2022年01月17日-01月21日
トップ  > 科学技術ニュース>  2022年01月17日-01月21日 >  「嫦娥4号」が稼働から3年、「玉兎2号」の走行距離は1キロ超

「嫦娥4号」が稼働から3年、「玉兎2号」の走行距離は1キロ超

2022年01月19日

 国家航天局月探査・宇宙飛行センターが明らかにしたところによると、月探査機「嫦娥4号」の月の裏側での作業期間は、現在すでに3年を超えた。また月面探査車「玉兎2号」の月の裏側における走行距離も1キロメートルに達し、予定の期間を延長して稼働中だ。嫦娥4号は今月15日、月における38日目の夜間スリープモードに入った。各システムのコンディションは良好である。人民網が伝えた。

 嫦娥4号は2019年1月3日に月の裏側にあるエイトケン盆地のフォン・カルマン・クレーターへの軟着陸に成功し、人類史上初の月の裏側の探査を展開した。パノラマカメラや赤外線分光計などの6台の有効ペイロードを搭載し、月の裏側の地形、月の土壌の成分などについて詳しい探査を行った。現在まで取得している科学データは3800GB以上。

 嫦娥4号任務地上応用システムサブチーフデザイナーの温衛斌氏は、「各種データと探査データの分析によると、嫦娥4号のコンディションは現在非常に良好だ」と述べた。

 玉兎2号の走行距離はすでに1キロメートルを超えた。月の日中の平均走行距離は約40メートル。玉兎2号はまた、現時点で月の裏側での作業時間が最も長い宇宙機であり、今後引き続き着陸地点から北西方向に進む計画だ。

 もともとデザイナーが玉兎2号に設定した設計寿命は3ヶ月だったが、2019年に月の裏側への着陸に成功した後、玉兎2号はその設計寿命を大幅に上回り3年も稼働している。

 嫦娥4号任務地上応用システムサブチーフデザイナーの任鑫氏によると、玉兎2号が撮影した高分解能画像には多くの典型的な地形、例えば一部の新しいクレーターなどが見られる。比較的新しいクレーターの最も顕著な特徴は、周辺の石が多いことだ。

 任氏は、「比較的新しいクレーターへの理解を深めるため、玉兎2号はそのさらなる観測に多くの時間を費やす」と述べた。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます

中国科学技術ニュース 2022年01月

サイエンスポータルチャイナ事務局が、中国の科学技術に関するニュース記事を人民網と共同通信の記事より選んで、日々届くフレッシュなニュースとしてお届けしています。

下記よりご覧ください。

共同通信提供月別バックナンバーリスト

 

人気記事


 
 
APRC運営ウェブサイト


中国関連ニュース 関連リンク