定点観測シリーズ 中国の宇宙開発動向(その13)
2020年10月15日 辻野 照久(元宇宙航空研究開発機構国際部参事)
2020年第3四半期の中国及び世界のロケット打上げ状況
今回は、定点観測シリーズの第13回目として、2020年7月1日から9月30日までの3か月間の中国の宇宙開発動向をお伝えする。
この期間のロケット打上げ回数は、中国が14回(うち2回は打上げ失敗)、米国が8回(うち1回は打上げ失敗)、ロシアが3回、欧州が2回、ニュージーランド(NZ)が2回(うち1回は打上げ失敗)、日本とイスラエルが各1回で、世界計で31回となっている。表1に2020年第3四半期までの世界各国のロケット打上げ回数を示す。インドはロケット打上げがまだ行われていない。
*米国の[ ]内はスペースX社の打上げ回数(内訳) | |||||||||
期間 | 中国 | 米国* | ロシア | 欧州 | 日本 | NZ | イラン | イスラエル | 世界計 |
1月-3月 | 7(★1) | 8[5] | 4 | 2 | 1 | 1 | 1(★1) | 0 | 24(★2) |
4月-6月 | 8(★1) | 7(★1)[5] | 3 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 21(★2) |
7月-9月 | 14(★2) | 8(★1)[5] | 3 | 2 | 1 | 2(★1) | 0 | 1 | 31(★4) |
計 | 29(★4) | 23(★2)[15] | 10 | 4 | 3 | 4(★1) | 2(★1) | 1 | 76(★8) |
ロケット・衛星打上げ状況
この期間に中国は14回の打上げ(うち2回は打上げ失敗)を行い、自国衛星30機を打ち上げた(うち軌道投入失敗3機)。軌道投入に成功した27機の衛星のうち、地球観測衛星は17機、通信放送衛星は2機、火星探査機は1機、宇宙科学衛星は1機、技術試験衛星は6機である。
今回初打上げとなった「快舟11」は、これまで多数打ち上げられている「快舟1A」よりも性能が高いが、7月10日の打上げは失敗に終わった。
中国初の火星探査機「天問1号」は長征5型ロケットにより打ち上げられた。また、米国のX-37型宇宙往還機(無人スペースシャトル)によく似た、繰り返し打上げが可能な「重複使用試験航天器」は有人宇宙船打上げ用の長征2F/T型ロケットで打ち上げられた。
表2に打上げに使われたロケットや軌道投入された衛星などの状況を示す。
衛星名 | 国際標識番号 |
打上げ年月日 |
打上げロケット |
射場 | 衛星保有者 | ミッション | 軌道 | ||
Gaofen Duomo | 高分多模 | 2020-042A | 2020/7/3 | 長征4B | 太原 | 不明 | 地球観測 | SSO | |
Bayi 2 | 八一科普 | 2020-042B | 八一学校 | 技術試験 | |||||
Shiyan 6-02 | 試験 | 2020-043A | 2020/7/4 | 長征2D | 酒泉 | CAST | 技術試験 | LEO | |
APStar 6D | 2020-045A | 2020/7/9 | 長征3B/G2 | 西昌 | 亜太衛星公司 | 通信放送 | GEO | ||
Jilin Gaofen-02E |
吉林 |
2020-F06 |
2020/7/10 |
快舟11 |
酒泉 |
長光衛星公司 | 地球観測 | 打上げ失敗 | |
微厘空間 | 技術試験 | ||||||||
Centispace 1-S2 |
微厘空間 |
||||||||
Tianwen 1 | 天問 | 2020-049A | 2020/7/23 | 長征5 | 文昌 | CNSA | 火星探査機 | DS | |
Ziyuan3-03 | 資源 | 2020-051A | 2020/7/25 | 長征4B | 太原 | CRESDA | 地球観測 | SSO | |
Tianqi 10 | 天啓 | 2020-051 | 国電高科 | 通信放送 | |||||
Longxiayan | 龍蝦眼 | 2020-051 | 南京大学他 | 宇宙科学 | |||||
Gaofen 9-04 | 高分 | 2020-054A | 2020/8/6 | 長征2D | 酒泉 | 不明 | 地球観測 | LEO | |
