トップ >SPCデイリーチャイナ>  2020年02月の記事

中国産野菜の輸入に遅れ=農相、食材調達へ影響懸念

2020年02月14日

 江藤拓農相は14日の閣議後の記者会見で、新型コロナウイルスによる肺炎拡大により、ニンジンやネギ、タマネギといった中国産野菜の輸入が最大で約1週間遅れていると明らかにした。外食産業の食材調達などへの影響が懸念されるとして「注意していきたい」と述べた。チャイナ・ウオッチが伝えた。

 江藤氏は、中国の野菜加工施設などで、出荷に向けた作業をするための人手が不足していると説明し「(日本国内の)外食や加工業への影響が心配されている」と指摘。ただ、現状では「国産が潤沢に出回っており、価格的に大きな影響は出ていない」と説明した。

 対策として「国内の生産基盤をしっかり強化することが大切だ」と強調した。

新型肺炎で石油需要減=OPEC「日本にも影響」

2020年02月13日

 石油輸出国機構(OPEC)は12日に発表した石油月報で、2020年の世界の石油需要を日量1億73万バレルと見込み、1月の月報から同25万バレル下方修正した。肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大により、中国の景気減速が懸念されるためだ。日本や韓国の需要に響く可能性も指摘した。チャイナ・ウオッチがロンドン発共同通信電として伝えた。

 OPEC加盟国とロシアなど非加盟の産油国による連合体「OPECプラス」は協調減産の強化を検討している。新型肺炎の影響も見極めながら早期に結論を出し、原油価格を下支えしたい考えだ。

 新型肺炎の拡大により、1~3月の需要は日量9951万バレルと予測し、同44万バレル引き下げた。4~6月と7~9月も下方修正したが、10~12月の予測は据え置いた。

正式名称はCOVID-19=新型肺炎でWHOが命名

2020年02月12日

 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は11日、新型コロナウイルスによる肺炎を「COVID-19」と名付けたと発表した。チャイナ・ウオッチが、ジュネーブ発共同通信電として伝えた。

「コロナウイルス病」の英語表記を略した「COVID(コビッド)」と、感染が報告された2019を組み合わせた命名。一部メディアはこれまで、被害が最も深刻な中国湖北省武漢市の名を冠して「武漢ウイルス」などと報じていた。テドロス氏は、国連食糧農業機関(FAO)などとの合意に基づき、風評被害などを避けるため地名、動物名、人名、組織名などを盛り込むことはしなかったと説明している。WHOは1月30日、暫定的に「2019年新型コロナウイルス急性呼吸器病」と名付けていた。

 テドロス氏はまた、新型コロナウイルスの感染を防ぐためのワクチンについて「1年半後には使えるようになる」と言及した。WHO本部では11~12日、治療法やワクチンに関して専門家による協議が開かれている。

 ウイルスの感染拡大について、テドロス氏は「政治、経済、社会面での大混乱を、テロよりも強く引き起こす」と強調した。「人類最大の敵だ」として各国が一致して全力で対応することを求めた。

 WHOなどによる新種のコロナウイルス感染症の命名は、02~03年に中国を中心に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)や、12年以降に中東で発生している中東呼吸器症候群(MERS)の例がある。

中国、金融政策強化へ=新型肺炎で危機感

2020年02月10日

 中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝副総裁は7日の記者会見で、新型肺炎がサービス業や工業生産に打撃となり「中国の1~3月期の経済活動をかき乱す要因になる」と危機感を示した。チャイナ・ウオッチが、北京発共同通信電として伝えた。

 潘氏は、景気下支えのため金融政策を強化する考えも示した。既に旅行、飲食、娯楽などのサービス業に影響が出ていると指摘し、春節(旧正月)休暇の延長により、工業生産や建設業にも打撃になると分析している。

 企業への円滑な融資を促すため、金融機関の貸出金利の目安となる「ローンプライムレート(貸出基礎金利、LPR)」を引き下げる可能性に言及した。

 また3、4の両日に公開市場操作で計1兆7千億元(約27兆円)を金融市場に供給したと説明している。肺炎が制圧できれば中国経済は早期に回復するとも主張した。

コロナワクチン開発に合意=アイロムG、上海の大学と

2020年02月07日

 医薬品開発や臨床試験の支援を手掛けるアイロムグループは6日、傘下のIDファーマ(東京)と中国・上海市の復旦大付属上海公衆衛生臨床センターが、感染が拡大する新型コロナウイルスのワクチンを共同開発することに合意したと発表した。チャイナ・ウオッチが伝えた。

 製品化には2~3年ほどかかる見通し。アイロムグループは「ノウハウを蓄積することで今後流行したときの備えになる」と説明している。

 開発を目指すのは、コロナウイルスの抗体を作る遺伝子情報を、運搬役となる「ベクター」にのせて体に送り込むことで、予防・治療するワクチン。ウイルスを弱毒化した一般的なワクチンとは異なるものだという。

