【25-106】中国の『量子技術』最前線:主要研究と政策動向まとめ
Science Portal China編集部 2025年12月10日更新
中国では、量子計算や量子通信、量子センシングなどの量子技術が、基礎研究と産業応用の両面で進展している。本稿では、「Science Portal China」に掲載された関連ニュースやコラムから、量子コンピュータの最新成果、衛星量子通信の実証、量子デバイスや低温機器の開発、政策動向までを分野別に整理した。研究・産業・制度の動きを一望し、量子技術の現在地を俯瞰する。
【量子計算】
【量子通信】
【量子計算】
量子計算で「生命の暗号」を解読
膨大な量のゲノムシーケンスデータの断片をつなぎ合わせて完全なゲノム配列にする「ゲノムアセンブリ」は、ゲノミクス分野の科学者が直面する難題となっている。そして、複数の類似した染色体を持つ多倍体生物の場合、この作業は一層難しくなる...
量子コンピュータ「祖沖之3号」が発表
中国で開発された105量子ビットの量子コンピュータ「祖沖之3号」が17日、発表となった...
ノイズの影響で量子優位性が突然消えることを発見
清華大学丘成桐数学科学センターの魏朝暉助理教授(アシスタント・プロフェッサー)、交叉信息研究院博士課程生の孫維孝氏、同センター博士課程生の魏付川氏と邵鈺菓氏からなる科学研究チームが、量子計算の研究で重要な進展を遂げた...
量子コンピュータ完成の「扉」を開ける「カギ」はどれか
量子コンピューティングは、次世代情報処理技術の重要な方向性として、世界各国から高い注目を集めている。量子チップは、量子コンピュータのデータプロセッサで、量子コンピューティングの中核的存在だ。近年、さまざまな物理原理に基づいた量子チップが次々と登場している...
量子コンピュータ実機で10億パラメータ級AI大規模モデルのファインチューニングを実現
科技日報4月7日付の報道によると、本源量子計算科技(合肥)股份有限公司や合肥総合性国家科学センター人工知能研究院などにより、超電導量子コンピュータ「本源悟空」の実機において、世界で初めて10億パラメータ級AI大規模モデルのファインチューニング(微調整)が実施された...
中国、第4世代独自量子計算測定制御システムを発表
本源量子計算科技(合肥)は、500+量子ビットに対応する中国の第4世代独自量子計算測定制御システム「本源天機4.0」を正式に発表した。これは中国の量子計算産業がすでに再現・進化が可能な生産能力を備え、100ビット級量子コンピュータの量産に向けた産業化の基礎を固めたことを示している...
超伝導量子コンピュータ「本源悟空」、複数の地域で商用サービス開始
安徽省量子計算工学研究センターは21日、中国で独自開発された第3世代超伝導量子コンピュータ「本源悟空」が、国内の複数地域で商用サービスを開始したことを明らかにした...
量子テクノロジー産業の体系的な展開を
量子テクノロジーは近年、破壊的なイノベーションとして、世界の産業発展の構造を再構築している。超伝導量子計算プロトタイプの進化から、1万キロメートル以上の衛星・地上間量子通信に至るまで、人類はすでに量子状態を能動的に制御する新たな時代に突入している...
深圳に光量子コンピュータ製造工場を建設
中国広東省深圳市南山区テクノロジー・イノベーション局はこのほど、深圳市で光量子コンピュータ製造工場の建設が進んでいることを明らかにした...
量子計算を数万原子規模に発展させる『AI+』
上海量子科学研究センター(合肥実験室上海研究拠点)、上海人工知能実験室、中国科学技術大学などの研究者で構成される共同チームが、AIと量子計算の融合によって、世界最大規模となる欠陥のない2次元および3次元原子アレイの構築に成功した...
超伝導量子コンピューター「天衍-287」が完成
中国電信量子研究院はこのほど、「祖沖之3号」と同型のチップが搭載された超伝導量子コンピューター「天衍-287」が完成したと発表した。同システムは105個のデータ量子ビットと182個の結合量子ビットを備えており、中国電信量子情報科技集団と科大国盾量子技術の合同チームが構築と調整を行った...
【量子通信】
未来を予感させる量子インターネット
科学誌「ネイチャー」のパートナージャーナル「Quantum Information」に掲載された米ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の科学者、エデン・フィゲロア氏らの論文によると、「2つの独立した光子を気体のルビジウムに保存することで、室温下において量子メモリーネットワークの構築に成功した」という...
1万km衛星-地上間量子通信を実現
中国科学技術大学の潘建偉氏、彭承志氏、廖勝凱氏らは、済南量子技術研究院や中国科学院上海技術物理研究所、超小型衛星イノベーション研究院などの機関と共同で、世界で初めて量子ナノサットと小型の可搬型地上局の間でリアルタイムの量子鍵配送を実現した...
安徽省合肥市にある「量子大通り」
中国安徽省合肥ハイテク産業開発区の雲飛路は、一定の間隔で「量子」という看板が設置されていることから、「量子大通り」と呼ばれるようになった。この「量子大通り」には30社以上の量子テクノロジー企業が集積し、量子コンピューティング・通信・測量の3分野を網羅し、中国で最も密集した量子産業エコシステムを形成している...
【量子センシング/量子計測】
量子ドット微球試験紙で食品中の農薬残留を迅速検出
1枚の試験紙で、わずか5~10分あれば、唐辛子に残留する農薬を検出できる......。南昌大学食品学院の実験室では、このような効率的な検出技術により、これまで複雑だった食品安全分析の手順が一気に簡略化していた...
【量子デバイス・量子材料】
量子チップ設計産業用ソフト「本源坤元」、アップデート完了
本源科儀(成都)科技有限公司(以下「本源科儀」)が独自開発した量子チップ設計産業用ソフトウェアQ-EDA「本源坤元」が5回目のアップデートを完了したことが、安徽省量子計算チップ重点実験室への取材で分かった...
量子コンピュータ用の「冷蔵庫」
中国安徽省合肥市にある合肥知冷低温科技の製造作業場には、量子コンピュータ用の極低温希釈冷凍機がある...
【量子経済・量子政策・エコシステム】
第15次五カ年計画の科学技術戦略:4中全会で示された方向性
中国共産党第20期中央委員会第4回全体会議(20期4中全会)は、2025年10月20日から23日まで北京で開催された。会議では、次の5年間(2026~2030年)の計画となる「国民経済と社会発展の第15次五カ年計画」の制定に関する中国共産党中央委員会による提言(建議案)を審議・採択し、習近平氏が提言について解説する演説を行った...
中国の量子科学技術が一般家庭に浸透
中電信量子情報科技集団(中電信量子集団)の科学技術体験館では、「天衍504」と名付けられた量子コンピュータが高速で稼働している。これは現在、中国で最もビット数が多い量子コンピュータだ...