Tsinghua Kexue Weixing | 清華科学衛星 | 2050-054B | 清華大学 | 技術試験 | |||||
Gaofen 9-05 | 高分 | 2020-058A | 2020/8/23 | 長征2D | 酒泉 | 不明 | 地球観測 | LEO | |
Tiantuo 5 | 天拓 | 2020-058 | 国防科技大学 | 技術試験 | |||||
Duogongneng Shiyan Weixing | 多功能試験衛星 | 2020-058 | CAST | 技術試験 | |||||
Chongfu Shiyong Shiyan Hangtianqi | 重複使用試験航天器 | 2020-063A | 2020/9/4 | 長征2F/T | 酒泉 | CAST | 技術試験 | LEO | |
Gaofen 11-02 | 高分 | 2020-064A | 2020/9/7 | 長征4B | 太原 | 不明 | 地球観測 | SSO | |
Jilin Gaofen-02C | 吉林 | 2020-F08 | 2020/9/12 | 快舟1A | 酒泉 | 長光衛星公司 | 地球観測 | 打上げ失敗 | |
Jilin Gaofen-03B 01-06(6機) | 吉林 | 2020-065 | 2020/9/15 | 長征11H | 海上 | 長光衛星公司 | 地球観測 | LEO | |
Jilin Gaofen-03C 01-03(3機) | 2020-065 | 長光衛星公司 | |||||||
Haiyang 2C | 海洋 | 2020-066A | 2020/9/21 | 長征4B | 酒泉 | SOA | 地球観測 | LEO | |
Huanjing 2A | 環境減災 |
2020-067A | 2020/9/27 |
長征4B |
太原 |
CRESDA |
地球観測 |
SSO |
|
Huanjing 2B | 2020-067B |
*:打上げに失敗したインドネシア衛星は本表の衛星数には含まない。 | |||||||||
ロケット種別 | 長征3B | 長征2C、2D、2F | 長征4B | 長征7A | 快舟1A 快舟11 |
長征5 長征5B |
長征11 長征11H |
計 | |
打上げ回数 | 5(★1) | 10 | 5 | 1(★1) | 4(★2) | 2 | 2 | 29(★4) | |
中国の衛星数* | 4 | 22 | 9 | 1(★1) | 6(★3) | 3 | 11 | 56(★4) |
10月以降に「穀神星」(CERES)ロケットによる衛星の初打上げが行われる見込み。
また12月20日に文昌射場から長征8型ロケットの初打上げが行われる可能性がある。エチオピアの地球観測衛星「ET-SMART-RSS」(6Uのキューブサット)が副衛星として打ち上げられる[1]予定だが、主衛星は現時点では不明。
宇宙ミッション1 地球観測分野
(1)地球観測衛星打上げ状況
第3四半期に打ち上げられた中国の地球観測衛星は19機(うち2機は打上げ失敗)であった。これを中央政府の衛星8機と地方政府の衛星11機に分けてそれぞれの状況を述べる。
①中央政府の衛星
中央政府の衛星8機の内訳は「高分(Gaofen:GF)」が4機[2]、「環境(Huanjing:HJ)」が2機[3]、「資源(Ziyuan:ZY)」[4]と「海洋(Haiyang:HY)」[5]が各1機である。
高分は2013年以来20機を打ち上げ(うち1機は打上げ失敗)、現在19機を運用中。
環境は2008年以来5機を打ち上げ、最初の2機の衛星を今回打上げの衛星で置き換える予定。衛星の名称が「環境減災衛星」となった。
資源は2000年以来8機を打ち上げ、4機を運用中。ブラジルと共同のCBERSは資源とほぼ同じで6機打上げ(1機失敗)、2機を運用中。
海洋は2002年以来7機を打ち上げ、5機を運用中。
②地方政府の衛星
地方政府の衛星はすべて吉林省の長光衛星公司が製造した「吉林(Jilin:JL)」衛星で、軌道投入に成功した9機は黄海付近の洋上からの長征11H型ロケットにより同時に打ち上げられた[6]。他の2機は快舟11と快舟1Aの打上げ失敗[7]のため軌道投入できなかった。
吉林衛星は2015年以来27機が打ち上げられ(うち2機は打上げ失敗)、現在24機が運用中。
(2)地球科学衛星「広目」の開発