日本人学校の再開3月以降=上海市、休校措置延長

2020年02月06日

 中国・上海日本人学校は5日、17日に延期していた授業再開を3月以降に先延ばしすることを決めた。上海市政府が5日、新型コロナウイルスによる肺炎の拡大に伴い、市内の小中高校など全ての学校の臨時休校を2月末まで延長すると発表したことを受けた措置。チャイナ・ウオッチが上海発共同通信電として伝えた。

 上海市でも感染者が240人以上となり、同市は授業再開時期について状況を見極めて改めて決定するとした。上海日本人学校の臨時休校期間がさらに長引く可能性もあり、在留邦人への影響はますます大きくなっている。

 同校は1月下旬、市の通知に従い、当初予定していた3日の授業再開を17日に延期した。今回新たに3月1日まで臨時休校期間を延ばした。

 同校には小中学生計約2200人が在籍するほか、海外では唯一の高等部に約140人が通う。北京など別の都市の日本人学校も再開時期が決まっていない。

米高官、5G国産化に意欲=ファーウェイ排除

2020年02月05日

 クドロー米国家経済会議委員長は、第5世代(5G)移動通信システム向けソフトウエアの国産化に意欲を示した。米関連企業の力を結集し、安全保障の懸念がある華為技術(ファーウェイ)など中国勢を米5G市場から排除する狙いがある。チャイナ・ウオッチが、4日付米紙ウォールストリート・ジャーナルのインタビュー記事を引用したワシントン発共同通信電として伝えた。

 この構想には、コンピューター大手デルや、IT大手マイクロソフト、 携帯電話大手AT&Tが参画している。クドロー氏は「米国の5Gの設計やインフラを米企業が手掛けるようにするということだ」と説明し、「デルやマイクロソフトは急速にソフトやクラウドの開発を進めており、これらは多くの機器を代替するだろう」と述べた。

 世界の通信機器市場では、ファーウェイが首位で、フィンランドのノキアとスウェーデンのエリクソンが続く。クドロー氏は「ノキアやエリクソンは米国で大きな存在感があり、われわれの構想に加わる可能性もある」 と語った。

 ファーウェイは中国の人民解放軍との密接な関係が指摘されており、トランプ米政権や議会は、安全保障上の理由から強く警戒している。

中国から訪日40万人解約か=1月27日~3月末

2020年02月04日

 チャイナ・ウオッチが伝えるところによると、観光ビザで訪日する中国人が日本の旅行会社から受け取る「身元保証書」の申請数が、中国政府が団体旅行を禁止した1月27日以降3月末までに約40万件に上ることが3日、日本旅行業協会への取材で分かった。協会は「大半がキャンセルになるのではないか」とみている。

 訪日中国人客は観光ビザの取得に際し、保証書が必要。滞在期間が短いクルーズ船での観光やビジネス客は対象外で、実際の解約はさらに膨らむ可能性がありそうだ。

 2019年の訪日中国人は959万人で、訪日客全体の3割を占めている。

先端技術開発に認定制度=中国勢けん制、税優遇 サイバー攻撃にも対応 政府、今夏開始目指す

2020年02月03日

チャイナ・ウオッチによると、政府が、第5世代(5G)移動通信システムやドローンなど先端技術の開発を手掛ける企業に対し、サイバーセキュリティーの確保やサービスの安定性といった重点基準が守られているかどうかを認定する制度を創設することが2日、分かった。認定されれば税制面などで優遇を受けられるようにする。先端技術開発で先行する中国勢をけん制し、三菱電機やNECなどの企業へ相次ぐサイバー攻撃にも対応する。今通常国会に制度を盛り込んだ新法案を提出、今夏の運用開始を目指す。

新法案は「特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律案」。サイバーセキュリティーなどの面で安全性や信頼性、機器・サービスの供給安定性、世界標準から離れる「ガラパゴス化」を避けるため国際規格を採用しているかなどの指針を策定し、国が適合しているかどうかを審査する仕組みをつくる。

情報通信分野では、華為技術(ファーウェイ)をはじめとする中国系企業が先行している。ドローン開発でも海外勢に出遅れている。政府は、経済の安全保障の観点から国の支援姿勢を明確にし、国内産業の競争力強化につなげたい考えだ。

国内では三菱電機がサイバー攻撃を受け、防衛省や原子力規制委員会などの政府機関や、電力、鉄道、通信などのインフラ企業に関係する情報が流出した可能性があることが発覚している。NECにも数年間にわたり攻撃が行われ、流出情報に同社が手がける防衛装備品関連の資料が含まれていたことが明らかになるなど問題が深刻化している。

政府、与党は2020年度税制改正大綱で、大手携帯電話会社が計画よりも前倒しして5Gの基地局を整備する場合に、設備投資額の15%を法人税などから控除することができる優遇税制を盛り込んだ。指針に適合していると認定された企業が税優遇を受けられるよう新法案に明記する。政府系の日本政策金融公庫から低金利で融資を受けられるようにするなどシステム普及も後押しする。

政府関係者は「5Gは成長インフラとして潜在能力が高い」として国を挙げて育成を促す意義を強調している。