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運搬ロケットの打ち上げ40回超える見通し=中国で今年

2020年01月23日

 2019年に102基のロケット、492基の宇宙機(spacecraft)の打ち上げが行われた世界の宇宙打ち上げ勢力図において、中国は運搬ロケットの年間打ち上げ回数が34回という成績で再度首位を占めた。2020年に、この数字は40回を突破し、新たな歴史の高みに達すると見込まれる。チャイナ・ウオッチが17日の新華社の報道を引用した中国通信=共同通信電として伝えた。

 同日、中国航天科技集団有限公司(CASC)が行なった記者会見でわかったもの。

 CASC宇宙飛行部の尚志・部長は「2020年の宇宙打ち上げミッションは依然として高頻度のすう勢を保ち、通年では重大任務が重くなり、打ち上げ頻度が高まるなどの特徴が現れる」と説明した。

 同氏は次のように語った。「重くなる」というのは主に北斗ナビゲーション、月探査第3期、高解像度地球観測という三つの国家重大プロジェクトが総仕上げの段階を迎えることを指す。今年上半期、北斗衛星ナビゲーションプログラムでは2基のGEO衛星が打ち上げられ、北斗3号システム全体のネットワーク構築が完成する。今年はさらに月探査機「嫦娥5号」を打ち上げ、中国初の月からのサンプルリターンを実現するとともに、年内の適したタイミングで中国初の火星探査ミッションを実施する。

 打ち上げ頻度では、2020年に、CASCによるロケットの打ち上げは40回を超え、60基余りの宇宙機を送り込み、再度記録を塗り替える見通しだ。

 このほか、長征5号B、長征7号A、長征8号という3種類の新しいタイプの運搬ロケットが年内に初飛行を実現させる予定。長征5号Bは低軌道運搬能力が現在中国で最も大きい運搬ロケットで、その初飛行は中国の有人宇宙ステーションミッション段階の幕を開くものだ。長征7号Aは中国初の新世代中型高軌道ロケットで、高軌道衛星打ち上げの戦略的配置にとって重要な意義を持つ。長征8号の初飛行は、中国の太陽同期軌道運搬能力の空白を埋めるもので、宇宙打ち上げ市場と商業宇宙市場の主な担い手になるだろう。

 尚氏は次のように語った。今年、長征5号シリーズの運搬ロケットは計3回の打ち上げを予定しており、次世代の有人スペースシップ試験船、火星探査機、月探査機「嫦娥5号」をそれぞれ打ち上げる。

 このほか2020年に、CASCは海洋シリーズ、資源3号など多くの民間用宇宙インフラ業務衛星を打ち上げ、国民経済建設と科学技術発展のニーズを満たしていく。また、亜太6D、吉林1号、斉魯1号などの衛星を打ち上げるとともに、捷竜1号、長征6号、長征11号などの運搬ロケットの商業打ち上げを実施し、国内外の商業衛星利用・打ち上げニーズに応える。

中国、新型肺炎の死者9人=発症440人、米でも確認 ウイルス変異の可能性 政府が初の会見

2020年01月22日

 中国の国家衛生健康委員会は22日、記者会見を開き、湖北省武漢市から感染が広がる新型コロナウイルスによる肺炎の死者は計9人、発症者は440人に上ったと発表した。チャイナ・ウオッチが、北京、ワシントン発共同通信電として伝えた。

 新型肺炎を巡り、中国政府が記者会見を開くのは初めて。情報公開への積極姿勢をアピールする狙いがありそうだ。

  一方、米疾病対策センター(CDC)は21日、武漢市から帰国した西部ワシントン州シアトル近郊に住む30代男性がウイルスに感染しているのを確認したと発表した。アジア以外での発症者や感染者の報告は初めてで、感染の広がりが明らかになった。

 中国の国家衛生健康委員会幹部は専門家の見解として「ウイルスが変異する(感染力が増す)可能性がある」と指摘、感染拡大の危険があると警戒を呼び掛けた。

 中国では24~30日の春節(旧正月)の大型連休で大規模な人の移動が見込まれる。水際対策などによる拡大の抑止が課題になりそうだ。

 CDCによると、男性は武漢市に渡航後、15日に米国に入国している。体調不 良のため19日に医療機関を受診した後、検査で感染が分かった。国籍は明らかにされていない。現在の症状は軽いが、経過観察のため、隔離された状態で入院している。一部発症者が訪れていた武漢市の市場には行っておらず、発症者とは接触していないと話しているという。