中国科学院(CAS)は地球科学衛星「広目(Guangmu:GM)」[8]を開発中で、人類と環境システムの相互作用における科学的課題を解決し、衛星画像で人間活動の痕跡を精密に描写することを目指しているという。打ち上げは2021年頃の予定。
「広目」とは、仏教で説かれる四天王の一つ(他は持国天・増長天・毘沙門天(別名:多聞天))で、地球観測衛星の機能を端的に示すのに適した名称である。
宇宙ミッション2 通信放送分野
(1)通信放送衛星打上げ状況
本期間に打ち上げられた中国の通信放送衛星は2機。
商業静止通信放送衛星は亜太衛星通信有限公司(APStar社)の「APStar 6D」[9]で、同社の運用中の衛星は5機となった。
周回衛星は北京国電高科科技公司の「天啓10号」(十ではなく一零と表記)[10]である。データ収集やモノのインターネット(IoT)の核心技術の検証を行う。
(2)「行雲」の衛星間レーザ通信
本年5月に打ち上げられた三江集団有限公司の2機の「行雲」(別称:武漢号)が衛星間レーザ通信技術試験に成功したと8月9日に発表された[11]。
宇宙ミッション3 航行測位分野
6月23日に「北斗(Beidou)」衛星群が完成し、当面は静止衛星「北斗3G」が補充されていく見込み。国外での利用も進んでおり、従来から米国のGPS衛星を利用しているパキスタンでは、今年になって軍事での利用に関して相互運用性を高めるため北斗(Beidou)衛星利用に全面的に置き換えた[12]。静止衛星と準天頂衛星を含む北斗衛星群はGPS衛星群よりも都市部や山間部でのアベイラビリティが高いので、相互運用性が高まることを評価したものと考えられる。
宇宙ミッション4 有人宇宙活動分野
(1)宇宙飛行士
第3次宇宙飛行士候補者(予備航天員)は、女性1名を含む18名が選抜された。宇宙パイロット(航天駕駆員)に7名、新しい職種となる宇宙飛行エンジニア(航天飛行工程師)に7名、ペイロードスペシャリスト(載荷専家)に4名が選任された[13]。第2次選抜の先輩宇宙飛行士とともに、2021年から始まる中国宇宙ステーションの建設に参加する。
(2)「巡天」
当初は中国宇宙ステーション(CSS)の科学モジュールの1つとなる計画であった「巡天(Xuntian:XT)」は、CSSと同じ軌道を飛行する独立した宇宙機として天文観測を行うことになった。中国有人宇宙プログラム室(CMSEO)は、9月19日に広東省珠海市において巡天望遠鏡科学センターの設立式典を開催した[14]。このセンターにおいて大型巡天望遠鏡(Large Synoptic Survey Telescope:(LSST)を開発する。
宇宙ミッション5 宇宙科学分野
(1)火星探査機「天問1号」
火星探査機「天問(Tianwen:TW)1号」は7月23日に長征5型ロケットにより打ち上げられた[15]。天問1号は2021年2月11日頃に火星周回軌道に投入され、4月に火星周回機から着陸機を分離し、火星表面に軟着陸する予定。打上げから4日後の7月27日に、天問1号は地球から約120万km離れた場所で搭載カメラにより地球と月を撮影した[16]。8月28日には飛行距離が1億kmに達した[17]。また10月1日には国慶節を記念して、計測センサに取り付けられたカメラを用いて天問1号自身の画像を撮影した[18]。なお、火星は10月6日に地球と最接近(距離約6200万km)した。
天問1号が撮影した地球と月 ©CNSA
天問1号の自撮り画像 ©CNSA
(2)月探査機「嫦娥」
「嫦娥(Chang'e:CE)4号」は9月12日から22日目の活動に入り、9月24日に終了してスリープモードに入った。「玉兎2号」の走行距離は約547mで、月の内部物質構造についての科学成果を挙げている[19]。
月サンプルリターンを目指す「嫦娥5号」は早ければ本年11月に打ち上げられる。
月探査計画第4フェーズの無人月探査機「嫦娥7号」について、国家航天局(CNSA)、中国科学院(CAS)、科学技術部(MOST)などが共同で科学普及目的の試験ペイロード設計案の募集を7月29日に開始した。香港・マカオも含む中国の小学生から大学生が対象で、募集締切日は2020年10月31日。「嫦娥7号」は月の南極への着陸及び月面探査を実施するだけでなく、小惑星「2016HO3」の周回探査及びサンプルリターン・ミッション及びメインベルト彗星「133P/Elst-Pizarro」の周回探査も実施する計画。
(3)天文観測衛星
