2020年11月09日-11月13日
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無人ワクチン接種ボックスが輸入博に登場 セルフ接種が可能

2020年11月09日

 第3回中国国際輸入博覧会では、仏サノフィパスツールが「スマート無人ワクチン接種ボックス」を出展した。設計のコンセプトによると、このボックスは未来の都市の公衆衛生生態システムの中で、移動可能で自動化された予防接種の「ネットワークスポット」になり、予防接種を大規模に行う際の圧力を緩和することになるという。「澎湃新聞」が伝えた。

 記者がこの自動接種のプロセスを試してみた。接種を受ける人がボックスに入ると、機械がその人の情報を確認する。公衆衛生専門の医師のオンラインでのサポートを受けながら、機械のアーム部分に腕を伸ばすと、自動的に接種が行われる。接種自体にかかる時間は10分足らずで、接種後は様子を見るために30分間ボックスにとどまらなければならない。ボックス内には体の様子をモニタリングする腕時計型デバイスなどのウェアラブルデバイスがあり、身につけると30分で各種のバイタルサインを自動観測する。異常がなければボックスを出ることができる。

 スタッフによると、このスマート無人ワクチン接種ボックスは人工知能(AI)などの技術に支えられたもので、ワクチン接種の操作規範「3つのチェック、7つの確認、1つの点検」(接種を受ける人の健康状態・禁忌、予防接種カード・予防接種証の記録、ワクチンのパッケージ・ロット・使用期限のチェック。接種を受ける人の名前、年齢、ワクチンの品名・規格・用量、接種部位、接種経路の確認。接種を受けた人と予防接種証とワクチン情報が一致しているかの点検)、遠隔での公衆衛生専門医師によるサポート、ワクチンの低温保存、全プロセスが追跡可能であること、ワクチン自動接種、ウェアラブルデバイスによる経過観察、自動消毒などの機能をすべて備えているという。

 この新しいコンセプトに基づく新型設備の最大の優位性は、特殊な時期に最も大規模なワクチン接種ニーズに応えられること、ワクチン接種の自動化・無人化レベルを最大限に引き上げられることで、病院での予防接種をより効果的に補完し、スマート公衆衛生都市のワクチンによる防疫バリケードの構築を力強く支えるものになる。

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