中国貴州省貴陽市ハイテク区にある貴陽ビッグデータ取引所に足を踏み入れると、巨大なLEDディスプレイにリアルタイムの取引額や新たに入居した市場主体の数が表示され、わずか1時間で取引額が1万元(1元=約20円)単位で増加していた。人民網が伝えた。
データの価値化という新たなチャンスを掴むべく、2015年に中国初のデータ流通取引所である貴陽ビッグデータ取引所が設立された。21年には最適化と高度化が行われ、他の中国各地に先駆けてデータ要素市場の育成を模索し始めた。同取引所はここ数年、サービス方法を何度も革新し、安全で効率的なデータ流通取引モデルを段階的に形成している。
データ取引をより安全にするにはどうすべきか。同取引所は22年5月27日に中国初となるデータ取引規則体系を発表した。流通取引ルール、コンプライアンス審査、セキュリティ評価、コスト評価、価格評価、資産価値評価、プラットフォーム運営管理、データベンダー参入の8つの面から規範を設け、データ取引の全プロセスにまたがるサービスシステムを構築した。
より安心してデータ取引を行うにするにはどうすべきか。同取引所は国家発展・改革委員会の価格監視センターの指導を受け、中国初となるデータ製品取引価格計算機を導入した。データ製品に信頼性のある価格帯を提供することで、企業がコスト面から取引の参考にできるようにした。
データ取引の心配をなくすにはどうすべきか。同取引所は複数分野のデータ専門エリアを設け、データ取引をさらに垂直化した。現在、同取引所は、気象、電力、通信、水文、モバイル、農村振興、交通、地理情報の各データや、行政オープンデータ、政務ビッグデータなど、計13のデータ専門エリアを運営しており、データ取引市場の発展をさらに促進している。
22日現在、同取引所に入居する市場主体は計1466社あり、取引額は累計53億800万元に達している。同取引所の今年の新規取引額は29億4400万元で、すでに23年の年間新規取引額を上回り、明らかな成長傾向を示している。
同取引所は現在、海南省、成都市、温州市、アモイ市の4地域と貴州省内の9市・自治州にデータ取引推進サービス拠点を設置。データ取引コンサルティングやデータコンプライアンス評価、データセキュリティ評価、人材育成などの第三者専門サポートサービスを提供している。
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