南京大学(NJU)と香港大学(HKU)などが共同で開発した天文観測衛星「龍蝦眼(Longxia yan)」は、質量50kgと小型ながらX線天文観測を行うためにX線検出器を搭載している。衛星のフルネームは「龍蝦眼X射線探測衛星(Longxia Yan X Shexian Tance Weixing)で、英語では「Lobster Eye X-ray Exploration Satellite」と表記している。ロブスターの眼の成像原理で軟X線を検出する技術を衛星に搭載したのは世界初だとしている[20]。
宇宙ミッション6 新技術実証分野
本期間に打ち上げられた技術試験衛星は7機(うち1機は打上げ失敗)であった。そのうち「重複使用試験航天器(Chongfu Shiyong Shiyan Hangtianqi:CSSH)」は米国のX-37型無人宇宙往還機(小型の無人スペースシャトル)とよく似た宇宙機で、9月4日に長征2F/T型ロケットにより打ち上げられ[21]、2日間の飛行で地球に帰還した[22]。
中国空間技術研究院(CAST)の子会社である航天東方紅衛星有限公司(DFH Satellite社)が製造した「試験(Shiyan:SY)6号02」衛星は、これまでに8機打ち上げられた「試験」衛星シリーズの9機目、「試験6」シリーズの2機目である。今回の試験の内容全体は不明だが、宇宙環境観測は含まれている。「試験6号03」衛星は2021年打上げ予定[23]。
この他、八一学校(習近平国家主席の小中学生時代の母校)の「八一科普衛星(Bayi Kepu Weixing)2号」(別称:西柏坡(Xibaipo))[24]、清華大学の「清華科学衛星(Tsinghua Kexue Weixing)」[25]、国防科技大学(NUDT)の「天拓(Tiantuo:TT)5号」(天拓シリーズの4機目)及びCASTの「多功能試験衛星(Duogongneng Shiyan Weixing)」の4機が打ち上げられた。
微厘空間(Centi Space)公司の「CentiSpace 1-S2」(別称:向日葵(Xiangrikui 2)は快舟11型ロケットの打上げ失敗により軌道投入できなかった[7-1]。
宇宙ミッション7 宇宙輸送分野
民間企業のロケット開発の進捗状況に関する情報をいくつか紹介する。
(1) 星河動力空間科技有限公司(「穀神星1号」ロケットを開発中)
星河動力空間科技有限公司(Galactic Energy社)は7月21日に「穀神星(Gushenxing)1号」(別称:Ceres 1)3段式固体燃料ロケットの機体支持・起立装置、発射台等の地上設備との適合性試験を完了した[26]。8月から9月にかけて打上げ予定日が何回も延期され、現時点では10月中の打上げと見込まれている[27]。穀神星とは準惑星のCeresのことで、ローマ神話では穀物の生産を人間に教えた神であるとされている。なお、簡体字では「谷神星」となり、元の繁体字を連想しにくいので注意を要する。
(2) 北京藍箭空間科技公司(「朱雀2号」ロケットを開発中)
北京藍箭空間科技公司(Land Space社)は7月16日に「朱雀2号(Zhuque)2号」の第2段ロケットのバーニアエンジン(姿勢制御用補助エンジン)として使用する推力10トン級のエンジン「天鵲 (Tianque:TQ)11」と制御システムとの整合性試験を完了した[28]。TQ11の燃料は推進剤が液化メタン、酸化剤が液体酸素である。第1段の主エンジンには推力80トン級の「天鵲12」を4基使用する。
(3) 北京星際栄耀空間科技公司(「双曲線2号」ロケットを開発中)
北京星際栄耀空間科技公司(iSpace社)は8月25日に11億9,250万元(約191億円)のシリーズB資金調達を完了した[29]。この資金の使途は、主に小型打上げロケット「双曲線(Shuangquxian 2号」(全長:28m、直径(第1段):3.35m、重量:106t、打上げ能力:低軌道(LEO)に1.9t)の第1段に使用する再使用型液体酸素/メタンエンジン「焦点 (Jiaodian)1号」の開発など。
人事
中国の2大宇宙企業である中国航天科技集団公司(CASC)と中国航天工技集団公司(CASIC)の新しいトップが任命された。
CASC総経理(社長) 徐 強(Xu Qiang) 7月3日付[30]
CASIC董事長(理事長) 袁 潔(Yuan Jie)6月18日付[31]
