国防科技大学計算機(コンピュータ)学院「天河1号」工程弁公室の李楠主任は国家スーパーコンピュータ天津センターで17日、このほど世界最速を達成したスパコン「天河1号」には、部分的に国防科技大学が自主開発した国産チップ「銀河飛騰-1000」が搭載されており、その数はすべてのCPUの約7分の1に達したことを明らかにした。中国のスパコンで、知的所有権を持つチップが使用されたのは今回が初めて。「新華網」が17日に伝えた。
李楠主任によると、「天河1号」の開発当初、その他の要となる部品・オペレーティングシステムなどはすべて中国が自主開発したものだったが、CPUだけは輸入物を使用していたという。現在は「超高性能CPUの開発」という難題も解決した。国産チップは国防科技大学が天河シリーズスパコンのために特別に開発したもので、世界の主流サーバーで使用されるCPUのレベルに近づいている。
CPUはコンピュータの核心的部品であり、コンピュータの「心臓」とも言われている。李楠主任は、「すべてのCPUを我々の開発したCPUと交換することも可能だ。しかし現在はアプリケーションソフトの発展が追いつかないため、少しずつ交換していく必要がある。個々の性能で見れば、我々のCPUは世界最先端レベルにはまだ劣るが、現在開発中の次世代CPUでは、世界最先端を目指している」と述べる。
「天河1号」1期システムは2009年9月に開発された。これにより中国は米国に次ぎ、世界で2番目にペタFlops級のスパコンを開発した国となった。
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