チョモランマ総合科学調査　初のドローンによる気体サンプル採取

2023年05月26日

　2023年チョモランマ総合科学調査で、中国科学院の青蔵高原研究所と大気物理研究所で構成された温室ガス濃度観測・カーボンシンク逆解析チームが、チョモランマステーションで初めてドローンを使った実験を行い、異なる高度の大気のサンプルを採取した。ドローンによる青蔵高原（チベット高原）の大気観測の実行可能性を検証し、同高原の陸上カーボンシンクを正確に推定するための支援を提供する。中央テレビ網が伝えた。

　ドローンは扱いが簡単で持ち運びしやすく、科学調査チームが同高原にある複数のステーションで大気観測を行うのに適している。3日間の実験で、同チームはドローンの飛行を13回行い、サンプル60点を採取。採取地点の高度は最高820メートルだった。気体サンプルはすでに北京にある青蔵高原研究所の実験室に送られ、CO2、メタン、亜酸化窒素、六フッ化硫黄などの温室効果ガスや汚染物質の分析が行われている。