また中国が主導するアジア太平洋宇宙協力機構(APSCO)は、8月11日にテレビ会議による臨時理事会議を開催し、次期事務局長(任期は2020年11月1日から2025年10月31日までの5年間)として中国人・タイ人・イラン人の候補者の中から中国人(女性)を選任した。
APSCO Secretary-General(事務局長) 余 琦(Yu Qi) 11月1日付[32]
参考資料:民間企業や大学の小型衛星による衛星通信サービスの計画事例
米国ではスペースX社が2020年10月6日までに16回の打上げを行ったが、そのうち11回を自社のStarlink衛星の打上げに充てて、今年だけで660機近い通信衛星を打ち上げた。年内にまだ数回打ち上げる計画があり、同社だけで年間1,000機近い衛星打上げという空前の規模になる可能性がある。
中国では、地球観測衛星と並んで民間企業による小型通信衛星のコンステレーション構築が始まっている。本期間に判明した新たな計画例を以下に紹介する。
(1) 銀河航天科技有限公司の通信衛星群
銀河航天(北京)科技有限公司(Galaxy Space (Beijing) Technology Co.,Ltd、略称:ギャラクシースペース社)は低コストで高性能な小型衛星を開発し、低軌道(LEO)ブロードバンド通信衛星群を介して全球通信ネットワークを構築することを計画している。
一方、江蘇省南通市は、南通経済技術開発区を有しており、9月29日に銀河航天社の新世代衛星開発基地を設置するための協力合意を締結した[33]。この合意により、銀河航天社は衛星インターネット産業の実証プロジェクトとして、同基地で新世代衛星を年間300-500機生産する能力を確保するとしている。
(2) 吉利科技集団の通信衛星群
8月9日、吉利科技集団有限公司(ジーリーテクノロジーグループ、Geely Technology Group) と山東省青島市は、衛星インタ―ネットに関する協力合意を締結した[34]。浙江省台州市にあるGeely社子会社の浙江時空道宇科技有限公司(Geespace社)[35]がプロジェクトの実施を請け負う。技術実証目的の試験衛星2機が本年中に酒泉射場から打ち上げられる可能性がある。
(3)大学スポーツ大会中継用インターネット衛星「大運」
四川省成都市にある中国電子科技大学(UESTC)の衛星産業技術研究院(2019年創設)は、2021年に成都市で開催予定の国際大学スポーツ連盟(FISU)主催の第31回ユニバーシアード夏季競技大会(XXXI Summer World University Games、開催時期:2021年8月)で、人工知能(AI)を搭載した低軌道(LEO)衛星「大運(Dayun)」を開発している[36]。「大運」は、2021年初頭に打ち上げられ、成都国星宇航科技有限公司(ADA Space社)のAI衛星と共に高速インターネットサービスを提供する。
以上
1. 2020年10月2日、Africa News、ESSTI Confirms Launch Details of ET-SMART-RSS Satellite, Built In Collaboration With Chinese Partner
2. 2020年7月3日、CASC、长四乙火箭成功发射高分多模卫星及八一02星
2020年8月6日、CASC、长二丁火箭执行第50次发射任务
2020年8月24日、中国政府、我国成功发射高分九号05星
2020年9月8日、CASC、长四乙火箭成功发射高分十一号02星
3. 2020年9月27日、CNSA、环境减灾二号A、B星成功发射
4. 2020年7月25日、CASC、长征四号乙运载火箭以一箭三星方式成功发射资源三号03星
5. 2020年9月21日、CNSA、我国成功发射海洋二号C星
6. 2020年9月15日、CASC、长十一火箭成功实施"一箭九星"海上发射任务
7. 2020年7月10日、新華社、China's Kuaizhou-11 carrier rocket fails in maiden flight
2020年9月12日、新華社、"吉林一号"高分02C卫星发射失利
8. 2020年8月21日、CAS、我国"广目"地球科学卫星预计2021年前后发射升空
9. 2020年7月9日、CASC、长征三号乙运载火箭成功发射亚太6D通信卫星
10. 2020年10月2日、AFP BB News、中国初の低軌道衛星IoTコンステレーション 世界のユーザーにサービス提供