 CDCはニューヨークなどに加え、新たに南部アトランタと中西部シカゴの国際空港でも検疫態勢を強化する方針。

 これまでに中国以外では日本、タイ、韓国、台湾で発症者が報告されていた。

中国新型肺炎で閣僚会議=春節控え対策徹底

2020年01月21日

 政府は21日、中国湖北省武漢市などで感染が広がる新型コロナウイルスによる肺炎対策を徹底するため、首相官邸で関係閣僚会議を開いた。安倍晋三首相は「水際対策の徹底、関連が疑われる患者を把握する仕組みの着実な運用、情報収集の徹底と国民への迅速、的確な情報提供をお願いしたい」と話した。チャイナ・ウオッチが伝えた。

 中国は24~30日に春節(旧正月)の連休となり大勢の観光客が日本を訪れると予想されている。

 中国当局によると、発症者は武漢のほか北京などでも確認された。中国全体で200人を超え、4人が死亡している。他の国でも発症者が確認され、日本では神奈川県居住の30代男性が発症した。現時点では感染が急速に拡大する状況ではないとされるが、各国は対策を強化している。

 日本政府は空港で入国者に検疫を行ったり、原因不明の肺炎患者がいれば保健所に相談するよう医療機関に求めたりしている。

テスラ時価総額、GMフォード抜く=摩擦下で対中投資拡大

2020年01月20日

 米電気自動車(EV)大手テスラが貿易摩擦を物ともせず対中投資拡大を表明し、株価が急騰している。業績や成長性を映す時価総額は今年に入り、米大手3社(ビッグスリー)の一角であるゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーターの合計を抜き、新旧交代を印象づけた。チャイナ・ウオッチがニューヨーク発共同通信電として伝えた。

 ただ、量販車「モデル3」など3車種を巡っては、米運輸当局が17日、意図せず急加速したとの苦情を受け、調査が必要かどうか検討していると明らかにした。約50万台が対象となる可能性があり、市場はしばらく目を離せそうにない。

 イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は7日、上海で「中国にデザイン拠点を開設し、世界へ販売する」と表明した。昨年の世界販売台数はモデル3がけん引し36万7500台と前年と比べ50%増えた。

 株価は最近3カ月で2倍になり、17日終値に発行済み株式数を掛けた時価総額は920億ドル(約10兆円)となった。一方、GMとフォードの時価総額はそれぞれ508億ドル、356億ドル。ともに販売台数は主力の米市場だけで200万台を超えるが、頭打ちだ。

 GMは金融危機後の2009年に破綻。米政府から巨額支援を受け再建した。フォードも一時、業績不振が深刻化した。

 貿易摩擦や燃費規制の問題を背景にGMなどが加盟する団体と、外資系メーカーを中心につくる団体は今年になって統合を発表。9割以上が参加し、業界が結束する動きが強まるが、テスラは含まれていない。宇宙ベンチャー「スペースX」も率いるマスク氏は独自路線を貫いている。

 マスク氏は「シリコンバレーの異端児」とも呼ばれ、ツイッターへの投稿内容が米証券当局から問題視されるなど物議を醸すことも多い。

日本企業、警戒解かず=米中対立長期化を覚悟

2020年01月17日

 米中両政府が貿易協議の「第1段階」合意に署名したことを受け、日本の経済界は16日「対立緩和への第一歩。先行き不安の払拭に大きく寄与する」(中村邦晴・日本貿易会会長)などと歓迎の声明を発表した。ただ多くの企業は米中対立の長期化を覚悟し、警戒を解いていない。チャイナ・ウオッチが伝えた。

 日本商工会議所の三村明夫会頭は記者会見で「このまま関税戦争が続いた場合、世界に対するリスクが非常に高かったが、底打ちした」と合意を前向きに評価した。

 一方で、米国が「本丸」と位置付けた、中国政府による国内企業への補助金の撤廃が合意に盛り込まれなかったことから「今後については何の見通しもできない」と不安をのぞかせた。

