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NEVの21年販売240万台に=中国、業界予測

2021年06月10日

 中国自動車業界団体の全国乗用車市場信息聯席会(CPCA)は8日、2021年の「新エネルギー車(NEV)」の卸売販売台数が240万台になるとの予測を示した。従来の予測値を20万台引き上げた。国内外の旺盛な需要を理由に挙げた。チャイナ・ウオッチがNNA配信として伝えた。

 CPCAは今年のNEVの卸売販売台数について、2月時点で200万台、4月時点で220万とそれぞれ予測していた。中国自動車工業協会によると、NEVの小売販売台数は20年が約137万台。小売りと卸売りの違いはあるものの、前年から大幅に増えることは確実な流れにある。

 CPCAは予測値の引き上げについて、国内の需要拡大と輸出の好調を考慮したと説明。従来のガソリン車メーカーが投入するNEVの好調な売れ行きも全体を押し上げると見通した。

 CPCAによると、21年1~5月のNEVの卸売販売台数は前年同期比3.5倍の85万7,000台。下半期(7~12月)は業界の繁忙期入りとともに販売台数が右肩上がりで推移するとみている。

GDP成長率8.2%と予測=中国の清華大学

2021年06月09日

 清華大学中国経済思想・実践研究院はこのほど、中国の2021年の実質国内総生産(GDP)成長率を前年比8.2%と予測した。世界経済の回復などの好要素が重なれば、成長率は8.5%を超える可能性があるとみている。ただ、悪要素が重なった場合は7%前後に鈍化する恐れがあるとした。チャイナ・ウオッチが澎湃新聞の報道を引用したNNA配信として伝えた。

 同研究院は、21年の固定資産投資が8.5~9.5%と大幅に伸びると予測。とりわけ、不動産投資が活況を呈すると見通した。

 民間消費は、第3四半期(7~9月)と第4四半期(10~12月)にU字型の回復を遂げるとの見方。ただ、収入の増加ペースの鈍化が消費を一定程度下押しすると付け加えた。

 消費者物価指数(CPI)の上昇幅は1.5%にとどまり、インフレの懸念はないと強調。工業出荷価格指数(PPI)は、コモディティーの値上がりを背景に5%前後上昇すると予測した。

 同研究院の李稲葵院長は「長期的に見て、中国経済の潜在的成長力は大きい」との考え。一方、地方政府の債務増加には懸念を示し、「中央政府は今後2~3年で地方政府の債務整理を進めるべき」と述べた。中国政府が国債とともに地方政府の債務を一括管理し、地方政府の債券発行に関する管理を強化すべきと提言した。

中国5月の輸出28%増=外需回復、米輸入も伸びる

2021年06月08日

 中国税関総署が7日発表した貿易統計によると、5月の輸出額は前年同月比27・9%増の2639億ドル(約29兆円)となった。新型コロナウイルス流行で落ち込んでいた外需の回復が続き、米欧や東南アジア向けがけん引した。輸入は51・1%増の2183億ドルで、課題である米国からの輸入も大きく伸びた。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 輸出入を合わせた総額は37・4%増の4823億ドルだった。

 輸出品目はマスクのほか、コンピューターやスマートフォン、自動車などが目立っている。地域別では、1~5月の累計で対米輸出が49・8%増、欧州連合(EU)向けが38・0%増。東南アジア全体では39・3%増だった。対日輸出は17・3%増だった。

 米国からの輸入は5月単月で40%以上の伸びとなった。中国は、米中貿易協議の「第1段階」合意で約束した米産品の大量購入を進め、経済分野での米国との摩擦緩和を図っているとみられる。

 全体の輸入品目は、鉄鉱石や大豆、集積回路(IC)などが伸びている。中国国内の需要回復を反映しているが、一方で、国際的な原材料価格の高騰も輸入額を押し上げている。

越、中国ワクチン承認=接種進まず調達先多様化か

2021年06月07日

 ベトナム保健省は3日付で、中国医薬集団(シノファーム)の新型コロナウイルスワクチンの緊急使用を承認した。英アストラゼネカ製とロシア製「スプートニクV」に続く承認で、中国製は初めて。ベトナム国営メディアが4日報じた。チャイナ・ウオッチがハノイ発共同通信電として伝えた。

 ベトナムはコロナ対策の「優等生」とみなされているがワクチン調達は進まず、アストラゼネカ製を中心に接種率は1%。南シナ海問題での対立を抱え、ベトナムの対中感情は厳しいが、調達先の多様化に向け使用を認めたとみられる。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国中、ベトナム以外はすでに中国からワクチンの提供を受けている。

《ワクチン接種20億回》中国けん引、1日2千万回=世界の11%、途上国切迫

2021年06月04日

 世界全体の新型コロナウイルスワクチン接種回数20億回のうち、3割余りを占める中国は1日当たり2千万回以上の桁違いのペースで投与が進む。1回でも接種を受けた人は地球人口の約11%にとどまり、発展途上国にも行き渡らせる対策が急務。ワクチンへの警戒感から米国で伸び悩み、中国製の効果に疑念がくすぶる中、集団免疫獲得への道は依然険しい。チャイナ・ウオッチが共同通信電として伝えた。

▽免疫の長城

 オフィス街に止められたバスの車内で、防護服を着た医療従事者が次々と市民にワクチンを打っていった。中国の北京や上海などの主要都市ではバスを派遣して即席の接種会場を設け、近くで働く人や高齢者への投与を加速させている。

感染抑制に成功したことで国産ワクチンがありながらも接種の動きは鈍く、保健当局によると、3月下旬の接種回数は累計約8200万回だった。4月以降、当局が促進策を取り、7億回超にまで押し上げた。

