トップ  > SPCデイリーチャイナ>  2019年09月の記事

中国企業と介護で協業=日立、ITを活用

2019年09月30日

 日立製作所は27日、中国の企業や大学と高齢者の介護や健康管理などの分野で協業すると発表した。中国は急速に高齢化が進んで介護市場が拡大すると見込まれており、日立のITを活用して事業を伸ばす。チャイナ・ウオッチが伝えた。

 日立は出資先の中国のベンチャー企業と組み、人工知能(AI)などを使った健康管理システムの提供を目指す。日本では診療情報などを分析して、予防や生活支援に役立てるサービスを手掛けており、この経験を生かす。中国の清華大とは共同で認知症の予防を助ける技術を開発する。

JDI支援連合から離脱=中国ファンド、再建混迷 代替の資金調達先検討

2019年09月27日

 経営再建中の中小型液晶大手ジャパンディスプレイ(JDI)は26日夜、資本業務提携を結んでいた中国ファンド「ハーベストグループ」が、JDIを支援する企業連合から離脱するとの通知を受けたと発表した。チャイナ・ウオッチが、伝えた。

 JDIは、予定した最大800億円の資金を確保できない場合は「事業継続が困難になる可能性がある」と投資家向けに改めて説明した。ハーベスト側との協議を続けつつ、代替の資金調達先を検討するというが、経営不振が続くJDIの再建は一段と混迷を深めそうだ。

 JDIは26日午後9時半から月崎義幸社長らが東京都内で記者会見を開いた。JDIによると、同社の顧客企業が2億ドル(約210億円)を出資する意向を示しているほか、筆頭株主の政府系ファンド、INCJ(旧産業革新機構)が資金繰りを引き続き支援する考えを示しているという。だが企業連合の中核だった中国ファンドが抜けることで、支援策は抜本的な見直しを迫られる。

 JDIは8月、ハーベストと香港のファンド「オアシス・マネジメント」による企業連合から最大800億円の金融支援を受ける資本業務提携を締結した。うちハーベストは六百数十億円を拠出する予定だった。JDIへの支援を巡っては、6月に台湾の2社が企業連合から抜けるなど、これまでも迷走してきた経緯がある。

 JDIは主力事業であるスマートフォン向け液晶パネルの需要低迷によって深刻な業績不振が続き、6月末時点で772億円の債務超過に転落した。財務基盤の強化が急務となっている。27日に臨時株主総会を開き、ファンドなどからの支援を受け入れる再建案を審議する。

中国の成長率予測を下方修正=アジア開発銀行

2019年09月26日

 アジア開発銀行(ADB)は25日、「アジア経済見通し(ADO)2019年改訂版」を発表し、今年の中国の国内総生産(GDP)実質成長率を6.2%、2020年を6.0%と予想した。いずれも今年4月の予想値から0.1ポイント引き下げた。チャイナ・ウオッチがNNA配信として伝えた。

 米国との貿易摩擦によって輸出が縮小し、投資家や消費者の心理に影を落としているため。一方で政府が打ち出した財政、金融の両面からの景気支援策が、中国経済の成長を下支えするとも指摘した。澤田康幸ADBチーフエコノミストは「今後、経済成長の主な原動力は国内消費であり、主な下押し圧力は米中貿易摩擦の激化だ」とコメントしている。

 消費者物価指数(CPI)の上昇率については、今年は2.6%、20年は2.2%と予想した。今年4月時点では今年が1.9%、20年が1.8%としていたが、アフリカ豚コレラの流行に伴う豚肉および食品価格の高騰を反映させ、予想値を大幅に引き上げた。

JR西、アリババと提携=中国人客増へ旅行商品開発

2019年09月25日

 JR西日本は24日、中国の電子商取引(EC)大手アリババグループと提携したと発表した。共同開発した旅行商品を販売したり、電子決済サービス「アリペイ」のJR西グループへの導入を進めたりしたりしてJR西管内を訪れる中国人客の増加を目指す。チャイナ・ウオッチが伝えた。

 アリババの旅行サイト「フリギー」で、バスツアー商品や観光施設への入館券などの取り扱いを始めた。アリババが持つ中国人に関するビッグデータを活用してサービスを共同開発、乗り放題切符とのセットも販売する。

