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茶の花の蜜がミツバチの記憶力と嗅覚を向上

2021年01月07日

 中国科学院シーサンパンナ熱帯植物園が6日に明らかにしたところによると、同園の研究者は最近、茶の花に含まれる茶ポリフェノールがミツバチの記憶力と嗅覚の敏感性を高めることを発見した。国際的に権威ある学術誌「Journal of Insect Physiology」がこのほど、この研究成果を掲載した。科技日報が伝えた。

 同園化学生態グループ譚墾研究員チームの研究者である龔志文氏は「動物に花粉を運ばせる植物は、いずれも一つの難題に直面している。それは、草食動物に対抗するための二次代謝物が花粉を運ぶ動物の行動を変え、花粉を運ぶ効率を下げることだ。進化の結果、蜜または花粉の二次代謝物を取り除くというだけでなく、花粉を運ぶ者の耐性と解毒能力を高める可能性もある」と説明した。

 他にも社会性昆虫に属するミツバチには整った警報システムがあり、危険に遭遇すると仲間や群れに警報を出す。ミツバチの警報信号の強度が一定の限界値に達すると、個体や群れの防御行動を引き起こす。研究によると、茶の花の蜜には微量のカフェインと茶ポリフェノールが含まれる。茶ポリフェノールの干渉を受けると、ミツバチの警報フェロモンの成分であるEAGへの反応濃度の限界値が下がる。つまりミツバチの警報信号に対する感度が上がることになる。

 ミツバチが茶の花の蜜を集める間、アリやスズメバチなどの天敵から捕食を受けることは避けられない。蜜を集めることで外界の危険に対する察知能力が上がるということは、ミツバチがより早く警報信号をキャッチし、防御行動を取れることを意味する。

 また、行動実験によると、カフェインはミツバチの学習能力を高め、カフェインと茶ポリフェノールはいずれもミツバチの記憶力を高めることができる。茶の花の蜜に防御的物質として存在する二次代謝物は、花粉を運ぶ者の天敵への防御能力を高める。これは茶の木とミツバチの間にある程度の共進化関係があることを意味する。

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中国科学技術ニュース 2021年01月

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