11. 2020年8月13日、中国政府、"行云二号"卫星成功验证星间激光链路技术
12. 2020年8月21日、The Economic Times、Pakistan military to use Chinese navigation system BeiDou to improve interoperability
13. 2020年10月1日、CMSEO、我国载人航天工程第三批预备航天员 选拔工作顺利完成
14. 2020年9月19日、CMSEO、中国空间站工程巡天望远镜粤港澳大湾区科学中心成立仪式暨建设咨询会在珠海举行
15. 2020年7月23日、NSSC、"天问一号"火星探测器发射成功 中科院发挥重要作用
16. 2020年7月29日、CNSA、我国首次火星探测任务天问一号探测器传回地月合影
17. 2020年8月28日、CLEP、天问一号探测器累计飞行1亿千米
18. 2020年10月1日、CNSA、国家航天局发布天问一号探测器飞行图像
19. 2020年9月24日、CLEP、嫦娥四号完成第22月昼工作,最新科学成果揭示月球内部物质结构
20. 2020年、HKU、Successful launch of the world's first soft X-ray satellite with "Lobster-Eye" imaging technology: The Dark Matter Hunter
21. 2020年9月2日、CASC、我国成功发射可重复使用试验航天器
22. 2020年9月6日、中国政府、我国可重复使用试验航天器成功着陆
23. 2020年9月14日、Gunter's Space Page、SY 6-01, 02, 03
24. 2020年8月2日、Gunter's Space Page、BY 1, 2 (Bayi Kepu Weixing 1 / Xibaipo, Babi 2)
25. 2020年9月14日、Tsinghua Kexue Weixing (TKW, Q-Sat)
26. 2020年7月21日、GalacticEnergy、星河动力"谷神星一号"全箭与地面设备匹配试验圆满成功
27. 2020年9月10日、Gunter's Space Page、Ceres-1 (Gushenxing-1, GX-1)
28. 2020年7月16日、LandSpace、单次3000秒,朱雀二号完成控制系统与二级游机发动机匹配性验证
29. 2020年8月25日、iSpace、星际荣耀完成近12亿B轮融资,北京金融街资本运营中心领投
30. 2020年7月3日、CASC、中国航天科技集团有限公司总经理任职
31. 2020年6月18日、CASIC、中国航天科工集团有限公司董事长、党组书记调整
32. 2020年8月14日、APSCO、Ms. Yu Qi appointed as the New Secretary-General of APSCO
33. 2020年9月29日、卫星智能超级工厂落地南通
34. 2020年8月12日、新浪網、再落一子!吉利卫星项目又有新动作
35. Geespace、浙江时空道宇科技
36. 2020年8月19日、UESTC、"大运号"!全球首颗运动赛事卫星首发亮相
定点観測シリーズバックナンバー:
2016年10月12日 「 定点観測シリーズ 中国の宇宙開発動向(その1)」
2017年04月21日 「 定点観測シリーズ 中国の宇宙開発動向(その2)」
2017年10月26日 「 定点観測シリーズ 中国の宇宙開発動向(その3)」
2018年04月13日 「 定点観測シリーズ 中国の宇宙開発動向(その4)」
2018年10月18日 「 定点観測シリーズ 中国の宇宙開発動向(その5)」
2019年01月10日 「 定点観測シリーズ 中国の宇宙開発動向(その6)」
2019年04月15日 「 定点観測シリーズ 中国の宇宙開発動向(その7)」
2019年07月17日 「 定点観測シリーズ 中国の宇宙開発動向(その8)」
2019年10月16日 「 定点観測シリーズ 中国の宇宙開発動向(その9)」
2020年01月21日 「 定点観測シリーズ 中国の宇宙開発動向(その10)」
2020年04月28日 「 定点観測シリーズ 中国の宇宙開発動向(その11)」
2020年07月13日 「 定点観測シリーズ 中国の宇宙開発動向(その12)」