 また、アリペイで決済した中国人向けの割引キャンペーンを10月24日までの期間限定で実施する。

 大阪市で開いた記者会見でJR西の来島達夫社長は「西日本の盛り上げにつなげたい」と強調し、アリババ日本法人の香山誠社長は「中国人にまだ気付いていないような観光地を紹介したい」と意気込んだ。

日中が自動運転フォーラム=技術協力を推進

2019年09月24日

 経済産業省と中国の工業情報省は20日、北京で自動運転技術に関するフォーラムを開いた。日中の技術協力を深めるための取り組みで、両国の自動車メーカーなども参加し、先端の研究成果を披露した。チャイナ・ウオッチが、北京発共同通信電として伝えた。

 中国自動車工業協会は、自動運転に欠かせない交通情報などのビッグデータ収集に関してIT企業が先行していると警戒感を表明した。車メーカー間でデータを共有できる新たな仕組みをつくり、次世代車を開発するため日中の協力を深めたいと強調している。

 日本自動車工業会は、2020年の東京五輪・パラリンピック直前に都内で行う自動運転の実証実験について、インフラ整備の準備状況を紹介した。

 トヨタ自動車の担当者は、自動運転の安全確保に関する国際的な協力体制を解説した。中国IT大手の東軟グループは、ホンダと組んだカーシェアリング事業の進展を説明した。

日本が2年連続トップ=10月連休、中国人渡航先

2019年09月20日

 中国の国慶節(建国記念日)に伴う大型連休(10月1~7日)で、中国本土以外の国・地域を訪れる旅行客の人気渡航先として日本が1位となったことが19日、分かった。中国オンライン旅行大手、携程旅行網(シートリップ)が明らかにした。日中関係の改善も後押しし、2年連続でトップに立った。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 2位はシンガポール、3位が韓国となった。米中貿易摩擦が続く米国は6位だった。

 日本は査証の発給用件が緩和されていることも貢献した。ビザ申請件数は昨年比で2割増加しているという。

 シートリップによると、日本での買い物では化粧品や健康食品などへの関心が高いという。

 買い物をしたい日本の都市では、大阪、東京、名古屋、福岡が名を連ねている。

中央企業の3分の2が民間資本導入=混合所有制改革進む

2019年09月19日

 中国国務院国有資産監督管理委員会(国資委)の翁傑明副主任は18日のメディア向けブリーフィングで、現在、中央政府が管轄する国有企業の中央企業の3分の2が各種民間資本を導入し、半数以上の国有資本が上場企業に集中し、混合所有制改革が国有企業改革の重要な突破口となっていると述べた。チャイナ・ウオッチが新華社の報道を引用した中国通信=共同通信電として伝えた。

 翁副主任は次のように説明した。

▽混合所有制企業は従業員の市場化採用・起用やインセンティブ・制約メカニズム整備を積極的に進め、発展の質と効率を高めている。2013年から昨年まで混合所有制改革を実施した中央企業の子会社の中で改革後に利益が伸びた企業は7割を超えた。

▽重要分野で混合所有制改革が着実に進んでいる。中央企業10社と省(一級行政区)所属企業171社は国有資本が半分以上を占める混合所有制企業として従業員の自社株保有を試行しており、企業の活性化や人材引き留めの効果がみられる。

▽より柔軟で高効率の市場化経営メカニズムも急速に確立されつつある。データによると、中央企業のうち45社が過半出資する上場企業91社がエクイティ・インセンティブを実施し、1年以上実施した企業の営業収入の年平均伸び率が16・7%に達した。中央企業所属科学技術型子会社24社の104のインセンティブプランがグループ会社の審査認可を経て実施され、インセンティブ対象者の収入の平均伸び率が14・9%に達した。

▽国有企業は大黒柱としての役割を果たし、中国経済の強じんで力強い発展を強力に促している。今年1~8月、中央企業は営業収入が前年同期比5・4%増の19・4兆元、純利益が6・9%増の9431・9億元、固定資産投資が9・8%増の1・4兆元で、「六つの安定」〈雇用、金融、貿易、外資、投資、予想の安定〉の任務を実行し、国民経済の健全な発展を促進するため重要な貢献をした。

