新たな目標として、2030年までに05年比で少なくとも半減を表明する方針だと報じた。関係者の話としている。気候変動サミットでバイデン大統領が表明するとみられるという。

 従来掲げていた25年までに05年比26~28%減の目標からほぼ倍増させる形。報道によると、50%を超える目標を設定する可能性もあるという。ホワイトハウスは同紙に対し「まだ最終決定していない」と答えた。

 温暖化対策を優先課題とするバイデン政権は、トランプ前政権時に米国が離脱した国際枠組み「パリ協定」に復帰。主題は各国の目標引き上げで、米国の新目標に注目が集まっていた。

 ケリー米大統領特使は今月、中国・上海を訪れて中国の担当特使と会談し、温暖化対策で協力するとの共同声明をまとめるなど交渉を活発化させている。一方、習氏はケリー氏の訪中時にフランス、ドイツの首脳と会合を開き、気候変動問題を「政治的なカードにするべきではない」とけん制もしていた。

日本化粧品の中国需要増加=輸入額首位、質の良さ評価

2021年04月20日

 中国で日本の化粧品の需要が伸びている。国・地域別の輸入額は2019年に韓国を抜いてトップとなった。消費者に品質の良さなどが評価されているとみられ、新型コロナウイルスの感染が広がった20年も増えた。チャイナ・ウオッチが伝えた。

 日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、美容意識の高まりなどを背景に、中国の化粧品市場は拡大。輸入総額は16年の約40億ドル(約4300億円)から20年には約173億ドルに達した。

 20年の日本からの輸入額は前年より3割超多い約43億ドルとなった。18年まで首位だった韓国(約33億ドル)や、フランス、米国などの他の主要輸入先を上回った。

日本ブランドは化粧水や乳液といった基礎化粧品が強く、コロナで外出頻度が減ってもメーキャップ分野と比べて需要が低下しなかったようだ。

 中国市場は今後も成長が見込まれるが、ここ数年、中国ブランドも商品力を高めており、競争の激化が予想されている。

ファーウェイが車技術披露=半導体制限で生き残り戦略

2021年04月19日

 中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)は18日、情報通信技術(ICT)を活用した車載の新技術を発表した。米政府の規制により半導体の調達が制限され、スマートフォンの製造に影響が出る中、生き残りをかけ自動車関連の事業に力を注ぐ姿勢を示した。チャイナ・ウオッチが上海発共同通信電として伝えた。

 新技術は障害物の検知能力が高く、本格的な無人運転にも対応できる高性能レーザーや、独自基本ソフト(OS)「鴻蒙」(英語名ハーモニー)を搭載し、フロントガラスで映画鑑賞やテレビ会議ができる座席などに利用。半導体規制による影響は大きくないという。

 同社は自動車そのものの製造は行わないと改めて強調。「ICTに焦点を合わせ、メーカーが良い車を造るのをサポートする」と説明した。

 17日には中国の自動車大手、北京汽車集団が、ファーウェイの新技術を初めて搭載した新車を発表し、注目を集めた。

 米調査会社IDCによると、米政府による制裁が響き、ファーウェイは2020年、スマホの世界出荷台数が22%減の1億8900万台だった。

中国、スマホ金融に規制=借金急増、当局が介入強化

2021年04月16日

 中国でスマートフォンのアプリを通じた手軽な消費者金融が社会問題になっている。業者が一見低い利率に見える広告で誘導し、多額の借金を背負ってしまう若者が増えているためだ。金融当局は「日割りの利率ではなく、年利率を明記せよ」と規制強化に乗り出した。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 習近平指導部には、電子商取引(EC)最大手のアリババグループなどIT大手への統制を強化する思惑もありそうだ。

 中国人民銀行(中央銀行)は3月末、業者は貸し出しに際し、年利率を顧客に明示しなければならないと通達。対象にはインターネット上で消費者金融を提供するプラットフォーム(サービス基盤)企業も含むとした。

 しかし、4月上旬の時点でもネット上では「日割りの利息は1元(約16円)まで低くなります」とだけ記し、10万~50万元が借りられるとうたう広告が見られた。

 中国共産党司法部門の機関紙、法治日報によると、こうしたローンが実際には年率で18%といった高利息となり、延滞金を取られるなどのケースも多くあった。

 ローンが申し込めるアプリの機能は、宅配や配車サービスなど日常生活に関わる多様な方面に及ぶ。数回のスマホ操作で借りられる便利さもあり、買い物のため借金をして返済不能に陥る学生らが続出したという。

 中国紙、北京青年報はこのほど、アリババやIT大手の騰訊控股(テンセント)系列のローンアプリが「年率を表示するようになった」と伝え、ネットの新興金融が当局の指導に従ったことを強調した。

駐中国大使が信任状提出=習近平氏「国際秩序守る」

2021年04月15日

 中国の習近平国家主席は北京の人民大会堂で14日、日本の垂秀夫駐中国大使を含む計29カ国の大使から、着任に伴う信任状を受け取った。習氏は「各国と共に国際秩序を守りたい」とあいさつした。チャイナ・ウオッチが新華社の報道を引用した北京発共同通信電として伝えた。