 村田製作所の村田恒夫会長兼社長は、今回の合意について「『小休止』ということではないか。覇権争いは今後も継続し、両国の対立が完全に解消することは当面ないだろう」と話す。

 同社は通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)など中国企業と幅広い取引関係がある。米政府が安全保障の観点から中国企業に制裁を科す動きは今後も続くとみられ、村田氏は「規制の動向を注意深く見ていく必要がある」と指摘した。

 SMBC日興証券の末沢豪謙・金融財政アナリストは「11月の米大統領選に向けて苦戦が伝えられれば、トランプ大統領は支援者を鼓舞するため、再度の追加関税に踏み切ることも予想される」として、対立再燃もあり得るとの見方を示した。

中国住宅、上昇都市が増加=米中摩擦の緩和期待か

2020年01月16日

 中国国家統計局が16日発表した2019年12月の新築住宅価格指数は、主要70都市のうち50都市で前月と比べ上昇した。上昇した都市は前月から6都市増え、下落は5都市減って16都市だった。上昇都市が増加に転じるのは、昨年4月以来8カ月ぶり。12月に米中貿易摩擦が緩和に向かうとの期待が高まり、住宅相場にも反映された可能性がある。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 一方で、不動産バブルを警戒する中国共産党は12月に「住宅は住むためのもので投機対象ではない」と改めて強調しており、不動産市場が急速に過熱する可能性は低いとみられる。

 大都市では天津市や広東省広州などで下落。他の下落や横ばいは地方都市に集中した。

WHOも新型ウイルス認定=中国・武漢市の肺炎巡り

2020年01月15日

 世界保健機関(WHO)は14日の記者会見で、中国の湖北省武漢市で発生しているウイルス性肺炎について、新型のコロナウイルスが検出されたと認定した。チャイナ・ウオッチが、ジュネーブ発共同通信電として伝えた。

 中国当局は9日、発症者を検査した結果、新型コロナウイルスが確認されたとしていた。 WHOによると、中国当局は7日に複数の患者から新型のコロナウイルスを検出し、12日にはウイルスの遺伝子情報をWHOに提供した。人に感染するコロナウイルスには重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)を引き起こすものがあるが、いずれとも異なることが分かっている。

 WHOは、現時点では人から人への感染が続いているという事態は確認されていないと強調し、渡航制限などの措置を取らないよう求めている。ただ今後の事態の推移によっては、テドロス事務局長が緊急委員会を招集する可能性もあるとしている。

 今回の肺炎では、これまでに武漢市で41人の発症者が確認され、うち1人が死亡している。13日には観光でタイを訪れた武漢市の女性が罹患していることが分かり、中国以外で発症した初めての例となった。

アジア投資銀、日本人登用=国際融資の経験吸収 中国、日米加盟へ布石か

2020年01月14日

 中国が設立を主導した国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)が、日本の政府系金融機関に勤務していた日本人男性を今月から採用したことが13日、分かった。チャイナ・ウオッチが、複数の国際金融筋が明らかにしたとする共同通信の報道として伝えた。

 中国は、国際融資の経験が豊富な男性からノウハウを吸収することを期待しているとみられる。AIIBには、米国と同様に加盟を見送っている日本から積極的に人材登用することで、将来的な加盟に向けて布石を打つ狙いもありそうだ。

 AIIBは16日に開業から5年目に入る。参加国・地域は2016年の開業時の57から102に倍増し、国際的影響力を強めている。ただ、日米両政府は中国が権益拡大のためにAIIBを利用するのではないかとの警戒感などから、加盟を見送っている。

 今回採用された日本人男性は国際協力銀行(JBIC)でアジアの新興国のインフラ事業に融資する業務に携わっていた。昨年、中途退職し、北京のAIIB本部で年明けから勤務を始めた。

 共同通信の取材に対し、AIIBは日本人の新規採用を認めた上で、男性が「国家事業の計画や展開に関する業務に従事している」と説明した。

 AIIBの職員は300人前後で、中国だけでなく欧州やアジアなどの加盟各国から金融関係者を採用している。関係筋によると、開業から間もない時期に別の日本人職員が勤務したことがあるという。