 保健当局の幹部は5月末の記者会見で「今後も接種を推進し、免疫の長城を築かなければいけない」と強調した。

▽対照的

 英オックスフォード大の研究者らがまとめたデータベースによると、アフリカ全体の接種回数は計約3400万回と遅れが際立つ。世界保健機関(WHO)は2種類の中国製ワクチンの緊急使用を承認し、アフリカなどの途上国への供給が拡大する見込みだ。だが中国製を活用した国々で感染の再拡大が止まらない。

 中東バーレーンは5月下旬に世界で最高水準の4割以上の接種完了率を達成したにもかかわらず、同時期に1日当たりの感染者数が過去最悪を記録した。米国のファイザー製やモデルナ製で、感染をほぼ収束させたイスラエルとは対照的だ。

 インド洋の島国セーシェルではイスラエルを上回る6割以上が接種を完了したが、5月上旬に感染が拡大傾向に転じた。保健省によると、感染者の37%は2回の接種を終えていて、使用した6割弱が中国製だった。

 WHOのワクチン担当者は会見で「問題がワクチンにあるのか、接種時期などにあるのか判断できない」と語り、調査する方針を示した。

▽懐疑派

 米国では中国に次いで多い約3億回が投与され、接種完了率は4割を超えた。しかし4月上旬をピークに接種ペースは鈍化し、ワクチンに懐疑的な人も少なくない。専門家の間では、感染力の強い変異株の影響で集団免疫の達成は困難との見方が出ている。

 米政権の医療顧問トップ、ファウチ国立アレルギー感染症研究所長は4月の会見で「どれだけの人が免疫を持てば集団免疫を獲得できるかは分からない。その考えからは離れ、可能な限り多くの人に接種を受けてほしい」と訴えた。

ファーウェイ独自OS発表=スマホ事業立て直しへ

2021年06月03日

 中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)は2日夜、独自開発した基本ソフト(OS)「鴻蒙」(英語名ハーモニー)のスマートフォン版を発表した。米グーグルのOS「アンドロイド」から脱却し、米国の制裁を受けて苦境にあるスマホ事業の立て直しを図る。チャイナ・ウオッチが上海発共同通信電として伝えた。

 スマホとタブレットを含む100以上の同社機種に2日から順次、鴻蒙が搭載される。2月に発売した折り畳み式スマホ「MateX2」も対象となる。鴻蒙は多様な機器を通信でつなぐ「モノのインターネット(IoT)」を想定。協力企業とともに、搭載した家電などの商品を広めて利便性を高め、シェア拡大を目指す。

 ソフトウエア部門の責任者である王成録氏はオンラインの発表会で、鴻蒙を搭載したスマホでは画面上でアイコンをドラッグするだけで家電と簡単に接続でき、操作も容易になると強調した。

 鴻蒙を巡っては、2016年に開発を開始。19年5月の米国の輸出禁止措置に伴い、ファーウェイ製スマホでグーグルのアンドロイド更新版が使えなくなる可能性が浮上。開発を急ぎ、同8月に鴻蒙を正式発表したが、これまでスマホには対応していなかった。

中国でH10N3型感染確認=鳥インフル、世界初か

2021年06月02日

 中国国家衛生健康委員会は1日、江蘇省鎮江市の男性(41)から鳥インフルエンザ(H10N3型)が検出されたと発表した。同委員会によると、H10N3型の人への感染が確認されたのは世界初。「偶発的な感染で、大規模な流行が起こるリスクは極めて低い」としている。チャイナ・ウオッチが上海発共同通信電として伝えた。

 専門家は「人から人への感染が起こっていないので、現時点で恐れる必要はない」と指摘した。

 男性は4月23日に発熱。症状が悪化し、同28日に医療機関で治療を受けた。現在も入院中だが状態は安定している。同委員会は感染の状況などを明らかにしていない。

 中国疾病予防コントロールセンターが男性のサンプルを調べたところ、H10N3型の陽性反応が出た。同委員会は江蘇省に感染拡大を予防するよう指示している。

中国、第3子容認へ=人口減見据え規制緩和少子高齢化、効果未知数

2021年06月01日

 中国共産党政治局会議は31日、1組の夫婦が3人まで子どもを持つことを認める方針を決めた。原則2人までだった規制を緩和する。国営通信、新華社が伝えた。中国で少子高齢化が進む中、数年以内に人口が減少に転じる可能性が指摘され、習近平指導部は対策強化が必要だと判断した。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 緩和の時期は明示していない。長年の「一人っ子政策」を2016年に廃止して第2子を容認したのに続く踏み込んだ措置となるが、効果は未知数だ。

 会議は「質の高い経済発展を実現し、国家の安全と社会の安定を守る」ために高齢化対策が必要だと指摘した。各家庭の教育費の負担を減らす政策を実施し、産休制度の整備も進める。高額な結納の風習を改める必要性にも言及した。

 中国は憲法で計画出産の推進を規定し、国策として人口をコントロールしてきた。今後、第3子容認に向け関連法の改正などを進めるとみられる。

 生活費や教育費の高騰により、第2子も持ちたがらない家庭は少なくない。経済成長に伴い価値観も多様化した。一方、中国は60歳以上が総人口の2割に迫っている。会議は、定年延長を徐々に実施するとも強調した。

 国家統計局によると、台湾や香港、マカオを除く20年の中国の人口は約14億1178万人。出生数は1200万人で、1人の女性が産む子どもの推定人数「合計特殊出生率」は1・3と低水準だった。人口抑制策そのものを廃止するべきだとの指摘も国内で出ていた。

 会員制交流サイト(SNS)では「1人ですら産みたくないのに」「先に経済的負担を解決して」「女性の雇用が不安定化する」と不満の声も。一人っ子政策期の強制的な堕胎や不妊手術を批判する人もいた。