明治、天津に乳製品の新会社=22年から生産開始

2019年09月18日

 明治ホールディングス(HD)は17日、牛乳やヨーグルトなどの生産・販売を行う新会社を天津市に設立したと発表した。チャイナ・ウオッチがNNA配信として伝えた。

 新会社は明治乳業(天津)で、17日付で設立した。所在地は天津経済技術開発区。資本金は6億2,000万元(約95億円)で、事業子会社である明治の中国統括子会社、明治(中国)投資が100%出資した。生産開始は2022年度下期を予定している。

 明治HDによると、明治グループは中国で牛乳・ヨーグルト事業、アイスクリーム事業、菓子事業を展開しており、業績は順調に拡大している。このうち牛乳・ヨーグルト製品は品質や安全への消費者ニーズが高まっているほか、健康志向の高まりにより市場成長が続いており、新会社設立により生産体制を強化する。

中国、工業生産低迷続く=4.4%、17年半ぶり水準

2019年09月17日

 中国国家統計局が16日発表した8月の工業生産は前年同月比4.4%増だった。伸び率は2002年2月(2.7%増)以来、17年半ぶりの低水準となった。米中貿易摩擦の長期化で製造業の不振に歯止めがかからなかった。チャイナ・ウオッチが、北京発共同通信電として伝えた。

 伸び率は7月の4.8%と比べ0.4ポイント低下した。同時に発表された他の経済指標も精彩を欠いた。1~8月の固定資産投資は前年同期比5.5%増で、伸び率は1~7月より0.2ポイント減速した。消費動向を示す8月単月の小売売上高は前年同月比7.5%増となり、7 月から0.1ポイント下落した。

 国家統計局は「国際環境の不安定要素は明らかに増加している」と懸念を示した上で「国内市場を強化し、経済の健全な発展を確保する必要がある」と強調した。

 トランプ米政権が対中制裁関税の税率引き上げを先送りすると表明し、中国は米農産品の新規購入に動くなど歩み寄りを見せており、10月の米中閣僚級協議の行方が焦点になっている。

中国に輸入規制緩和を要請=経済界、原発事故後の食品

2019年09月13日

 日中経済協会や日本商工会議所、経団連で構成する財界訪中団は12日、中国の政府関係者らとの会合を北京で開いた。東京電力福島第1原発事故後に中国が実施している福島県など10都県の農水産物や食品の輸入規制の緩和、撤廃を要請した。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 日商の三村明夫会頭は新潟県産のコメの輸入が再開されたことに謝意を示した上で、さらなる取り組みを訴えた。仙台商工会議所の鎌田宏会頭は放射性物質の基準について「震災前以上に徹底して科学的根拠に基づく正確な情報を発信している」と説明し、各地の取り組みを紹介した。

 輸入規制を巡っては、中国の李克強首相が訪中団との11日の会談で「科学的かつ安全の原則に従い、徐々に解決したい」と話していた。訪中団は3年連続で輸入規制の緩和を訴えている。

 12日の会合では、中国の構造改革や安定的な経済成長に向けた協力推進についても意見交換し、訪中団の北京での日程は終了した。

ゲノム編集、効果は限定的=エイズ治療、問題は生じず

2019年09月12日

 ゲノム編集技術を応用してエイズの治療を図る臨床試験の結果を中国・北京大などのチームが11日、米医学誌に発表した。患者に安全面の問題は出ていないが、効果は限定的だった。 チャイナ・ウオッチが、ワシントン発共同通信電として伝えた。

 今回使われたクリパー・キャス9という技術は効率良く遺伝子を改変できるため、さまざまな病気の治療に応用が検討されている。先行する成果として注目されそうだ。

 チームは2017年、エイズウイルス(HIV)に感染しエイズと診断された男性患者に、別の男性から提供された白血球のもとになる細胞を移植した。CCR5という遺伝子が機能しない白血球はHIVに感染しにくいことに注目し、この遺伝子を改変してから移植した。

 その結果、遺伝子改変された細胞は約1年半、患者の体内で持続的に確認されたが、投薬なしでウイルスの増殖を抑えるには不十分だった。患者は急性リンパ性白血病も発症しており、移植後に白血病は落ち着いた。