 またAIIBは昨年10月、助言機関の国際諮問委員会に国際通貨基金(IMF)の副専務理事を務めた加藤隆俊元財務官が加わったと公表した。

 AIIBを巡っては、日本政府が加盟に消極的なのに対し、経済界や有識者の間では「アジアでの日本の影響力や日本企業のインフラ事業受注の機会を確保するために関与を深めるべきだ」との意見もある。AIIBは 非加盟国の加入について「私たちのドアは常に開かれている」としている。

日航、上海航空と共同運航=ネットワーク拡大へ

2020年01月10日

 日本航空は9日、上海航空と17日からコードシェア(共同運航)を行うと発表した。関西、富山と上海を結ぶ2路線が対象となる。9日から予約、販売を始めた。路線のネットワークを広げ、顧客の利便性を高める。チャイナ・ウオッチが伝えた。

 関西-上海は毎日、富山-上海は火曜日と土曜日に運航する。上海航空は中国東方航空の子会社で、上海を本拠地として105機の航空機を保有しているという。

吉利とダイムラーが合弁=中国で小型EVを生産

2020年01月09日

 中国の自動車大手、浙江吉利控股集団は8日、ドイツ自動車大手ダイムラーと同社の小型車ブランド「スマート」の電気自動車(EV)を生産する合弁会社を設立したと発表した。新型車は中国で生産し、2022年から世界で販売する。チャイナ・ウオッチが上海発共同通信電として伝えた。

 合弁会社の資本金は54億元(約840億円)で、両社が50%ずつ出資。本社は浙江省寧波に置いた。吉利が主に技術開発を担い、ダイムラーの高級車ブランド「メルセデス・ベンツ」がデザインを担当する。

 吉利はスウェーデン乗用車大手のボルボ・カーを傘下に収めるなど国際展開を推進。18年にはダイムラーの筆頭株主となった。

 中国では米テスラなど海外メーカーが続々とEVの現地生産に乗り出している。

テスラ、中国で投資拡大=拠点新設も

2020年01月08日

 米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、中国で投資を拡大し、将来的に生産技術やデザインの拠点を新設する意向を、同社の上海工場で7日明らかにした。チャイナ・ウオッチが、上海発共同通信電として伝えた。

 テスラは同日、初の海外工場となる上海で生産した量販車「モデル3」の一般顧客への納車を開始した。マスク氏は工場で行われた式典に出席し、世界市場向けの車両を中国で開発したいと述べた。

 上海工場では小型スポーツタイプ多目的車(SUV)「モデルY」も生産する計画。テスラは昨年12月、中国の金融機関と最大で約112億元(約1,750億円)の融資を受ける契約を締結している。

ホンダ、中国で過去最高=19年新車販売、155万台

2020年01月07日

 ホンダが6日発表した中国市場における2019年の新車販売台数は、前年比8・5%増の155万4433台だった。過去最高を更新し、2年ぶりにプラスとなった。米中貿易摩擦で市場全体が落ち込む中、故障が少ない日本車への根強い人気を改めて見せつけた。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 中国で初めて150万台を超えた。主力セダン「シビック」や、スポーツタイプ多目的車(SUV)「CR-V」がけん引した。中国で展開する二つの合弁会社がともに前年実績を上回った。

 一方、19年12月は前年同月比25・6%減の14万2831台だった。ホンダは前年にセダン「アコード」などが好調だった反動減としている。

 20年の中国市場は引き続き縮小する見通しで、販売競争は一層激しくなる。米中が貿易協議の「第1段階」合意に達し、消費者心理が回復するかどうか注目される。

 他の日系自動車大手は、マツダが19年は前年比16・4%減と苦戦。トヨタ自動車と日産自動車は近く業績を公表する。

日本と「大交流の嵐を」=中国大使が新年あいさつ

2020年01月06日

 中国の孔鉉佑駐日大使は1日、新年のあいさつの動画をツイッターに投稿、日中交流の親善大使に起用された人気アイドルグループ 「嵐」にちなみ、「大交流の嵐が両国の間で巻き起こることを期待している」と述べた。チャイナ・ウオッチが、北京発共同通信電として伝えた。

 孔氏は日本語であいさつし、春に予定する習近平国家主席の来日を見据え、関係発展に強い意欲を見せた。

 東京五輪・パラリンピック開催を踏まえ、今年が「日中文化・スポーツ交流推進年」になるとし、日中が「より多くの友好交流と互恵協力の新記録を樹立することを祈念する」と語った。