 習氏は各国大使を前に、来年開かれる北京冬季五輪を「各国の前向きな支持と参画」により成功させる意向も強調した。

 信任状は新任大使が着任の際に提出するが、中国側は新型コロナウイルス対策のため受け取りを遅らせていた。垂氏のほか、英国のウィルソン大使や北朝鮮の李竜男大使も信任状を提出した。

佐川、軽配送車をEVに=30年までに7200台

2021年04月14日

 チャイナ・ウオッチによると、佐川急便は13日、国内の配送で使用している軽自動車約7200台を、2030年までに小型電気自動車(EV)に切り替えると発表した。来年9月から順次、導入を始める。完了すると、グループの車両が年間に排出する二酸化炭素(CO2)の約1割に当たる約2万8千トンを削減できるという。

 佐川急便は、新たに導入する小型EVを台湾企業などが出資するEVベンチャー「ASF」(東京)と共同開発しており、実証実験中。中国の自動車メーカーが量産し、供給する計画だ。

 小型EVは1回の充電で200キロ程度走行できる。配達の末端拠点と顧客を結ぶ「ラストワンマイル」の区間で活躍しそうだ。

ファーウェイ5・5G提案=30年、自動運転投資も強化

2021年04月13日

 中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)は12日、2030年に向けた戦略として第5世代(5G)移動通信システムの性能を飛躍的に高めた「5・5G」の確立を目指すと表明した。5Gで世界的に先行した同社が引き続き世界の通信業界をリードする構えを示し、さらに高性能の6Gも研究、投資を進めるとした。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 自動運転車向けの部品やソフトウエア開発に関する投資も拡大すると表明した。米国の半導体輸出禁止による締め付けが続く中、生き残りに向けた事業拡大を図る。

 徐直軍輪番会長らがアナリスト向け説明会で語った。5・5Gは、産業の支援へ多様な場面での活用を目指す。徐氏は「5Gを進化させ、産業界と手を携え大きな社会的価値を実現する」と語った。

 米国の制裁圧力については「ダメージは大きい」と認めた。一方、禁輸措置の対象に長期間加えられたとしても「生き残ることを前提に考えている」と語った。半導体への依存度を下げ、ソフトとサービスの比重を高めるもようだ。

 自動車関連では、ファーウェイの自動運転関連などの先端システムを搭載した中国現地ブランド車が10月以降、発売されると明らかにした。「ファーウェイは車は造らないが、自動運転技術で貢献できる」と強調。自動車産業の将来に期待を示した。

中国配車大手、NY上場か=香港市場から方針転換

2021年04月12日

 ロイター通信は9日、中国の配車サービス大手、滴滴出行(ディディ)がニューヨーク証券取引所への上場を検討していると報じた。昨年には、米中関係の悪化を受け当初検討していたニューヨーク市場への上場から香港市場に切り替えたと報じていた。チャイナ・ウオッチが上海発共同通信電として伝えた。

 ディディは今月、米金融大手ゴールドマン・サックスなどを通じ関連資料を提出する見通しで、7月の上場を目指す。香港では規制上の問題が生じる懸念があるとしている。

 ディディは米国の配車大手ウーバー・テクノロジーズの中国事業を買収するなどして成長した。通信大手ソフトバンクとの折半出資で「DiDiモビリティジャパン」(東京)を設立し、日本でもサービスを展開している。

中国卸売物価4・4%上昇=3月、原材料が高騰

2021年04月09日

 中国国家統計局は9日、3月の工業品卸売物価指数(PPI)は前年同月比で4・4%上昇したと発表した。3カ月連続のプラスで、上昇率は前月から2・7ポイントの急拡大となった。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 国際的な原材料価格の高騰が響き、金属やエネルギー関連の値上がりが目立った。中国は新型コロナウイルス流行で打撃を受けた経済の回復が顕著だが、生産コストの上昇が今後の課題となりそうだ。足元では、中国の需要拡大を背景に、原油や鉄鉱石、銅などの国際価格が上昇している。

 同時に発表した3月の消費者物価指数(CPI)は0・4%上昇し、3カ月ぶりにプラスに転じた。

 交通や医療関連が上がっている。高騰が社会問題となっていた豚肉の価格は下落した。

寧波に国際商業宇宙発射センター=年間100回打ち上げ予定

2021年04月08日

 浙江省寧波市は国際商業航天(宇宙)発射センターを建設する。投資総額が200億元(1元=約17円)で、年間100回の打ち上げを予定している。チャイナ・ウオッチが中国ニュースサイト「澎湃新聞」の報道を引用した中国通信=共同通信電として伝えた。

