このほど開催された第4回世界スマート物流サミットにて、GSMAアソシエーションの高級顧問である王建宙氏は、5Gの真の普及を実現したければ、次の3つの要素が不可欠と指摘した。一番目はネットワークで、ネットワーク設備メーカーと通信事業者が共に努力し、共有ネットワークを共同建設する。二番目は業界の5G建設への参加を奨励し、5Gと人工知能(AI)の結合により5G応用を全面的に普及させる。三番目は応用で、端末に5Gネットワークの力を発揮させ、応用に端末の価値を引き出させる。経済日報が伝えた。
スマート物流は5G応用の重要な突破口になる見込みだ。5Gの広帯域+低遅延+広範な連結という技術の特徴により、京東物流が現在完成した5Gスマートパークは5G+高画質カメラを使い、人員の位置管理を実現しているだけでなく、また倉庫内の生産エリアの込み具合をリアルタイムで感知し、資源調整を速やかに最適化することで、生産効率を大幅に高めている。5G+産業のインターネットの結合により、パーク内の人員・資源・設備の管理と協同をサポートできる。5Gはさらにパーク内の車両のスマート認識を支援し、トラックをシステム推奨のプラットフォームに向かわせ、パーク内の車両をより効率的かつ秩序正しくしてくれる。
京東物流は現在、中国の3大通信事業者との戦略的協力を全面的に実現し、5G技術の応用シーンを共同模索している。京東物流はこのほど、広東省東莞市の「亜州1号」倉庫で5Gスマート物流パークの建設を展開し、5Gスマート物流共同革新実験室を建設すると発表した。京東物流の王振輝CEOが今回のサミットで明らかにしたところによると、北京市の「亜州1号」スマート物流運営センターの5Gスマート物流モデルパークがほぼ竣工している。同時に京東物流5Gスマート物流プラットフォーム「LoMir」も初公開された。これは5G+IoT+AIをコアとする技術プラットフォームで、5Gネットワーク通信技術及びIoTプラットフォームの物流応用との深い融合・革新を実現した。
王氏はスマート物流の他に、増強型モバイルブロードバンドが5Gネットワーク完成当初の最も主要な応用になり、モバイルデータ通信量の急成長の需要を満たすとしている。増強型モバイルブロードバンドは既知の大規模なモバイルブロードバンド事業の進展を実現する。例えば拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、4K・8K超高画質動画、高信頼性・低遅延の未知の事業などを現実のものにすることができる。