 クリスパー・キャス9で懸念されている、意図しない遺伝子の改変や遺伝子改変による副作用はなかった。

EV市場35年に2千万台超=中国けん引、富士経済予測

2019年09月11日

 世界の電気自動車(EV)の新車販売台数は2035年に2202万台に達し、プラグインハイブリッド車(PHV)の1103万台やハイブリッド車(HV)の785万台を大きく引き離すとの乗用車市場の予測を富士経済がまとめた。最大市場の中国や欧州がけん引する。環境対応車で開発競争を繰り広げる自動車メーカーの勢力図は、EV開発の成否次第で大きく変わる可能性がある。チャイナ・ウオッチが伝えた。

 18年実績はEVが130万台、PHVが62万台、HVが233万台だった。35年には18年比でEVが16・9倍、PHVが17・8倍、HVが3・4倍となる見通しだ。

 EVは各国での優遇施策や走行距離が伸びた車種が登場したため、18年の販売台数は前年比で約7割伸びた。今後もバッテリーの性能向上や量産化による部品の価格低下などで、着実に市場の伸びが期待できるという。

 PHVは環境規制が強まる中国や欧州で導入が進んでいる。今後も多くのメーカーが新車種を投入するとみられ、市場拡大が予想される。トヨタ自動車など日本メーカーが強いHVは、中国や東南アジアで需要が見込まれる。ただ、本格展開するメーカーが限定的なため、小幅な伸びにとどまる見通しだ。

 EVは、ガソリン車などと比べてメーカーや販売店の利幅が薄いとされる。富士経済はEV普及には「収益性の向上や、電力供給を含めたインフラの整備が課題となる」と指摘している。

中国が極地観測専用の小型衛星打ち上げへ

2019年09月10日

 中国は今月、極地観測に特化した初のリモートセンシング小型衛星を打ち上げる。中国大学極地共同研究センターへの取材で分かった。チャイナ・ウオッチが新華社の報道を引用した中国通信=共同通信電として伝えた。

「氷路衛星」(京師衛星とも呼ばれ、コード名はBNU―1)と名付けられたこの衛星は重さ約10キロで、中解像度カメラと高解像度カメラ各1台を搭載しており、5日のうちに南極と北極を完全にカバーすることができ、氷山の移動や棚氷の崩壊に対するモニタリング能力を高めることができる。

 そのほか、この衛星には船舶自動識別システムが搭載されており、衛星のリモートセンシングを船舶の航行と結び付け、極地船が航行ルートを計画する際にリスク評価を行うことができる。

 このプロジェクトの首席科学者を務める程暁氏は次のように述べた。衛星の開発に16カ月を費やし、その設計寿命は1~2年である。衛星データはさらにグローバルな気候変動と環境の変化および北極航路の開拓に用いられる。

 衛星データのタイムリーなダウンロード処理と配信を実現するため、この衛星は北極の高緯度衛星地上局を拠り所としてデータ受信を行い、このデータをリアルタイムで国内に伝送し、地上の処理システムが処理した後、インターネットで配信する予定。

中国、追加金融緩和13兆円=預金準備率0.5%下げ

2019年09月09日

 中国人民銀行(中央銀行)は6日、金融機関から強制的に預金の一定割合を預かる預金準備率を0.5%引き下げる追加金融緩和措置を発表した。16日から実施する。市場に計9千億元(約13兆5千億円)の資金を供給する効果があるとしている。チャイナ・ウオッチが、北京発共同通信電として伝えた。

 準備率の全面的な引き下げは1月以来で、米中貿易摩擦で減速する経済を下支えする。 大手銀行の場合、準備率は13%に低下する。地方銀行に対してはさらなる預金準備率の引き下げを実施する。中小・零細企業に積極的に融資するよう促し、企業業績の悪化を防ぐ。 10人民銀行は準備率を昨年から段階的に引き下げている。6日の声明では 「ばらまきはせず、安定した金融政策を維持する」と強調した。

 中国では製造業を中心に業績低迷が目立つ。中国政府は減税や金融分野の外資規制緩和、自動車購入を促す消費刺激策といった景気対策を相次いで打ち出している。8月には、各銀行による企業への貸出金利を実質的に下げる新制度を人民銀行が導入した。