 先ごろ発表された「浙江省重大建設プロジェクト第14次5カ年計画(2021~25年)(意見聴取稿)」には、寧波国際商業航天発射センタープロジェクトの投資総額は200億元、建設地は寧波市象山県、計画面積は約67平方キロで、35平方キロの発射場、32平方キロの産業付帯区を含み、年間打ち上げ規模100回の商業宇宙発射基地(拠点)と1千億元レベルの商業宇宙付帯産業基地を建設すると記載されている。

「計画」は次のように述べている。発射場は商業宇宙発射場、最終組立試験センター、衛星ロケットドッキングセンター、指揮管制センターを重点的に建設する。産業付帯区の基礎施設ではロケット衛星研究開発製造基地、商業宇宙付帯産業基地および衛星データ応用産業基地を重点的に建設する。

中国新車販売が大幅増=3月、トヨタとホンダ

2021年04月07日

 トヨタ自動車とホンダが6日発表した3月の中国での新車販売台数は前年同月と比べ大幅増となり、日系勢が好調を維持した。トヨタは63・7%増の16万6600台。ホンダは前年同月の2・5倍となる15万1218台で、両社とも3月としての過去最高を更新した。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 前年に新型コロナウイルス流行の打撃で苦戦した反動もあり、両社とも大きな伸びとなった。他の日系大手、日産自動車とマツダも近く3月の業績を発表する。

 トヨタは主力車「カローラ」などがけん引。高級車ブランド「レクサス」の販売は2倍となった。ホンダはスポーツタイプ多目的車(SUV)「CR―V」や、セダン「アコード」が売れた。ハイブリッド車(HV)のモデルが人気という。

 今月は世界有数の規模を誇る自動車展示会、上海国際モーターショーが中国・上海で開かれ、業界の追い風となりそうだ。日系各社も出展する。ただ、自動車業界は世界的に半導体が不足し、中国でも影響が続き懸念要因となっている。

ロシア産ワクチン、中国で生産へ=コロナで協力

2021年04月06日

 ロシア直接投資基金(RDIF)と香港の拓普瑞吉薬業(トップリッジ・ファーマ)は、中国でロシア産の新型コロナウイルスワクチン「スプートニクV」を生産することを決めた。年産量は1億回分以上。チャイナ・ウオッチがニュースサイト界面新聞の報道を引用したNNA配信として伝えた。

 2者は中国での認証取得と普及の面でも協力する。拓普瑞吉薬業によると、生産したワクチンは中国本土や香港、マカオ、台湾で販売するという。

 拓普瑞吉薬業は西蔵薬業の子会社。

 RDIFは3月末、深圳源興基因技術と提携協定を締結。6,000万回分以上のスプートニクVを生産する計画で、今年5月から生産に着手するという。

 RDIFの幹部は「中国はスプートニクVの大きな生産拠点となる」とした上で、「中国メーカーとのパートナー関係を拡大する意向がある」と表明した。同幹部によると、スプートニクVは91.6%の有効性を示しているという。

RCEPが国会審議入り=経済成長に寄与と外相

2021年04月05日

 チャイナ・ウオッチによると、日本、中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)など15カ国が昨年11月に署名した地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の承認案が2日、衆院本会議で審議入りした。茂木敏充外相は「世界の成長センターの地域と日本とのつながりが強固になり、経済成長に寄与することが期待される」と述べた。

 RCEPは関税削減に加え、電子商取引(EC)や知的財産などに関するルールを通じて自由貿易を推進する枠組み。野上浩太郎農相は、コメなど農産物の重要5項目は関税の削減、撤廃の対象から除外しているなどとして「国内農林水産業への特段の影響はない」と説明した。

 ASEAN10カ国とそれ以外の5カ国のそれぞれ過半数が批准すれば、協定が発効する。政府は発効により、実質国内総生産(GDP)を約2・7%押し上げる経済効果があると分析している。

中国、出欠を「検討中」=米主催の気候関連会合

2021年04月02日

 中国外務省の華春瑩報道局長は1日の記者会見で、バイデン米大統領が今月オンライン形式で主催する気候変動問題の首脳会合への出欠について「真剣に検討しているところだ」と述べるにとどめた。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 華氏は「国際社会と共に意思疎通と協力を深めたい。気候変動問題の解決のため貢献し続ける」と強調した。

 米ホワイトハウスは3月、習近平国家主席を招待したと発表した。

中国化学大手が統合へ=国有企業の再編進む

2021年04月01日

 中国の国有企業を管理する国有資産監督管理委員会は31日、中国の国有化学大手、中国中化集団と中国化工集団が経営統合すると発表した。中国は国有企業の再編を進め国際競争力を高めようとしており、その一環となる。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 両社とも米経済誌フォーチュンによる世界企業500社売上高番付にランクインする有力企業。統合で世界有数規模の化学メーカーが誕生する。

 同委員会が管理する「中央企業」と呼ばれる国有企業は、2016~20年の間に106社から97社に再編された。鉄鋼大手2社の統合による中国宝武鋼鉄集団の設立などがあった。

 委員会幹部は今年2月、21年以降の方針として「国民経済の命脈となる重点領域に国有資産を集中する」と述べ、再編をさらに進める考えを示していた。