2023年05月22日-05月26日
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「中国生物種リスト2023年版」発表、1万27種追加

2023年05月24日

「国際生物多様性の日」に当たる22日、中国科学院は「中国生物種リスト2023年版」を発表した。最新版リストには種および種の下位分類が計14万8674種収録されており、内訳は種が13万5061種、種の下位分類が1万3613種となっている。中国新聞網が伝えた。

 23年版は22年版より種が1万27種、種の下位分類が354種増えた。うち動物界は種が1476種、種の下位分類が10種追加された。植物界は種が351種、種の下位分類が24種追加された。真菌界は種が8202種、種の下位分類が320種追加され、最も多く追加された分類となった。

 中国の生物多様性の状況を明らかにし、中国に「どのような種がどれくらい存在するのか」という問いに科学的に答え、生物多様性の研究と保護を促すため、中国科学院生物多様性委員会は08年から専門家300人以上を組織し、公表された中国の生物種データを全面的かつ体系的に収集、整理してきた。分類学の専門家がすべてのデータを審査、確認し、最終的に「中国生物種リスト」としてまとめ、年度版リストの形で毎年公表している。

 23年版リストの編集・研究は、中国科学院動物研究所が主導し、同院の植物研究所や微生物研究所、成都生物研究所、海洋研究所など複数機関の専門家が共同で行った。

 中国は生物種リストを毎年発表している唯一の国で、このリストは広く使われている。2018年に新しいウェブサイトが公開されてから現在まで、リストのダウンロード量は計8.8テラバイト(TB)を超え、種のページへのアクセス数は1200万回に達しており、中国内外の学術論文や専門書で800回以上引用されている。

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