中国気象局によると、中国初の低軌道傾斜角降水観測衛星「風雲3号G星(降水星)」の最初の画像が15日、一般公開された。今回公開されたのは衛星に搭載された6つのペイロードの観測画像で、異なるレベルで降水の3次元立体構造を示しており、災害級降水システムのモニタリングと予報に役立つ。光明日報が伝えた。
6つのペイロードには、降水観測レーダー、マイクロ波イメージャー(降水型)、中分解能スペクトルイメージャー(降水型)、グローバル測位システム掩蔽探査装置など4つの業務ペイロードと、短波赤外線偏光多角度イメージャー、高精度スケーラーの2つの試験ペイロードが含まれる。
降水観測レーダーは同衛星のメインペイロードで、中国初の衛星搭載型降水観測レーダーでもあり、主に災害級気象システムの降水観測に用いられる。KuバンドとKaバンドのダブルバンドを採用し、台風や激しい雨・雪などの降水システムの内部3次元立体構造をはっきりと観測できる。
7日に華南地域で活発な対流活動が発生した。中央気象台は大雨の青色警報と活発な対流活動の青色警報を発令した。同衛星はこの雨雲の3次元立体構造をはっきりと検出した。
衛星に搭載されている試験ペイロードの短波赤外線偏光多角度イメージャーにより、中国は初めて短波赤外線帯域の偏光多角度衛星観測能力を持つようになった。それによって得られる偏光情報は独特な特徴があり、水雲の効果的な識別、雲の有効半径のインバースに用いられ、天気予報や気候変動、地球環境などの分野におけるモニタリング能力を高めることができる。
4月16日に酒泉衛星発射センターから打ち上げられた同衛星は、米国と日本による降水観測専用衛星の共同打ち上げに続く世界3基目の能動型降水観測衛星となっている。打ち上げ成功により、中国は世界で唯一の「トワイライト軌道、午前軌道、午後軌道、傾斜軌道」の4つの地球低軌道気象衛星を持つ国となった。
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