 米中貿易摩擦では9月、両国が互いに追加関税を発動している。10月に開かれる予定の閣僚級貿易協議は難航が予想される。

中国副首相、金融改革訴え=経済押し下げ圧力「拡大」

2019年09月06日

 中国の劉鶴副首相は5日、政府の金融安定発展委員会の会議に出席し、金融部門での改革開放の強化を訴えた。チャイナ・ウオッチが、中国メディアの報道を引用した北京発共同通信電として伝えた。

 劉氏の発言は、米中貿易摩擦による景気の減速を踏まえ、中小企業への融資などを中心に経済の下支えを進める構えを示したものとみられる。会議で劉氏は「国内外の金融経済は新たな情勢に直面しており、経済の押し下げ圧力はやや拡大している」と認めた。その上で、民間企業、中小企業への融資の安定化や、金融管理体制の厳格化を求めたという。

 劉氏は5日午前にライトハイザー米通商代表らと貿易摩擦を巡り電話協議し、10月の閣僚級協議開催を決めたばかり。同時に、国内の地方政府や金融機関にハッパを掛けたとみられる。

核ごみ処理、内陸部で実験=中国、「安全」強調

2019年09月05日

 中国政府は4日、原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場に関し、地下に埋めるための「実験室」を内陸部の甘粛省に建設する方針を明らかにした。中国は原発を増やす意向で、廃棄物についても「安全」を重視すると強調している。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 生態環境省の担当者によると、2020年までに地下実験室の建設を始める計画で、甘粛省で予定地を選定した。地下500~600メートルの深さで適合性を確かめる。処分場は別の場所になる可能性もあるとしている。

 中国政府は3日発表した原発の安全性に関する白書で、廃棄物の「安全処理」を強調していた。中国の原発は今年6月時点で47基あり、さらに11基を建設している。

地方創生で中国と覚書=先端技術の都市づくり協力

2019年09月04日

 片山さつき地方創生担当相は3日の記者会見で、中国政府と地方創生に関する覚書を締結したと明らかにした。8月30日付。先端技術を生かした都市づくりを目指す「スーパーシティ構想」分野で情報共有などの協力を強化することが柱。

 片山氏は「地方の魅力を中国に積極的に売り込みたい」と述べた。1月に中国を訪れ、スーパーシティ構想に取り組む地区を視察していた。

残留農薬の規格改定=中国、規制対象を大幅拡大

2019年09月03日

 チャイナ・ウオッチがNNA配信として伝えるところによると、中国農業農村省と国家衛生健康委員会、国家市場監督管理総局(市場監管総局)はこのほど、食品に含まれる農薬の最大残留限界に関する新たな国家規格を制定した。対象となる農薬の種類や規制項目を大幅に増やした。農業農村省が公式ウェブサイトで明らかにした。

 今回制定した2019年版の国家規格では、483種類の農薬について、356種類の食品における7,107項目の最大残留限界を定めている。従来の16年版と比較すると、農薬の種類は50種類、最大残留限界の項目数は2,967項目増えたことになる。

 19年版は中国で使用が認められた農薬を全て網羅しており、栽培量が少ない農作物や動物性食品、輸入食品についての規格を充実させるなどの改定も行った。対象となる農薬の種類と最大残留限界の項目数は、国際食品規格委員会(コーデックス委員会)が定める基準を初めて上回ったという。

コストコ上海店に行列=中国、購買力アピール

2019年09月02日

 米小売り大手コストコホールセールは1日までに上海で中国1号店をオープンし、行列ができるほどのにぎわいを見せている。米中貿易摩擦を巡りトランプ米政権は米企業の中国撤退を求めているが、中国メディアは中国市場の購買力の大きさを証明したとアピールしている。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 開店は8月27日。海外メディアによると、初日は買い物客が押し寄せて混乱、周辺の道路も大渋滞した。28日は入店制限したが、それでも多くの人が詰めかけたという。

 中国国営通信の新華社は、コストコの盛況は「中国市場の外資に対する巨大な吸引力」を表していると強調。米企業の撤退論に冷や水を浴びせたと意気盛んだ。

 中国政府は貿易摩擦で低迷する景気をてこ入れしようと、消費拡大策に力を入れている。先日は、高島屋が上海市などの協力が得られたとして、現地店舗の閉鎖を寸前で踏みとどまった。